わき腹や足の裏をこちょこちょ…。人によっては想像しただけでなんだかむずがゆくなってしまうだろう。そう、こちょこちょの刑はれっきとした罰ゲームになり得る。
誰もが経験したことがあるように、人にくすぐられると、「もうやめて~」というくらいくすぐったくて我慢できなくなる。なかにはマッサージや髪を切るときに、人に触れられるだけでくすぐったくなってしまう人もいる。
では今少し、自分自身をくすぐってみよう。どれ、わき腹をこちょこちょ…。足の裏も…。うーん、くすぐったくない。人にされるとあんなにくすぐったいのに、なぜ?
今回はそんな素朴な疑問、自分をくすぐることができない理由についてご紹介していくぞ。どうでもいい雑学ランキング上位に入るなんていわず、ぜひ読んで友達にも教えてあげよう!
【人体雑学】自分をくすぐることができない理由とは?
【雑学解説】自分をくすぐることができないのは、脳が予測するから
くすぐったいと感じる感覚については、まだまだ解明されていないことが多い。しかしひとつには、予測不可能であることが関係しているようだ。人からくすぐられるときは、どんな動きでどこをくすぐられるか予想ができないのでくすぐったい。
しかし自分で自分をくすぐる場合、くすぐる手を動かしているのはもちろん自分なので、脳がその動きを予測できてしまう。どこをどうくすぐられるか、体がすでにわかっているので、くすぐったく感じないというわけだ。
また、くすぐっている手にも触っているという感覚がある。そのためくすぐっている感覚とくすぐられている感覚がダブってしまい、くすぐったさが相殺されるという理由もあるようだ。
だが神経に異常をきたしていると、自分で自分をくすぐることができる。ある研究によると、統合失調症の人は自分で自分の行動をコントロールしているという自覚が欠落しているため、自分をくすぐることができるとされている。
自分で自分をくすぐってみて、くすぐったいと感じる人は逆に要注意だ! 自分の手の動きが予測不可能で「ぐわぁ、そこにきたかぁ~」と感じたらすぐに神経の異常を疑おう。早期発見を願う。
さらに、くすぐったいという感覚には心理的要因も関係しているという。そのため親しい人にくすぐられると楽しい感情も相まってよけいにくすぐったさが増すようだ。くすぐりはひとつのスキンシップであるため、相手がいてこその感覚といえよう。
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【追加雑学】くすぐられたとき、くすぐったさを軽減する方法
仲を深めるためのスキンシップとはいっても、くすぐられるのが本当に苦手で困っているという人もいるだろう。では、くすぐったい感覚を軽減する方法はあるのだろうか。
自分でくすぐることができないのは、手の動きを脳が予測できるからという理由だった。そこで、人からくすぐられているときも、その動きを予測できればいいのだ。
くすぐっている人の手の上に自分の手を置くと、動きを感知して脳が刺激を予測できるようになる。また、自分がくすぐっているように脳を錯覚させることができ、くすぐったさが軽減する。
もうひとつの方法は、くすぐられている部分を自分でも一緒にくすぐることだ。相手がくすぐっているのも、自分でくすぐっていると脳に勘違いさせれば、くすぐったさが軽減されるというわけである。
これで友達からのくすぐり攻撃にも抵抗できるぞ。ちなみに効果には個人差があるので、試した結果ただのくすぐられ損になっても責任は負いかねる!
雑学まとめ
今回は人体の不思議のひとつ、くすぐりについての雑学をご紹介した。くすぐったいという感覚は、人間がもつ感覚の中でもまだまだ謎が多い。自分をくすぐる方法を編み出した人がいたら、表彰ものかもしれないぞ。
こちょこちょも仲良くなるためのスキンシップ。一緒に戯れて笑い合える仲間がいるのはいいことである。