ドラえもんが未来からやってきたのは、何をやってもダメなのび太を変えるためである。
あやとりと射撃が得意なぐらいで、勉強やスポーツはからっきしダメ。腕っぷしも弱いからジャイアンやスネ夫にはいつもいじめられる。言っちゃ悪いが、絵に描いたようなポンコツだ。
そんなのび太もゆくゆくは大人になり、息子を儲けるわけだが…。
この息子がなんと、のび太の息子とはおよそ思えない。そう、彼はのび太とは正反対のいじめっ子である。今回はそんなのび太の息子・ノビスケの雑学だ。
【サブカル雑学】のび太の息子「ノビスケ」はいじめっ子
【雑学解説】のび太の息子・ノビスケはジャイアンばりのガキ大将
ドラえもんの作中で、のび太は基本的にいじめられっ子だ。ジャイアンに会えば二言目には殴られる。なにはなくとも、とりあえず殴られる。…理不尽なり。
しかしのび太たちが大人になると、その子供たちの関係性は正反対になる。のび太の息子ノビスケは、ガキ大将のいじめっ子なのである。ちなみにのび太の父親は「のび助」で、読み方がノビスケと同じ。お父さんと同じ名前付けるのってなんか戦国武将っぽいよね。知らんけど。
原作でノビスケが初登場するのは、『てんとう虫コミックス』・第6巻に収録されている『のび太のおよめさん』という話。のび太としずかちゃんが結婚している未来が初めて描かれたのがこの話だ。
話の中でノビスケは、スネ太郎という少年を泣かせたらしく、スネ太郎の母親がのび太の家まで文句を言いに来ていた。
スネ太郎は漫画だけに登場するキャラクターで、スネ夫の息子なのかははっきりしない。…まあほかに誰がそんな名前を付けるんだという感じだが。
また映画『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』でも、ジャイアンの息子とスネ夫の息子をいじめている。ノビスケ強し。
ちなみにこの映画では、スネ夫の息子はスネ樹、ジャイアンの息子はヤサシという名前で、ジャイチビとも呼ばれている。以下の動画は映画の主題歌を収録したもので、ノビスケの姿も確認できる。
ノビスケはジャイアンより強いかも
ノビスケはジャイアンのような理不尽な振舞いをするガキ大将。
というか、ケンカに関してはジャイアンより強い可能性すらある。
問題のシーンは、てんとう虫コミックス36巻『わからず屋のパパは、のび太』(アニメでは『のび太の息子が家出した』というタイトル)の回で登場する。
未来からやってきたノビスケは、のび太に詰め寄ったジャイアンに対し「パパにそんな口聞くなんて許さないぞ」と、ジャイアンに掴みかかるのだ。
このときのふたりの腕っぷしは互角の勝負で、ジャイアンは「いい度胸してるじゃねえか!」とノビスケを気に入り、野球の試合に誘っている。
このケンカ、体格が同じなら、確実にジャイアンが負けていたぞ。
…ほんとにのび太の息子なのか? しずかちゃん…もしや…。子ども向けアニメでそういうのは良くないぞ。
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運動神経も抜群なノビスケ
ノビスケはケンカが強いだけでなく、運動神経も抜群だ。やっぱり…しずかちゃん…という話は置いといて。
原作では、ジャイアン率いる草野球チーム「ジャイアンズ」に助っ人として参加し、彼の活躍で試合に勝ったとされている。またサッカーの試合では、1人で4点を取って勝利したという話も。
また前述の映画・ミニドラSOSでは、ラグビーをする描写が描かれた。試合では、数人がかりのタックルをジャンプでかわし、トライを決めるという活躍を見せている。プロのラグビー選手でもそんなプレーしないぞ。
しかしノビスケ以外に戦力になる選手がいないのか、試合には大差で負けてしまう。この後、「お前らのせいで負けたじゃないか!」と怒鳴る様子はジャイアンそっくり。殴られているのはスネ樹とジャイチビだ。
ノビスケがのび太に似ている部分は、勉強が嫌いで成績が悪いことだけである。運動神経の良さやケンカの強さはいったいどの遺伝子なんだ。
だからやっぱりしずかちゃんが……いやいや、ノビスケは実のところ、そのしずかちゃんに似ているのだ。
普段は人目を気にしてあまり派手な振る舞いはしないが、どうしても木に登ってみたくて、ドラえもんの道具でのび太と外見を入れ替えたことがあるのだ。
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このとき、のび太の姿で野球にも参加しておりかなりの活躍を見せた。ルールもろくにわからないのに長打を放ち、守備でもファインプレーを見せる…。すごいを通り越してちょっとウケる。
うん、ノビスケの運動神経の良さはおそらく母親似だ!
しかし性格に関しては、両親のどちらにも似ていない。しずかちゃんが人を殴ったり、いじめをしているシーンを、少なくとも私は見たことがない。
【追加雑学①】ノビスケの性格は隔世遺伝?
性格に関しては、のび太にもしずかちゃんにも似ていないノビスケ。
しかし、実は親族に一人彼にそっくりな人物がいるのだ。それは…のび太の母、玉子!
ママ「捨てちゃいます!」
のび太のママ、窓から地球をポイ捨て。
原作を読んだ時も思ったけど、この話のママの行動はさすがに乱暴すぎると思う。#ドラえもん#doraemon#土ラえもん#ド曜日 pic.twitter.com/xr1Eqr67k6— “嘲笑のひよこ” すすき (@susuki_Mk2) March 14, 2020
のび太とドラえもんが玉子の子ども時代にいったことがあり、そのときは「なんとなく怪しい」という理由で、二人が玉子に散々追いかけられている。
ノビスケも子ども時代ののび太と初めてあったときは、自分と顔がそっくりなことを理由に宇宙人扱いしてバットを持って追いかけてきた。行動パターンが一緒である。
…というか普通の人は怪しい人や宇宙人からは逃げるものだぞ。
そして見落としがちな人物がもう一人。のび太の父方のおじいちゃん! この人、けっこう厳格な人物で、のび助にはかなり厳しい態度で接しているのだ。
おばあちゃんが小学生ののび太を信じてくれたのは有名ですが、
おじいちゃんもまた小学生ののび太を信じて迎えてくれたんです…!😭✨✨
野比家の祖父母凄い…!!😭✨✨ pic.twitter.com/u1foN3L2Zf— あかりんご (@doraemonice2112) April 22, 2020
こんな感じで、野比家には意外といろんな性格の人物がいる。ノビスケの性格は隔世遺伝…つまり世代を隔てたものの可能性が高いのではないか。
【追加雑学②】ドラえもんが現代に来てなければ、ノビスケは生まれていない
前述のとおり、ノビスケはのび太としずかちゃんのあいだに生まれた息子だ。
この点、ドラえもんをよく知っている人なら、ノビスケが生まれてこなかった可能性があることにも気付くだろう。
そう、ドラえもんが未来からのび太を更生させに来なかったら、彼はジャイアンの妹・ジャイ子と結婚する予定だったからだ。…こっちのほうがいじめっ子が生まれてきそうな気がしないでもないが。
ドラえもんは、のび太の子孫であるセワシが未来から送ったロボットだ。この計らいがなければ、セワシの曾祖父にあたるノビスケは生まれてこなかった。
つまりノビスケの存在はセワシさまさま、ドラえもんさまさまなのだ。なんかややこしい話だが、ノビスケはひ孫に感謝しなければいけないぞ。
…でも、ここでひとつ疑問が浮かんでくる。
そのままの未来ではノビスケは生まれてないのに、なんでノビスケのひ孫にあたるセワシが生まれてんの…? というやつだ。これについては天才のセワシくんがちゃんと説明してくれている。
セワシは「どっかで帳尻合わせるから大丈夫」みたいなことを言ってるのだが…。
ノビスケ…
なんでしずかちゃんと結婚してもセワシが生まれるかずっと疑問だったんだけど…
こういう理論なのねん…。。。 pic.twitter.com/GGMbTQwuop
— LENLEN〜🌙SとDの狭間🏰 (@m3love4649) June 30, 2019
ちなみにノビスケにはゆかりちゃんという、ちゃんと可愛い結婚相手がいる。ノビスケが生まれたのはセワシのおかげでも、勝手に帳尻合わせちゃダメだぞ!
意外と知ってる人が少ない。のちにノビスケと結婚するゆかりちゃん。#ドラえもん pic.twitter.com/fG4dKjKuUB
— オズゥ@モンハン楽しみ (@Y_ozuu) November 17, 2019
雑学まとめ
のび太の息子はいじめっ子という雑学をご紹介した。ノビスケの出番はそれほど多くはないが、のび太によく似た姿でいじめっ子という設定は、やはりインパクトがある。
初登場時は、子ども時代ののび太とドラえもんが散々殴られて痣だらけになったが、のび太の正体を知ってからは、生意気な態度をとっても殴ることはなくなっている。
両親の悪口をよく言うが、自分以外の人間が親を悪く言うと激怒する。いじめっ子でも、普通に親想いの良い息子である。