黒髪・金髪・赤毛・栗色。日本人の多くは黒髪なのであまり意識しないが、実は人の髪の毛にはさまざまな色がある。また、小さい頃は金髪だったのに成長するにしたがって髪が茶色くなったり、茶色かった髪の毛が黒くなったりすることもある。
そして、髪の毛に起こる最も大きな変化といえば「白髪」だろう。年をとるにつれて一本、また一本と増えていく白髪は老いの象徴ともいえる。
年をとると白髪になる。これは黒髪の人に限ったことではない。金髪の人も赤毛の人も、いずれ白髪になるのだ。
黒髪の人も金髪の人も白髪になる理由を調べてみたので、雑学としてご紹介しよう!
【人体雑学】黒髪の人も金髪の人も「白髪」になる理由
【雑学解説】メラニンが減少すると白髪になる
髪の毛には、褐色~黒の色素である「ユーメラニン」と、赤褐色~黄色の色素である「フェオメラニン」が含まれている。
この2つのメラニンの配合の割合によって、髪の色が決まるのだ。
黒髪にはユーメラニンが多く、栗色の髪の毛にはフェオメラニンが多い。金髪に含まれるユーメラニンはわずかで、フェオメラニンも少ししか含まれていない。
全ての髪の毛に含まれているメラニン。このメラニンが減少していくと、いずれ白髪が現れるのである。
髪の色を決定づけるメラニンは、「メラノサイト」と呼ばれる器官で作られている。このメラノサイトの衰え・減少がメラニンの減少に直結することになる。
しかし、メラノサイトが正常に働かなくなる原因はまだ解明されていない。そのため、現状では白髪を予防するのは無理なようだ。
ただ、白髪の原因の候補はいくつか挙げられている。それが、老化・遺伝・ストレス・不規則な生活などである。
老化や遺伝の対処は難しいが、ストレスや生活リズムが原因であれば改善が期待できるのではないだろうか。
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【追加雑学①】白髪は抜かない方がいい
幼い頃、母の白髪を探して抜く小遣い稼ぎをしていた。1本10円だったので、真剣に探した記憶がある。
しかし、白髪の原因がメラノサイトの不具合である以上、白髪を抜いてもまた白髪が生えてくるだけ。根本的な解決にはならないのだ。
それどころか、白髪を抜くことで毛根が傷つくと、くせの強い毛が生える・毛が生えなくなるなどの症状が出てしまうこともあるのだとか。そのため、白髪を抜くのはやめた方がいいのである。
白髪が見つかったら、ハサミで根本からカットするか、染めることおすすめする。自分でするのが難しい場合は、美容室などで相談するのもいいだろう。
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【追加雑学②】一晩で白髪になるのはウソ!?
ドラマやマンガなどで、恐怖のあまり一晩で白髪になってしまったという描写をご覧になったことはないだろうか。
あれは、現実にはありえないことらしい。
そもそも、髪の毛の元となる毛母細胞(もうぼさいぼう)に色はない。髪の毛の根本で細胞分裂していく過程でメラニンを取り込んで、髪の毛に色がついていくのだ。
つまり、髪に色が着くかどうかは髪の毛が生えるときに決まるのである。そのため、黒い状態で生えてきた髪の色が、恐怖で白くなることはないのだ。
ただし、塩素や紫外線などの外的要因によって髪の色が薄くなることはあるので、塩素に一晩浸したり、紫外線をあて続けたりすればできないこともないのかもしれない。
雑学まとめ
今回の雑学記事では、もとの髪色に関係なく発生する白髪について調べてきた。
黒髪と金髪の違いがメラニンの割合のみと知って驚いた。うまいことメラノサイトを操作することができるようになれば、どんな髪色も思いのままになる日がくるのかもしれない。
現段階ではメラノサイトが働かなくなる・減少する原因がわからないため、これを摂取すれば白髪がなくなる! という特効薬のようなものはない。
しかし悲観することはない。最近では、白髪を生かしたグレイヘアの人気が高まっているのだ。白髪=老いと決めつけて悲しむのではなく、白髪もひとつの自分らしさととらえて生きていくのがいいのかもしれない。
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