声優&ナレーター

ここでしか聞けない!声優の"滑舌の4つのポイント"を声優養成所講師が解説!

雑学カンパニー編集部

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声優の滑舌の4つのポイント

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声優養成所講師が教える発声の基礎
声優養成所講師が教える"発声の基礎"講座!腹式呼吸、ちゃんとできてる?

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どうも、福原安祥です。

ナレーターをしたり、声優養成所の講師をしたり、会社の経営をしたりしています。

今回のテーマは『滑舌』!

そう…『滑☆舌』です。滑舌は声優とかナレーターにとっての生命線といえるところですね。

前回は発声についてのお話しだったんですけども、それと同じく、滑舌についても事務所に入ってから注意されちゃう新人の方がけっこういるんですよ。。

まず覚えていてほしいのは、声優・ナレーターなど声の仕事の全技術のなかで、もっとも努力でなんとかなるもの…それが滑☆舌なのだ!ということです。

ということは、声優養成所の講師とか、マネージャーなどの「人を評価する立場の人」からすると、滑舌が悪い人っていうのは…努力不足っていうふうに見られちゃうんですよ。

なので自分が滑舌で注意されたことがあるっていう人は、ぜひ頑張ってほしいと思います!

動画はこちら↓

声優の滑舌についての基礎知識

声優の滑舌についての基礎知識まず大前提として、発声と同じく、というより声優とかナレーターの基礎技術のほとんどがそうなんですけど…滑舌に「完璧」はありません!

完璧な滑舌というものはないということですね。

なぜかというと、まず1つは、人間であるかぎり、どんなに有名なプロでも…絶っっ対に噛みます!

噛んだことがないプロなんていません。もちろん噛む回数は少ないですが。。それでも滑舌の良し悪しにかかわらず絶対に噛んじゃうので、完璧ということはありえないというところですね。

そして2つ目は「滑舌を完璧にすることがあなたの目的ではない」ということですね。

もちろん滑舌自体はいいに越したことはないんですけど…全日本滑舌選手権みたいなものに出るわけじゃないですよね?そんな大会があるのかは知らないですけど。。

そうやって「滑舌を極める」ことに練習量を割いてしまうと、「表現力を伸ばす時間が奪われちゃう」んですね。なので滑舌はスゴく大事な要素ではあるんですけど、極める必要はないということです。

「滑舌がいい」ってどういう状態?

プロとして頑張っていくためにはどういうふうに滑舌がよくなきゃいけないかというと…「滑舌をコントロールできる」ということが大事です!

コントロールというのは、滑舌をキレッキレにすることもできるし、逆に悪くすることもできる、という状態ですね。

たとえば声優の場合だと、滑舌がコントロールできれば、カッコいい役のときには滑舌をキレッキレにして、お年寄りや子供の役のときには滑舌を悪くしたりもできて、年齢感やキャラの雰囲気を表現する技術として使うことができます。

じゃあ滑舌が悪かったらなにがダメなのかを説明しますね。

まず「なにを言っているのか聞き取れない」っていうところが最悪なんですけど…それよりも、自分がしゃべっているときに、「滑舌のことばかり気になってしまう」ことで、脳のキャパを完全に滑舌にもってかれちゃうんですよね。。

そうなると、自分が考えた演技プランとか読みのプランとかが全部ふっとんじゃって、とにかく噛まないように読んでしまう…ということになってしまうんです。そうなっちゃったら本末転倒ですよね?

なのでそうならないように、滑舌はしっかり練習しておこうということです。ただ、極めることが目的ではないことも覚えておいてくださいね!

滑舌をよくするにはどうすればいい?

滑舌をよくするにはどうすればいい?では、「滑舌をよくするためにはどうすりゃいいの?」という話なんですが、簡単に説明すると、「50音のそれぞれの音が正確に出せる」こと。

そして、音の繋がりが言葉なので、「言葉の繋がりもしっかり発音できる」状態であれば、滑舌は問題ありません。

ただ、今から50音の話を、あ行から1つずつやっていくと…とんでもない量になってしまいます。

「50音の音の作り方・口の開け方・ベロの使い方」ということに関してはメチャクチャ本が出ているので、そちらで勉強できるはずです。

なので本と同じことを解説してもあまり意味がないので、基礎的な部分は本で勉強してもらって、ここでは基礎以外の、世の中ではあまり言われていない部分について解説していこうと思います!

ちなみに、滑舌とか発音関係の本はとても詳しく書かれているので、声の仕事で食べていきたいのであれば1冊は持っていたほうがいいと思います。

滑舌のポイント4つ!

滑舌のポイント4つ!今回、僕から紹介する滑舌のポイントは4つあります!

ポイント

  1. 鏡を見よ
  2. 超練習しろ
  3. 苦手な行を把握しろ
  4. カクカクするな

この4つです。各項目について、今から1つずつ説明していきたいと思います!

滑舌のポイント①鏡を見よ

滑舌のポイント①鏡を見よまず1つ目の説明からいきたいと思います。この1つ目が一番大事かもしれません…。

自分の顔が何点か測定しようということではありません。。鏡を見る目的というのは「自分の口の形を確認する」ということです。

口の形ってみんなそれぞれ違いますよね。口の形もそうだし、歯の並び方もみんな違います。

あなたは自分の「口の形・歯の並び」をちゃんとわかっていますか?

さっき「滑舌や発音に関しては本に詳しく書かれている」という話をしたんですけど、本に載っている内容っていうのは基本的に、「理想的な口の形をした人向け」に書かれているんですよ…!

なので、生まれつき理想的な口の形をしている人であれば、その本がそのまま参考になるんですけど、口が理想的な形じゃない人には、ぶっちゃけあまり参考にならないこともあるんですね。。

そういう事情もあるので、自分の口の形・歯の並びを知っておくということはとても大事です!

滑舌のための歯科矯正はアリ

ちなみに、僕の場合はなかなか最悪なんですよ…。まず、口の形が若干しゃくれなんですね。しかもさらに上の歯と下の歯がズレてる…というなかなか最悪な口の構造をしているんです(かわいそう)。

なので、まだ声優養成所に入る前の人で、間に合うのであれば、正しい発声を身につけるときに苦労せずにすむので、歯科矯正をするのもけっこうおすすめです!僕もしておけばよかったなと思います…。

ちなみに僕が歯科矯正をしようと思ったときは声優養成所の2年目で、勝負をかけなきゃいけないときだったので、できませんでした。。

あと聞いた話なんですが、矯正している期間は発音自体が変わっちゃって、滑舌もメチャクチャ緩くなるみたいなので、本格的に活動を始めたらなかなかできることではないと思います。

なので歯科矯正をするのであれば、本格的に活動を始める前がチャンスだと思いますよ!

話を戻しますね。

口の形や歯並びが良くない人のための滑舌

というわけで、僕ははなかなか最悪な口の形なので、一般的な滑舌の教科書があまり役に立たなかったりするんです。

「理論としてはわかるけど、俺の口の形そうじゃないんだよ!」っていうのがちょこちょこあったりするので、基本は本で学んだ上で、自分の口に合わせてカスタマイズしているかんじですね。

たとえば、音が出る中心点の位置がずれているので、ずれているところにうまく音を通せるようにしたり、あとは口の形を行によって工夫したりとかをしています。

僕くらい歯や口の形で苦労する人ってそんなにいないと思うんでが、それぞれの口の形によって、音の出し方を工夫しなきゃいけないってことがわかるためにも、まずは鏡を見てみるということが大事なんですね!

滑舌のポイント②超練習しろ

滑舌のポイント②超練習しろでは、滑舌がよくなるためのポイント2つ目…「超練習しろ」についてお話ししていきます!

滑舌が良くなるコツっていうのは、正しい口の開け方、そしてベロの動きっていうのは大前提なんですけれども…それを踏まえたうえでの「量☆量☆量」!滑舌は量をこなすしかないんですよ!

なんで量をこなすのを頑張らなきゃいけないかというと、あなたがこれまでの人生の中で「滑舌をメチャクチャ省エネしてきた」からなんですね。

どこを省エネしてきたのかというと、口とベロです。あなたが何歳かはわかりませんけど、声優の勉強を始めるまでの期間は、かなり口とベロを省エネしてきたはずなんですよ。

そもそも日常生活で、口とベロを意識的に動かして、正しい発音をするっていう機会がないですよね。。

居酒屋とかでめっちゃキレッキレの発音と発声でメニュー頼む人っています?いないんですよ!そんな頼み方を居酒屋ですると、シンプルに気持ち悪いですよね。

じゃあどんな頼み方が普通かというと…さっきから言っている「口とベロを省エネする」言い方になるんですよ。この二つの違いは動画内で実践しているので、チェックしてみてくださいね。

でも省エネするのって当たり前なんです。なるべく体としてはエネルギーを消費したくないっていう動物的本能があるので、当たり前のことなんですね。

なので、逆にいえばみなさんには「省エネ癖がついちゃってる」ということなんです。この癖とか習慣をねじ伏せるためには…量をこなして「新しい習慣」を作るしかないんですよ!

かといって、さっきお話ししたとおり、日常の中で滑舌がよすぎるヤツってちょっと「うわ〜…」っていう目で見られがち。

なので普段から気を付けるというわけではなくて、練習量を増やしてください!教材はなんでもいいです!ネットに転がっている早口言葉集でもいいし、あとは有名な外郎売りなんかでもいいですね。とにかく量をこなすことが大事です!

早口言葉の注意点

注意点として、早口言葉というのは、毎日やっていると口が言い方を覚えちゃうんですよ。

その早口言葉を楽な口の動きで再現できるようになっちゃうので、また省エネモードに入っちゃうんですね。滑舌の能力が上がっているということも言えるんですけど、言い慣れたっていう割合の方が大きいんです。

なので、言い慣れた早口言葉は、滑舌の練習としてはあまり役に立たないということなんですね。。慣れちゃったら、どんどん別の教材を使っていくのがポイントです!

滑舌のポイント③苦手な行を把握せよ

続いて3つめ!「苦手な行を把握せよ」という項目についてお話ししていきます。

さきほどいったとおり、滑舌の練習をしていくと、自分の苦手な行がだんだんわかってきます。それは悪いことじゃなくて、練習をしていくなかで発見できたことなので、むしろプラスにとらえてくださいね!

ちなみに、プロでも基本的には全員、苦手な行があります!仕事柄いろんなプロの方とお話しするときに、滑舌の話題になると「も~、サ行嫌いだわ~!」とか「ナ行ほんと憎い」とか、そういう話をすごく聞きます。。

これってどんなにうまい人でもそうなんです。苦手な行がまったくない人はほとんどいません。少なくとも僕は聞いたことがないですし、ちなみに僕の場合はラ行が死ぬほど憎いですね!

でも苦手な行があるからヤバいということではないんですよ。もちろん苦手な行ほど練習はしなきゃダメなんですけども…。

滑舌におけるプロとアマチュアの差

プロとアマチュアの違いは「苦手な行の対処法がわかっている」かどうかです。プロはそこをわかっているんですね。

ちょっとわかりにくいと思うので、僕の場合で説明していきます!「ラ行消滅せよ」と常々思っている僕が、ラ行で嚙んじゃったり、滑舌が緩くなってしまった場合についてですね。

ラ行ってベロを上げて「ラリルレロ」って発音するんですけど、ベロの巻き込みが甘いと、だいたい滑舌が甘くなっちゃうんです。でもそうやって原因が把握できていれば、ラ行でリテイクになってもすぐに対応ができるというわけなんですね。

こういうふうに、プロは「自分の苦手な行に対する対処法」がちゃんとわかってるんです!なのでリテイクが出てもすぐに対応ができるというわけですね。

逆に新人さんやアマチュアの人って、ここまで掘り下げている人が少ないので、リテイクが出ると、対処できずにまたリテイクを繰り返しちゃうんですね。。

なので、自分の苦手な行を把握して、その対応を考えておきましょう!

ラストの4つ目の説明にいきます!

滑舌のポイント④カクカクするな

4つめは「カクカクするな」についてですね。

ここはけっこう落とし穴なので気を付けていただきたいんですけど、滑舌を頑張って練習している人にときどき発生しちゃうんです…カクカクしちゃう現象。。

具体的な状態は動画内で、『ジャックとジョージが柔道を習う』という例文を使って実践しているのでチェックしてみてください!

カクカクしちゃう現象を一言でいうと…「AIやん!」ということです。そういうカクカクした音って、声優でもナレーターでも、現場で使わないんですよね。

なので滑舌を練習するときは「滑らかに言える」という状態じゃないと意味がないっていうことです。カクカクした状態で読めたとしても、それは滑舌がいいというわけではありません。それだとAIです。。

ここでポイントなんですが、早口言葉を言ったり、滑舌の練習をするときも、自分が出す音の先に「人がいる」と思って練習してください。

これについては下に添付した「発声の基礎」の動画で詳しく解説しているので、お時間があるときにチェックしてみてくださいね!

声優の「滑舌のポイント」まとめ

声優の「滑舌のポイント」まとめというわけで今回は『滑舌』について解説してきました。

4つのポイントをもう一度おさらいすると…

ポイント

  1. 鏡を見よ
  2. 超練習しろ
  3. 苦手な行を把握しろ
  4. カクカクするな

ということでした!

4つの解説をしてきましたが、滑舌や口の開け方についての知識がまったくないという方は、やっぱり本を1冊読んだうえで、この記事を読んでいただくと、さらに理解が深まると思います。

大事なことは、最初にも言ったとおり「量をこなす」ことです。滑舌は「量」しかありません。なのでメチャクチャ練習してくださいね!

「滑舌がよすぎてサイアク。。」なんてことには絶対なりません。滑舌がいいと、悪くもできます。でもその逆はできないので、滑舌の練習はいっぱいしてください。毎日やってくださいね!

事務所に入ってから滑舌を注意されると評価がガクンと下がっちゃいます。将来の自分を助けると思って、特に声優養成所に入る前の方とか、声優養成所生の方とかはたくさん滑舌の練習を練習してください!

そして、預かりとか、事務所にすでに所属している方で滑舌を注意されている方は、めっっっっちゃヤバいので、やっぱり今日からすぐに滑舌の練習をいっぱいしてください!

いっぱい練習するには毎日時間を決めて、コツコツ続けていくことが大事ですよ!

今回は以上です、それではまた!

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