声優&ナレーター

【プロが実践】声優とナレーターの違いとは?【声優養成所講師が解説】

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雑学カンパニー編集部

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声優とナレーターの違い

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どうも、福原安祥です。

ナレーターをしたり、声優養成所の講師をしたり、会社の経営をしたりしています。

本日は『声優とナレーターの違い』もしくは『セリフとナレーションの違い』と言ってもいいかもしれません、そのあたりについての話をしたいと思います。

プレーヤーとしてはナレーター、講師としては声優養成所の講師をしていて、どちらの立場も分かる僕なりに解説していきます!

動画はこちら↓

ひょっとしたら、見ていただいている方の中で、「自分は声優になりたいから、ナレーションはあんまり関係ないな」って思った方もいるかもしれません。

ですが、声優だけで生活できている人で、ナレーションの仕事を全くしてないっていう人は…おそらく1割もいません。残りの9割は、ナレーションもしつつ声優をしてるっていう状態です。

ナレーションもしているから生活レベルが高く保てたり、食べていけたり、声優業界で生きていけるというふうになってます。

それぐらい、声優業界の中でもナレーションっていう仕事はすごく大事な仕事なわけです。これはご存知の方もいると思うんですが、実はナレーションのほうがギャラがいいんですね。

なので、声の業界であなたが生きていこうと思うのであれば、声優がやりたいとしても、ナレーションもすごく大事だよという話です。

その前提を知っていただいたうえで、『声優とナレーターの違い』、『セリフとナレーションの違い』っていうのを解説していきます!

声優とナレーターの違いって?

声優とナレーターの違いって、あまりピンとこないと思うんですよね。

なので、まず僕が実践として、短い文章を2つのバージョンで読みますので、それを聞いてちょっと考えてみてください。今回は夏目漱石の『吾輩は猫である』を読みたいと思います。

こちらは、上に貼った動画で確認してみてください。

はたして、声優バージョンとナレーターバージョンの「読みの違い」は分かったでしょうか…?

声優とナレーターの違いは2つ!

声優とナレーターの違いは大きく2つあります。

視点の違い

まず1つ目は「視点の違い」です。

声優はキャラクターに声をあてるっていう仕事ですよね。なので「主観力」が必要です。キャラクターへの没入度と言ってもいいです。それがスゴく大事!

一方でナレーターはというと、逆に「客観力」がなきゃいけないんですね。

ナレーションは、商品とかサービスの説明とか、テレビ番組だと出演している方たちの状況を俯瞰して説明しないといけないんです。

状況の解説とか、前フリをするために視野を広く使うことになるので、客観性、客観力が必要ということですね!

なので「視点が違う」というわけなんです。声優の場合はグッと入り込む力である「主観力」。ナレーションの場合は、逆に状況を広く見る力「客観力」が必要ということになります。

自分が前に出るか、出ないか

声優とナレーターの違い2つ目は「自分が前に出るか、出ないか」っていう差です。

声優はさっきも言ったとおり、キャラクターに声をあてる仕事なので、キャラクターになりきる必要があります。なので前に出ていいんですよね。むしろ前に出ないことには物語が進みませんし存在感もありません…。

ただ、自分が一言だけ喋るような、モブみたいな役をもらった場合に、主役を潰すような演技をするのはダメですよ。。このあたりは別の動画でいずれお伝えしようと思います!

一方でナレーションというのは、説明する商品とかサービスとか状況とかが主役なわけです。

なので当たり前なんですが、読み手が主役よりも前に出ちゃダメなんですね…。なのでナレーションというのは、全体的に脇役のイメージになるわけです。

というわけで、ここまでをまとめると…

声優とナレーターの違い

  • 「視点の違い」
  • 「前に出るか出ないか」

それを踏まえたうえで、動画で僕の読みを確認してみてください!

新人声優がナレーションをやるとどうなるか

動画を見た方はわかったと思いますが、夏目漱石の『吾輩は猫である』をガチガチの声優バージョンで読むと、なぜかイケメンがチラつきませんでしたか?チラついちゃって物語に集中できなくなっちゃいませんでしたか?

それもそのはず、今回の題材『吾輩は猫である』は文学作品なので、基本的にはナレーションで読むものなんです。といっても、声優さんが読むことで、別角度の需要があることはもちろんあるんですけれども…。

とはいえ今回の主役は『吾輩は猫である』という作品だったんですよね。

なので読み手は下がって、主役である作品を後ろからサポートする側に回らなきゃいけなかったわけです。そこでキャラクター性がチラついてしまうと、聞き手にとってジャマになっちゃうんですね。。

この2つの違いがわかってないと、とんでもないことになってしまうんですよ…。

よくあるのは、新人声優さんがナレーションの現場をもらったときに事故っちゃうケースだと思います。どういうふうに事故るかというと、商品紹介とかサービス紹介の仕事なのに、キャラクターでやっちゃうっていう。。

キャラクターで読んじゃうと、さっき言ったとおり自分が前に出ちゃうので、商品とかサービスの魅力がよくわからないということになってしまう。。そして新人声優さんはそこまでの知識や経験がないので失敗する確率が上がっちゃうということですね…。

実際に制作会社の社長さんとかとお話しすると、やっぱり新人声優さんを起用したときに、「キャラ声で読まれてNGを出すことが多い」というように言っていたので、これを読んでくれている新人声優さん…気を付けてくださいね!

声優とナレーターは競技が違う

陸上競技で例えたらわかりやすいと思うんですけど、100m走と100mハードル走ってけっこう違いますよね?

同じ100mを走る競技なので、素人からすると同じくくりで考えがちですけど…100m走のチャンピオンが100mハードル走でも1位をとれるかっていうと、ハードルを飛ぶ技術がないのでおそらくとれない。。

逆に100mハードル走のチャンピオンが100m走のチャンピオンになれるかというと、これはただ単に走る人が強いので、これもまたなれない、というふうになっているんですよね。。

なので、声優とナレーターっていうのは「同じ声の仕事だけど、競技が微妙に違う」っていうところをおさえておくとわかりやすいかなと思います!

声優さんがナレーションの現場に臨むときは「今日はいつもと違う競技の仕事をするんだな」ととらえてもらえたらいいですね。

声優養成所生の方でいうと、おそらくナレーションのレッスンがあると思うんですよね。声優の勉強をずっとしていたからといって、ついキャラクターとしてナレーションを読んでしまうと、さっきお話ししたように事故ってしまうので…そこは自分の声を活かす形で、素直に読むといいと思いますよ!

このあたりを深堀りしていくとメチャクチャ時間がかかっちゃうので、こちらもいずれ別の動画でお話ししますね!

というわけで今日は『声優とナレーターの違い』、『セリフとナレーションの違い』についてお話ししてきました。

本日は以上です、それではまた!

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