声優&ナレーター

【声優養成所講師が語る】自分に声優の才能が"ない"と思ったほうがいい理由

zatsugaku

雑学カンパニー編集部

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声優に才能は必要?

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どうも、福原安祥です。

ナレーターをしたり、声優構成所の講師をしたり、会社の経営をしたりしています。

今日は「自分に声優としての才能があるのか?」というテーマでお話したいと思います!ナレーター志望の方はナレーターとしての才能というふうにとらえてくださいね。

ちょっと厳しい、耳の痛い話になったりするかもしれないんですけど、今後の皆さんの成長率にかかわるとても大事な話なので、ぜひ最後まで聞いていただきたいと思います!

動画はこちら↓

自分に声優の才能が"ない"と思ったほうがいい理由とは?

ではさっそくですが質問です。自分自身で判断してくださいね。

今、自分は声優としての才能があると思いますか?

………

即答で「はい」と言っちゃった人…なかなかヤバいです。

なかなかヤバいっていうのは責めてるわけじゃないので、怒らないで聞いてくださいね。。

ヤバいっていうのは、『半分正解で半分間違っている』っていう話なんです。その半分間違ってるのがスゴく危ないぞ…!という話で、それについて説明しますね。

その前に、声優業界の現状というものについて整理しておきたいと思います。ナレーター業界もだいたい一緒なので考えてみてください。

声優業界・ナレーター業界の現状は?

声優業界・ナレーター業界の現状

まず上の二つの三角形を見てください。1つは完全なピラミッド型の三角形、もう一つはダルマ落としみたいに歪(いびつ)な形の三角形。

完全な三角形のほうが20年以上前の声優業界です。そして歪な方が2020年現在の声優業界の現状です。

声優業界・ナレーター業界の分布図

下から上に上がっていくというシステムはどちらも同じで、頂点の部分が売れっ子ゾーン、その下が売れてはないけどご飯は食べれている人たち、その下が事務所に入っている人たち、その下が声優養成所生とか、その他の声優を目指している人たちですね。

昔は頂点に近づくほど、数がめちゃくちゃ少なくなっていったんです。売れっ子さんがめちゃくちゃ少ないから、競争はあるけど、上にいくと自身のレア度が勝手に上がっていくので、食いっぱぐれる心配が少なかったんですね。

現在はというと、それぞれの層が多いんです。だから上に行っても人数がなかなか減らない。

簡単に言うと売れっ子さんの人数が多くて、その下の人たちも多い、その下もまた多い、もちろん声優養成所生も目指している人も多い。ただ、声優・ナレーションの仕事は増えた。

仕事も増えて、やりたい人も増えて、その結果プロも増えて売れっ子も増えた。それによって以前より競争は激しくなっているんです…!

仕事の案件は増えても、それを奪い合う人たちのレベルが高くなって人数も増えたってことは、それだけ強力なライバルが多いっていう話ですね。。

いま声優、ナレーターを目指している人たちは、そんなサバンナみたいな状況のなかで戦わなきゃいけないっていうのをまずおさえてもらって、その上でもう一回聞きますけど…「才能ありますか?」っていう話ですね。

声優を目指している人だったら聞いたことあると思うんですけど、大体プロになれる確率って3%って言われてますよね。

その3%って簡単にいうと、100人いる中で3人選ばれる、その3人の中に自分が選ばれるっていうことです。100分の3って確率的にメチャクチャ難しいんですけど、自分は才能があると思っている人はそこに確実に入れるはずですよね。。

じゃあその根拠はなんですか?100分の3に選ばれる根拠は明確にありますか?それを言えますか?っていう話なんですよ。

まだ怒らないでください!最後まで聞いてください!

なんで才能に関してうるさく厳しいことを言うかというと、僕が自分に才能があると思い込んで、20代のころに大失敗したからなんですね…。だから、あなたには同じ轍を踏まないでほしいんです!

声優の才能があると思って失敗した話

僕自身の話をさせていただくと、専門学校とかには行ったことなくて、普通の法学部の大学に通いながら、完全に初心者の素人で声優養成所に入ったんです。そこには経験者がいっぱいいたんですけど、最初の半年でその人たちをぶち抜きまして、すぐ主役をもらったんです。

簡単に言うとエリート街道まっしぐらみたいなかんじで、そうなるといろんな人や同期からも褒めてもらえるので、鼻がピノキオ状態になっちゃって…それはもう調子に乗りまくって、自分を才能の塊だと思っちゃってたわけですよ!

ただ、声優養成所って東京にも全国にもメチャクチャあるので、その声優養成所での1位って言ったら、いわば地方大会で1位だっただけで、そいつが全国大会で1位になるかというと、また別の話になってくるんですね。

ある程度までは勝つかもしれないけど、いずれどこかで負ける可能性の方が高いわけですよ。全国の猛者共と戦った時に、どこかで死んでしまう可能性の方が高いわけです。。

それなのに当時の僕はまったくそんなこと考えてなくて、「このコミュニティの中で勝った俺最強!」って感じで思っちゃっていたので、本当にわかりやすく『井の中の蛙状態』だったんですね…。

「井の中の蛙」の何が悪いかというと…プライドだけが育っちゃうんですよ。。プライドだけが育った結果、人は努力をしなくなっちゃうんです。

プライドが育ってても努力ができる人はプロです。

でもプロじゃない人がプライドをもった時点で、努力を絶対にやめちゃうんですよ。なので自分に才能がないって思った方が、伸びる速度、成長速度は速くなるよっていう話なんですね。

今自分に才能があると思ってる人も、ないと思った方がけっきょく得なんですよ。努力をサボらなくなるので。。

「自分には才能がない」と思ったら努力しないとヤバいじゃないですか、だから努力するようになる。

だけど「才能がある」と思っちゃうと、自分で努力しなくてもある程度のところまでいけると思っちゃうんですよね。なので努力をサボり、周りと比べて努力の量で負け、いつかは当然猛者共に負けます。

ただ、思い出してほしいんですけど、才能があるっていうのは『半分正解で半分間違い』って言いましたよね、今までの内容は『半分間違い』の部分なんです。

声優の才能は「ない」と思ったほうがいい

今度は『半分正解』の話をしていきますね。

声優養成所とか収録現場に行くときに、「自分には才能がない」って思ってるとまずい。才能の塊みたいなメンツがいる現場で、「誰にも負けねぇ」みたいなギラついた人たちの集まりの中に混ざっちゃうと…負けるんですよ。

謙虚モードでいっちゃうと遠慮しちゃいませんか?「自分なんか…」って思っちゃいませんか?

声優養成所とか現場に行くときとかは、「自分は才能の塊だ」って思ってくれてOKです!

なので半分正解というのは、「現場とか声優養成所に行くときは才能があると思った方がいい」っていう話です。で、逆にそれ以外のときに関しては「才能がないから努力しなきゃいけない」と思わなきゃダメです。

この二つを使い分けることがすごく大事という話ですね!

声優やナレーターが、自信やプライドを持っていい条件

補足なんですけど、自信やプライドを持っていい条件というのがあります。それは何でしょう?

それは…実績です。実績があること。

プライドは日本語に訳すと誇りですよね。

自分が、声優とかナレーターとか、声の職人として選んできた道に対して誇りを持てるかどうかは、実績を伴って、プロとしてやってきたといえるかどうかっていうことです。

例えば、この前話していたある声優養成所生は、「前の専門学校にいた時にアニメと外画にレギュラーで出たこと」を実績として誇りだって言ったんです。でもこれプロとしての実績じゃないんですよね。。

プロとしての実績ってめちゃめちゃ量が必要じゃないですか?何百本、何千本みたいな話です。なので2本出ただけではプロとして認定されないし、実績にカウントもされないんですよね。

たくさんの実績があることがプライドを持つ条件で、プライドを持つためにはたくさんの実績が必要ってことなんですね!

じゃあ実績がないのにプライドをもっている状態、プロとして活動できていないのに「自分はすげえ」って思ってるのはどういう状態かというと…ただの見栄なんです。

見栄を張っても基本的にいいことはないので、普段は見栄を張らずに「自分は才能がないから努力しなきゃ」と思いつつ、本番のときに見栄を張ったらいいんです!そこは見栄を張らないと周りのタレントに圧で負けちゃうんで、そこでは多いに見栄を張ってください!

くれぐれも傲慢にはならないように。礼儀正しくしつつも、心の中で「絶対負けねぇぞ」っていう気持ちを持ってないと、自分が負けちゃいますからね。

ただいつもは「努力しないと絶対にやっていけない」っていう謙虚さを忘れないでください!

というわけで今日は『自分には声優としての才能があるのか?』というテーマでお話ししました。ちょっと厳しい話でしたけど、参考にしてくれたら嬉しいです。

努力…忘れないでしてくださいね!

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