悲しい映画を観たとき、大切な人がなくなったとき、友達から嫌なことを言われたとき…。あなたはどんなときに涙を流すだろうか?
頬を伝う涙はときにとても美しく、人が泣いている姿を見るだけでもらい泣きをすることもある。この綺麗な涙、純度100%の水だと思っていたが、なんと涙の成分には「油」も含まれているらしい。
涙に油…? いったいどういうことなのか気になったので調べてみた! 今回は涙の成分についての雑学を紹介していくので、どうか最後まで見ていってもらいたい!
【人体雑学】涙の成分には「油」も含まれている
【雑学解説】涙の成分は「水分」「油」「ムチン層」の3つに大分される
涙をなめるとしょっぱいと感じるが、あのしょっぱさの原因は涙に塩分が含まれているからである。涙の約98%は水でできており、その中にはしょっぱさの元となる塩化ナトリウムをはじめ、カリウムやカルシウム、たんぱく質やビタミンなど様々な物質が含まれているのだ。
そして、涙は水分だけでなく、まぶたの縁にあるマイボーム腺というところから分泌される「油」、角膜や結膜で分泌される「ムチン」という物質が加わって構成されている。
ちなみに、別れを惜しんで泣くのをこらえ、目がウルウルしているのを見かけたことがあると思うが、実はこの感動的な光景、ムチンが無いと拝むことはできないという。
どういうことかというと、ムチンは涙の安定性に大きく貢献しており、目の表面の角膜は、通常なら水をはじく性質があるのだが、ムチンが作用することで角膜に水分が浸透しやすくなるのだ。
つまり、ムチンが無いと涙は目にとどまることができず、すぐに流れ落ちてしまう。ドラマや映画の感動的なシーンは、ムチンのおかげだったんだな!
さて、涙にとってムチンは重要な役割を果たしていることは分かったが、「油」はのような役割を果たしているのだろうか。次はこの点を見ていくぞ!
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【追加雑学】ドライアイの原因は油不足
現代人の多くが悩んでいるドライアイ。パソコンで仕事をする必要がある方や、スマホをいじってばかりの方はドライアイになりやすい。
ドライアイとは、涙の分泌量が減ったり、量は十分でもその質が低下することで、目の表面が乾燥したり、乾燥することで目が傷つきやすくなる病気のことだ。
このドライアイの原因のひとつに、油不足がある。ドライアイは目が乾燥していることなのだから、水分不足が原因では? と思うかもしれないが、実は油が重要なのだ。
マイホーム腺から分泌された油は、涙の表面に膜を作り、涙の蒸発を防ぐ役割がある。油の膜の働きはかなり重要なようで、油の層が完全に除去された動物は、涙の蒸発のスピードが20倍になったとの報告もあるほどだ。
このことから、マイホーム腺が機能不全をおこして涙の分泌量が少なくなってしまうと、ドライアイがおこりやすくなってしまう。
ちなみに、男性より女性のほうがドライアイになりやすいという特徴がある。これは、マイホーム腺は男性ホルモンの影響により働きが活発化するためだ。そのため、女性のほうが油不足に陥りやすく、結果としてドライアイになりやすくなってしまうのだ。
もちろん、男女関係なくマイホーム腺が機能不全をおこす要因もある。それは、マイホーム腺の働きを司る副交感神経の働きが弱まるとき。逆をいうと、交感神経が興奮している状態で、スマホやパソコンを見過ぎることで、必要以上に交感神経が活発になってしまっているときのことだ。
涙や脂はまばたきを繰り返すことで目の表面全域に浸透するのだが、スマホやパソコンの凝視はまばたきの回数も減らしてしまう。
女性は特に、総務や経理などパソコンを業務に使う事務職で働く人も多いだろう。そのため、どうしてもパソコンの画面を見る機会は多くなってしまうが、せめて家ではスマホを極力使わないなど、できる限り液晶画面から離れる対策を行ったほうがいいだろう。
雑学まとめ
今回の雑学はいかがだっただろうか。目から流れる涙。その涙の成分は大きく分けると「水分」「油」「ムチン」の3種類だ。
涙には水だけでなく、油も含まれていたのだ。この油はまぶたの縁にあるマイボーム腺というところから分泌され、涙の蒸発を防ぐ働きがある。そのため、油不足に陥ってしまうとドライアイになりやすくなる。
また、涙の水分には色々な成分が含まれており、塩化ナトリウムもそのひとつであることから、涙をなめるとしょっぱく感じるのだ。もうひとつのムチンは、角膜などから出る物質で、涙の安定性に大きく関係している。
このように、涙はただの水ではなく、油やムチンなどを含み、これらの構成要素が涙の正常な働きを保っていたのだ!
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