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声優のボイスサンプルの作り方①|養成所講師が解説する"知らないと使われないポイント"

雑学カンパニー編集部

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声優のボイスサンプルの作り方

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どうも、福原安祥です。

ナレーターをしたり、声優養成所の講師をしたり、会社の経営をしたりしています。

今回のテーマは『声優のボイスサンプルの作り方について』です!

ボイスサンプル…それは、あなたがプロの声優になりたいと思ったときに必ず必要なものです。ボイスサンプルを作ったことがないプロの声優さんは、ほぼ100%存在しないと思いますね。

ボイスサンプルについては、長くなっちゃうので2回にわけてお届けしていこうと思います。今回は前編になります。次回の後編もぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。

まずは大前提からお話ししていこうと思います。聞いたことがある方もいると思うんですが、ボイスサンプルというのは「声の名刺」といわれることが多いです。でも僕からすると…「いやいや名刺じゃねーわ!」って思うんですよね。

サラリーマンの名刺を想像してもらうとわかりやすいと思うんですけど、名刺というのは会社名が書いてあって、所属している部署が書いてあって、自分の名前が書いてる、みたいな感じのものですよね。

サラリーマンの場合、名刺を渡して「ん~なるほどねぇ…じゃあ君にお願いしようかな」ってならないですよね?こんなことないんですよ。

会社名と担当部署と名前を見ただけで「この人にお願いしよう」とはならないんです。名刺ってそういうものなんですよね。

でもボイスサンプルというのは名刺以上にスゴく大事なもので、渡したものを聞いてもらって、それで仕事が決定することがあるんですよ!

つまり、よく「声の名刺」といわれるものの、ボイスサンプルって名刺以上にメチャクチャ重要なものなんです!そういう認識を持ってくださいね。

プロの声優さんのボイスサンプルを聞いたことがある方も多いと思うんですけど、基本的には「声のベストアルバム・ベストセレクション」みたいなものだと思ってください。

そういった、自分の珠玉の作品集みたいな位置づけであるボイスサンプルの作り方について解説していきたいと思います!

動画はこちら↓

声優のボイスサンプルの超基本!

声優のボイスサンプルの超基本!まずはボイスサンプルの超基本的なところから説明していきますね。

BGM・SE(効果音)は入れる?

ボイスサンプルでは、まず自分の名前を言って、そのあとに、セリフを3~4、多くて5コくらい並べていきます。このときに、たまに勘違いされる方がいるんですが…BGM・SE(効果音)とかを入れてはいけません!

絶対に入れちゃダメというわけではないんですが、声優のボイスサンプルの場合は、入れないのが暗黙のルールになっていますので、あなたも入れないほうが無難です。

でもこれがナレーションのボイスサンプルの場合は、入れたほうがいいんですよ…。入れないパターンもあるんですけど、ナレーションは絶対BGM・SEを入れたほうがいいんです。

なので、声優の場合は「BGM・SEは入れない」、逆にナレーションのボイスサンプルの場合は「BGM・SEを入れる」ことを覚えておいてくださいね!それくらい、ジャンルによってボイスサンプルの作り方が違ってくるんですよね。

ナレーションのボイスサンプルについてはまだ後日お届けしようと思います!

セリフの間をあけよう

声優のボイスサンプルの話に戻りますね。

セリフを3~5コ並べていくわけなんですけど…そのセリフとセリフの間を、5秒くらいあけてください!

セリフを次から次へとポンポン並べちゃう人がいますが…、たとえば1つ目のセリフを「爽やかな高校生」にして、その次に「渋めな男性」っていう並びにしたときに、セリフの間が2秒くらいしかあいていないと、聞く側が準備できないんですよね。

でもセリフの間を5秒くらいあけることで、聞く側の耳がリセットできるんです!

リセットができずに聞いてしまうと、どちらのセリフも印象に残らなくなってしまうんですよ…。なので、セリフとセリフの間の長さも、聞く人に優しい秒数を考えて、あけてくださいね。

アニメとか映画の台本を使っていい?

アニメとか映画の台本を使っていい?さて、いよいよここから台本を作っていくんですけど、まずやっちゃダメなことは…「アニメとか映画のワンシーンをそのまま使う」ことです!

これは皆さんわかってると思うんですけど、大人の権利関係的にダメなので、注意してくださいね。

あと、ボイスサンプルというのは、基本的に事務所に提出することが多いと思います。でも事務所に提出するボイスサンプルで、「ネットにある台本をそのまま使う」こともおすすめできません。。

これは著作権フリーのものも含めてです!権利関係がダメだからということではなくて、ネットにあるものをそのまま使うことがよくないっていう話なんです。

これも聞く側の気持ちになって考えてみてほしいんですよ…。

ボイスサンプルを聞く側っていうのはマネージャーや制作陣だったりするわけなんですけど、提出されたボイスサンプルを聞くときに「ネットの文言をそのまま出してきた新人」をどう思うと思いますか?

「コイツ、台本を自分で考える気ないの?手を抜いたな…?」って思いません?

さっき言ったとおり、名刺よりも超重要な、それだけで仕事が決まってしまうような「超・商売道具」の内容を自分で考えないということは、やる気がないと思われてもしょうがないんですよね…。

なので、ネットに上がっている台本を参考にするくらいはOKなんです。でもそのまま持ってくるのはダメ…というより、「やる気がない」という印象を持たれかねないので、やめておいた方がいいという話ですね。

声優の「ボイスサンプルの作り方」のポイント

声優の「ボイスサンプルの作り方」のポイントここからは、ボイスサンプルの台本を作る上でのポイントを紹介していきたいと思います!

ボイスサンプルの作り方①やらなきゃいけないことをやれ

ボイスサンプルのポイント1つ目!これが1番大事かもしれません…。「やりたいことより、やらなきゃいけないことをやれ」です!

このミスは新人声優さんにメチャクチャ多いですし、マネージャーさんや制作陣とかからも、そういう新人について「参った参った。あ~やだやだ」みたいな話をスゴく聞いたりします。

ボイスサンプルでは、「やりたいことをやっちゃう新人さん」がとても多いので、注意してくださいね。

やりたいことをやるのがボイスサンプルではなくて、やらなきゃいけないことをやるのがボイスサンプルだということを押さえてください!

ボイスサンプルで盛り上がるな

具体的にどういうことかと言うと…新人声優さんがやりたくなるのは基本的に「クライマックス」なんですよね。物語がスゴく盛り上がるところをやりたがっちゃうんです。

Twitterでも呟いた内容なんですけど…

「泣く・叫ぶ・狂気・瀕死・必殺技」このへんを新人声優さんはやりたくて、ボイスサンプルにも入れちゃうっていうかんじですね。

これ、ほんと気持ちはわかるんですよ!そういうセリフがやりたくて声優になったっていう方もいると思います。読んでくれている人の中にも、身に覚えがある方もいるかもしれませんし、ドキッとしたかたもいるかもしれませんね。

ただ…ボイス「サンプル」なんですよ。サンプルなので、スーパーでいうところの「試食」なんですよね。。

例えば、いま「ソーセージが食べたい」って思ったとします。近くのスーパーに行ってみると、ソーセージの試食コーナーを見つけたので、もらいに行ってみると…でっかいフランクフルトがドーンと出てきちゃった!

そうなった場合、ソーセージの味が知りたかったのに、パンがあるからソーセージ単体の味がわからないんですよね。そのソーセージがおいしいのか、それともフランクフルトがおいしいのかどっちなんだ?っていう話になっちゃうんですよ。

ボイスサンプルは「声の種類」を出す

つまりボイスサンプルでは、「あなたの声の種類」が知りたいんですよ!

声がどんなものなのかを知りたいわけで、演技が知りたいわけではないというところですね。あなたの演技の幅とかではなくて、あくまで声の種類について知りたいんです。「どういう声が出るのか?」っていうところを知りたいわけですね。

「演技を知りたい」というのはテープオーディションの場合です。また別の機会にお話ししようと思いますが、演技っていうのはテープオーディションやスタジオオーディションとか、アニメのキャスティングを決めるときに、知りたいと思われるものなんですよ。

ボイスサンプルというのは、まだ試食段階なので、演技の幅じゃなくて、声の種類が知りたいということになるんですね。

なので、ついついクライマックス系をやりたくなると思うんですけど、ボイスサンプルは演技を見せつける場ではなくて、やらなきゃいけないことをやらなきゃいけないよ、という話なんです!

ボイスサンプルの作り方②コンセプトを決めよう!

ボイスサンプルの作り方②コンセプトを決めよう!ボイスサンプルのポイントの2つ目は…「コンセプトを決めろ」です!

台本を作る上でまず決めなきゃいけないのはコンセプトです!ボイスサンプルを通しての「テーマ」といってもいいいかもしれません。

そのボイスサンプルを通して、「聞いた人にどう思ってほしいか・自分のどういうところをアピールしたいか」というところを決めなきゃいけないんですね。

ちなみに僕の場合はナレーターなので、ナレーションのボイスサンプルを作るんですけど、僕は声の幅とかジャンルが広いことが強みなので「いろんなジャンルに対応できるよ!」っていうところをコンセプトにしています。

いろんな種類を入れることで、聞いた人が「いろいろできるなこの人」とか、「ちょっと変わった案件だけど、この人に任せたら大丈夫そうだな」っていう印象を持ってもらえるようなサンプルにしています。

動画内でいろんな種類のナレーションを実践しているので、ぜひチェックしてみてくださいね!

スゴく大事なことなんですが…コンセプトに関しても「やりたいことじゃなくて、やらなきゃいけないことをやれ」というところが関係してきます。

コンセプトを決めるときも、「事務所がどういう人材を求めているのか」というところにかなり左右されるからなんです。

例えば、器用なタイプの声優を求めている事務所であれば、子供からお年寄りまで、年代を幅広くカバーしたボイスサンプルを作ることで、器用さをアピールできますよね?

ですが、事務所がどういう声優が欲しいのかという情報がまったくなくて、提出する人もまったくそういうことを考えていない場合は…「事務所が求めていることの真逆」をやっちゃう可能性があるんですよね。。

器用な人材が欲しいと思っている事務所に対して、美少女を4パターン入れたボイスサンプルを提出したら…どうなると思います?

「ウチの事務所のことなんも考えてないな」とか「事務所のことわかってないなーこの子。。」っていうふうになっちゃうんですよ!

ボイスサンプルを出すことはスゴくいいことなんですけど、それがマイナスプロモーションになっちゃうわけですね。

つまり、自分のやりたいことを押し通すのではなくて、事務所の意向も踏まえて、相手が求めているボイスサンプルを作らないと、仕事につながらないということなんです。

声優の「ボイスサンプルの作り方」のまとめ

声優の「ボイスサンプルの作り方」のまとめというわけで今回は『声優のボイスサンプルの作り方』の前編をお届けしました!

まとめると…

参考

  1. ボイスサンプルは名刺以上に大事
  2. やりたいことじゃなくて、やらなきゃいけないことをやれ
  3. ボイスサンプルのコンセプト・テーマを決める

ということでした。

後編ではさらにポイントを増やして解説していきたいと思います、お楽しみに!

それではまたお会いしましょう。

次回の講義はコチラ

声優のボイスサンプルの作り方②|読む順番は?どんなキャラを入れればいい?

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