異国情緒漂いながらも国民食と呼べるほどに日本に浸透している食べ物、カレー。そういえばカレーが嫌いな人って、あまり見たことがない気がする。
そんな国民的人気者カレーをフルネームで、あなたはなんと呼んでいるだろうか。
カレーライス? ライスカレー?
私の周りでは「カレーライス」と呼ぶ人が多いが、喫茶店に入ると「ライスカレー」と書かれたメニューを目にすることもある。カレーとライスの順番が逆になっただけに思えるこの2つの呼称、なにか違いがあるのだろうか。それとも深い意味はないのかな。
今回の雑学ではそんなカレーの謎に迫る…!
【食べ物雑学】ライスカレーとカレーライスの違いとは?
【雑学解説】ライスカレーとカレーライスは盛り付けが違う!
日本におけるカレーの歴史は明治時代からである。当初は「ライスカレー」と呼ばれていたようだ。
この「ライスカレー」は大衆に広く普及した庶民派メニューである。現代でも多くの家庭で親しまれている、ご飯の上にカレーがドバッとかかっているスタイルだ。思う存分ごはんとルーに同時にがっつくことができる、気取らない盛り付けが魅力的。
対して「カレーライス」は当時としては高級メニュー。「ハイカラなもの」であるという認識だった。
盛り付けもハイカラで、ご飯とルーが別々に提供される。今でも洋食屋さんでみられるスタイルだ。あなたもみたことはないだろうか、こすると魔人が出てきそうなランプの形をした容器に盛られたすまし顔のカレーを。
それこそが「カレーライス」なのである。
とはいえ今では「ライスカレー」も「カレーライス」と呼ぶことが多い。現在ではそうした明確な線引きは特にされず、カレーライスもライスカレーもごっちゃになっているようだ。
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【追加雑学①】日本初のカレーは「カエルカレー」
明治時代に伝わってきたカレーだが、最初から今と同じカレーだったわけではない。日本で初めて作られたカレーはなんと、「カエルカレー」だったのだ!
日本にカレーが伝わったころ、1872年創刊の「西洋料理指南」に掲載されているカレーのレシピには材料に「カエル」が記載されている。
カエル肉といえば、鶏肉と似た風味があるおいしい肉ではあるが、日常的に食べられているものではないだけに驚きだ。今、カエルカレーを食卓に出したら…ゲテモノ扱いされることは間違いないだろう。
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【追加雑学②】海軍では毎週金曜日が「カレーの日」!
みんな大好きカレーはその美味しさもさることながら、手軽に作れて栄養バランスもよい優秀なメニューだ。その優秀さゆえに明治時代では大日本帝国海軍の食事メニューとして重宝された。
当時、栄養不足から脚気(かっけ)になる人が多かった海軍だが、カレーによって軍内の脚気を解消することができたというのだから驚きだ。
現代でもその習慣は残っており、海上自衛隊では毎週金曜日にカレーを食べるのだとか。この習慣が始まった理由としては曜日感覚を保つためだといわれている。
長期間、海の上で暮らしているとだんだん曜日感覚がなくなってくる。たしかに毎週金曜日が「カレーの日」と決まっていれば、どんなに長く海のうえにいたってカレーがカレンダー代わりになってくれる。
ほかにも1週間の終わり、休み前の食事として「片づけがラク」という理由もあるようだ。
明治時代に生まれた海軍カレーは、今でも当時と同じレシピのまま横須賀で食べることができる。
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ライスカレーとカレーライス|雑学まとめ
今回は、国民食カレーについての雑学を紹介した。
「カレーライス」と「ライスカレー」、今では区別がないふたつのカレーにもそれぞれ違いがあったのだ。まさにカレーに歴史あり。
いつの世でも日本人の心を掴んで離さないカレーは、食卓の永遠のヒーローであることは間違いないだろう。
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