歳を重ねていくと、「髪が薄くなった」「抜け毛が激しい」などの髪の悩みが出てくることがある。かくいう筆者も、髪の悩みは尽きない。昔より髪にハリがなくなってきたような気がしたり、白髪がぽつりぽつりと増えだしたことに悩んでいるのである…。
わたしたち日本人は、昔から「髪の毛にはワカメがいいよ!」というどこから湧いてきたのかわからない先人たちの教えを、なんの疑問も抱かずに信じてきた。果たして「ワカメ」が本当に髪の毛を増やしたりする力をもっているのだろうか…?
今回の雑学では、海にゆらゆらしているあの「ワカメ」による髪の毛への効果について、詳しく調べてみたのでご紹介しよう!!
【人体雑学】「ワカメを食べると髪が生える」は本当?嘘?
【雑学解説】ワカメには、髪によい成分が豊富に含まれているが、ワカメだけ食べていれば増えるわけではない!
わたしたちがいつも味噌汁やサラダなどでおいしくいただいている「ワカメ」。あの深緑色のペラペラした食べ物には一体どんな栄養が含まれているのか、みなさんはご存知だろうか。
ワカメには、「ヨウ素」「アルギン酸」「フコイダン」という成分が多く含まれている。これらの成分は、「髪の成長」と「美しい髪でいる」ために重要なものである。具体的には以下のような役割を果たすものなので、よく知っておくとよいだろう。
- ヨウ素…髪がつくられるために必要な「甲状腺ホルモン」の分泌に必須な成分がヨウ素。甲状腺ホルモンが多く分泌されることで髪の毛の成長に大切な「毛母細胞(もうぼさいぼう)」が活発化し、その結果、発毛と育毛によい効果がある。
- アルギン酸…食物繊維の一種。ワカメのぬるぬるネバネバの正体。摂取すると、髪の毛に吸着し全体に広がっていき「皮膜(ひまく)」を作る。この膜が髪のキューティクルの補修効果があるとされている。
- フコイダン…こちらも食物繊維の一種。海の中のワカメは、このフコイダンの効果によって激しい波の流れで傷ついた場所を修復している。人の体内に入ると、育毛に大切な「育毛タンパク質」の分泌が増える。
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【追加雑学①】「髪の毛とワカメは関係ない!」「嘘」である派の意見
ここまでは「ワカメを食べると髪は増える」派の意見をお伝えしてきたが、実は「それは迷信だ!」との意見も、以下のように数多く存在する。
- 髪の毛の発毛、育毛には「ミネラル」が大切だが、ワカメから摂取できるミネラルはそこまで多くないので髪には行き渡らない=意味がない
- 髪の毛はタンパク質でできているから、ワカメは関係ない
- ワカメの色や形のイメージから「髪の毛にいい」と思われているだけで、迷信だ!
これは、「イメージからきている迷信」が広がったというのは可能性が…? 「ワカメってなんとなく髪の毛っぽい」ということからみんな信じてしまったのかもしれない。
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【追加雑学②】ワカメの食べ過ぎは危険?
迷信と事実の入り交じった「ワカメは髪が増える説」。「髪の毛にいいのは本当」ならとりあえずたくさん食べとけばいいんじゃない? なんてたくさん食べすぎてしまうと、逆に体に悪いので注意が必要だ!
ワカメに含まれる「ヨウ素」には、たくさん摂取することで「甲状腺(こうじょうせん)」の機能に深刻な影響が出ることがある。甲状腺はホルモンバランスを司る場所なので、イライラする・無気力で鬱状態になる・手足の痺れ、などの症状が現れてしまうのだ。
なんでも食べ過ぎはよくないのである!
【追加雑学③】ある日「ワカメ」を大量にもらったらやること
これは、筆者が実際に経験した事件なのだが…。ある日、親戚に「ワカメ大量にあるけど、いる?」といわれ、もらえるものはもらっとけ、の精神で受け取ったところ思ったより多くて処理が非常に大変であった。
海から取ってきたままの生わかめは、早めに茹でて、適当な大きさに切って冷凍をしないとネバネバが出てきて食べられなくなってしまう。そのときの筆者は、大急ぎで鍋を用意してワカメ下処理作業に入った。
すると、家の中がなんともいえない「海のかおり(生臭い)」に包まれた! 半分ほど茹でたところで途方に暮れた筆者は、なかば無理矢理に残りの生ワカメを知人に譲ったのである…!! わかめテロこわい。みなさんもお気を付けて。
雑学まとめ
ワカメと薄毛についての雑学、いかがだっただろうか。ワカメには、髪に良い成分はたしかにあるようだ。しかし、ワカメを食べればいい、というのは間違いなのではないだろうか。
髪を増やし、綺麗に保つためにはバランスよく食事をし、よく寝てよく動いてからだの血流を良くし、体によい生活を心がけることが大事だ。ワカメだけじゃダメ!
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