すっかり社会に浸透して、今や当たり前の存在となっている「100均」。とはいえ値段が100円で統一されているのは、改めて考えてみると便利なものだ。実際、他で買えば100円では手に入らないような商品も多い。
そんな100均の数ある商品の中で、最も売れている商品は何なのか、気になったことはないだろうか。実は男性なら誰しも一度は使ったことのある、意外な一品だった!
今回はそんな、100均の人気商品に関する雑学を紹介しよう。
【生活雑学】100均で一番売れている商品は「ネクタイ」
【雑学解説】100均でネクタイが一番売れる理由とは?
100均で1番の売れ筋は、なんと「ネクタイ」だ。100均にはあらゆる便利グッズが置かれている中、普通のネクタイが1番人気なのである。
どれくらい人気なのかというと、日本で売れたネクタイの割合で、100均のものは全体の2割を占めている。なんと3秒に1本…年間の売り上げでいうと200万本も売れているぐらいだ!
実は私も100均で働いてたことがあり、毎日とはいかなくても、結構な頻度でネクタイがレジを通るのを見てきた。
「ネクタイなんて紳士服売り場でも買えるのに、なんで100均で買うんだろう」と思ったものだが、ネクタイは普通に買うと安くても1,000円以上はする。100円で買えるというのは明らかに破格である。
ちなみに商品自体はおしゃれな柄のものが多いし、質も粗悪なものではない。100均だからといって馬鹿にはできないのだ。
ちなみに、100均のネクタイはポリエステル100%なので、柄によっては安っぽく見えることがある。できるだけ色味が落ち着いていて、ハリのあるネクタイの方が、「あ、これは100円だ」と思われにくいのでオススメだ。
100均のネクタイはとにかく便利!
日常的に使えるもの以外にも、冠婚葬祭のネクタイも置いてある。私の経験上、こちらも何日かに1度は買う人がいたと思う。
若い人などは、冠婚葬祭の服が揃っていないこともある。かくいう私もそうだが…。結婚式や葬式で、それに見合ったネクタイが必要なときは、急を要する場合も多い。そこで100均が重宝されるのだ。
専門店で売られているネクタイに比べれば、たしかに安っぽいかもしれない。しかし、気軽に入手できる点、急な入用でも対応しやすいというのが、100均のネクタイの人気の秘密なのだろう。
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【追加雑学】ダイソーの歴史。発展できた理由とは?
今や当たり前の存在となっている100均だが、一体どうしてここまで発展したのだろうか?
実は100均がここまで発展できたのは、100均の代表格「ダイソー」の創業者である矢野博丈(やのひろたけ)の経営哲学によるものだった。
まず矢野氏がどんな人物かを語ると、とてつもなく波乱万丈な人生を送ってきた人である。
- 妻の実家のハマチ養殖業を継いだものの、3年で倒産
- 700万の借金を抱えたため夜逃げ
- 転職を9回重ねる
などなど、チラッとあげるだけでも、かなり壮絶な人生である。
そんな矢野氏が最後に行き着いたのが、移動販売だった。その内容は、倒産したり資金繰りが厳しくなった企業から、商品を安く買い取り、市場価格より安く売るというものだ。
当初、商品の値段は100円には統一されていなかった。しかし忙しくて値段設定が追い付かず、最終的に100円均一で販売されるようになったのだ。こうしてみると100円に統一されたのは偶然の産物で、いかにも運命的だといえる。
ダイソーの苦境と人気店への道のり
1977年には「大創創業」として法人化し、ダイエーにも商品を展開。矢野氏の事業は好調に思えた。
しかしあるとき、ダイエーのオーナーの「催事場の雰囲気にそぐわない」という意向で、100円均一の催事がダイエーでは行われなくなるピンチが訪れる。このままでは潰れてしまう…! そこで矢野氏は考えた。
「だったら、ダイエーの客が流れるところに、お店を作ったら良いじゃない」
この発想で自ら店舗を展開し、今のダイソーにつながるというわけだ。
そこからチェーン店を次々に出し、リピーターを繋げるために、バイヤーによる新商品開発にも力を入れた。こういった努力と施策の積み重ねによって、ダイソーは今、多くの人々に愛されているのだ。
波乱万丈な人生を歩んで来た矢野氏の苦労は、100均の発展のためにあったのかもしれない。
100均の雑学まとめ
今回の雑学で紹介したように、100均のネクタイの売り上げは、日本のネクタイ全体でも2割を占めるほどで、3秒に1本は売れている人気ぶりだ。
会社勤めのサラリーマンなどは100円のものを使うわけにはいかないが、それ以外の人にとって、ネクタイをつける機会は限られている。たまにしか使わないことを考えれば、安く手に入れたいというのも道理だろう。
100均の魅力はまさにこういった、かゆいところに手が届く点ではないだろうか。
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