この世にはカレンダーを見るだけで、この日はヤバイと思わせる不吉な日がある。それが13日の金曜日だ。自分の身に実際に何か悪いことが起きた経験がなくとも、嫌な日だと思ってしまう人も多いだろう。
そう、何も起きていないのに不吉な日だと感じてしまうのである。もしかしたら、13日の金曜日を恐れる必要はないのではないか…?
漠然とした不安を抱えながら13日の金曜日を過ごしている人のために、今回は13日の金曜日が不吉な日といわれる理由を調べてみたので、雑学としてご紹介しよう。これでもう13日の金曜日は怖くない!
【生活雑学】13日の金曜日が不吉な日といわれる理由
13日も金曜日もそれぞれ不吉な日で、それが組み合わさっているからなのよ。
【雑学解説】13という数字が不吉な忌み数である
13日の金曜日に限らず、13という数字そのものに不安を感じる人も多いだろう。実は数字の13は忌み数と呼ばれており、出来れば避けたい、縁起の悪い数字だったのだ!
しかし、13は世界中の国々で共通の忌み数というわけではない。13を忌み数とする文化は、西洋の国が中心となっている。
13を不吉とする代表的な4つの理由
ではなぜ13が不吉な数字とされているのかについてだが、いくつかの説がある。今回は代表的なものをご紹介しよう。
- 人間が自分の体を使って数えることができない、未知数説
- 調和を乱す数だとする、非調和数説
- 北欧神話説
- イエス・キリストの最後の晩餐説
未知数説では手の指10本と足2本で、12までが人間が数えられる数とされている。足を1本ずつでカウントせずに、足の指にすると20まで数えられるぞと教えてあげたくなる説だ。
続いて、非調和数説についてだが言葉だけでは実にわかりづらい。12が調和がとれている数字だといわれても、ピンとくる人の方が少ないだろう。
12という数字は12ヶ月を1年とする暦のように、私たちの生活と深く関わっている。1ダースも12だ。12にまつわる身近な事柄を考えると、調和がとれている気がしてきたぞ…!
12を身近な数字と考えてしまうと、13はどことなく落ち着かない数字に感じられてしまうのだから不思議だ。13は1と13以外で割り切れない素数という点も、非調和数説の要因とされている。
北欧神話説では、12人の神様が宴を楽しんでいたら13人目の神様ロキが現れたことが原因である。このロキは他の神様を騙し、人気者の神様バルドルを殺させたのだ…! なんてひどいことをするんだロキ…!
イエス・キリストと13の関係では、裏切り者のユダが13番目の弟子だったからと思われがちだ。だが実際には、最後の晩餐の際に13人でテーブルを囲んだためという説が有力である。
こんなにも13にまつわる不吉な出来事があると、不吉な数字だと思えてしまうものだ。
金曜日は人類最初の殺人も起こった不吉な曜日
この不吉な数字13に加えて、金曜日を不吉とする以下の雑学もご紹介しよう。
- 金曜日にイエス・キリストが十字架に磔の刑にされた
- 旧約聖書において、禁断の果実を使いイブがアダムを誘惑したのが金曜日
- 旧約聖書で兄アベルが弟カインに殺される、人類最初の殺人が金曜日に起こった
こうしてみると、金曜日を不吉とする考え方は宗教との結びつきが強いようだ。西洋を中心に13日の金曜日が不吉とされるのも、キリスト教が根付いている地域だからなのだろう。
【追加雑学①】13日の金曜日に起こった出来事
13日の金曜日が不吉とされる理由がわかっても、聖書や北欧神話では身近に感じられず、むしろ不吉と感じられなくなった人もいるかもしれない。大昔のことだから当然だ。
だが、実際に13日の金曜日にまつわる不吉な出来事が起こっていたのである…! なかには「13日の金曜日が不吉」と世に周知されていることから、あえて13日の金曜日を狙ったのではないかといわれる犯行もある。悪質すぎる事件だ。
- 1942年11月13日-第三次ソロモン海戦-
- 1972年10月13日-ウルグアイ空軍機571便遭難事故-
- 2004年8月13日-沖国大米軍ヘリ墜落事件-
- 2012年1月13日-コスタ・コンコルディアの座礁事故-
- 2015年11月13日-フランス・パリ同時多発テロ-
他にも、13日の金曜日に発症するコンピュータウイルスまである。そのウイルスを作った犯人はオカルト好きなのか…?
近年起きた13にまつわる事件で世界を震撼させたのが、「パリ同時多発テロ事件」である。この事件は11月13日の金曜日に起きており、まさに13日の金曜日・不吉説である…。
なお、ちょっとしたトリビアではあるが、日本では、パリ同時多発テロ事件が起きたのは時差の関係で11月14日だ。14日に起きた事件では? と思った人の記憶も正しいので安心してほしい。
さらに、13にまつわる不吉な出来事には以下がある。
- アポロ13号の爆発事故
- 大阪で起きた列車脱線事故の「ニュートラム暴走衝突事故」は13編成
アポロ13号の爆発事故は映画化もされている、有名な事故だ。ただ、アポロ13号は事故が起きながらも無事に生還したため、称賛されたということもトリビアとして紹介しておきたい。
また、ニュートラム暴走衝突事故は1993年に大阪の住之江公園駅で起きた事故だ。そう、日本の事故なのである! この事故の後に導入された車両では13編成を止めており、事故の影響は強く残っている。
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【追加雑学②】13を嫌うあまり13恐怖症になる人もいる
13日の金曜日の元凶ともいえる、忌み数の13。縁起の悪さを恐れるあまり、「13恐怖症」になってしまう人がこの世にはいるのだ!
13恐怖症は「triskaidekaphobia(トリスカイデカフォビア)」と呼ばれている。ギリシャ語が由来となっているのだが、ピンとこない人が多いと思うので分解して解説しよう。
- tris=3
- kai=英語での「and」
- deka=10
- phobia=恐怖症
難しいと感じていた単語も、分解してそれぞれの意味を知ると一気に覚えやすくなるぞ! 難しい単語を知っているだけでかっこいい気がしてくる。ぜひ覚えていただきたい。
13恐怖症は人だけでなく実は社会の中にも現れている。ホテルで13階が客室として使用されなかったり、部屋番号は13を飛ばして数えるなどがその例だ。
ただの13だけでなく、13日の金曜日に恐怖症を発症する人も多い。13日の金曜日に予定を入れるのを嫌がったり、何となく気が滅入り不安感を抱くのだそう。自分が飛行機に乗る日が13日の金曜日だと不安になる人は、13日の金曜日恐怖症なのかもしれない。
【追加雑学③】フランスでは13日の金曜日は幸運な日
13日の金曜日にまつわる不吉な雑学ばかり紹介していては、13日の金曜日が可哀想だ。だからこそここでは、13日の金曜日のいいところも紹介しておきたい!
何を隠そうフランスでは、13日の金曜日は宝くじを買うのに適した幸運な日なのである! もちろんフランスは13日の金曜日を不吉とする西洋の国なのに、売れるのだ。
一説では、不運な出来事が重なる不吉な日だからこそ、くじを買えば当たるんじゃないかという天邪鬼的な考えなのではとされている。
これ以上悪いことは起きないだろうと考えた大穴狙いということだ。ギャンブラー魂が強すぎるぞフランス人…!
国によって不吉とされる日にも違いがある
不吉な日に関しては国による違いもあり、13日の金曜日以外の日を不吉と考える国についても紹介しておこう。
・イタリア:17日の金曜日
・スペイン:13日の火曜日
13日の火曜日を不吉な日とする考えはスペインだけでなく、スペイン語圏のラテン系の国々で信じられている。
なんとスペインでは、「火曜日には結婚をするな、船にも乗るな」といった意味のことわざまであるのだ! ことわざになるほどとは…嫌われすぎだろう火曜日。
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【追加雑学④】13日の金曜日といえばやはりジェイソン!
日本人にとって身近な13日の金曜日の恐怖といえば、忘れてはいけないのがジェイソンの存在だ。ホッケーマスクを被ったあの男に怯え、眠れない夜を過ごした人もいるだろう。
しかし、ジェイソンの出ている映画「13日の金曜日」は古い映画だから、今さら見る気がしない人もいるようだ。なんてもったいない…! そんな人に見て欲しいのが、こちらの13日の金曜日だ!
13日の金曜日は1980年の映画が1本目である。その後シリーズは10作まで続き、さらに「フレディvsジェイソン」も出ているが、それらとは別に製作された新作がこの13日の金曜日だ。
ジェイソンの出てくる13日の金曜日のリブート作品という位置づけで、過去のシリーズの設定を練り直し、作り直されたリメイクでもある。
なんと製作には大ヒット映画「トランス・フォーマー」のマイケル・ベイも名を連ねている! マイケル・ベイと聞いただけで見たくなるだろう…!
過去シリーズを見た人には懐かしさもあり、初めてジェイソンを見る若い人にも見やすい映画となっている。13日の金曜日にぜひ楽しんでもらいたい、おすすめの映画だ。
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雑学まとめ
今回は13日の金曜日が不吉といわれる理由に関する雑学と、13にちなんだトリビアをご紹介した。漠然とした不安は拭えなくとも、理由がわかり安心できただろうか。
13日の金曜日をむやみやたらと怖がってしまうと、日常生活に支障をきたす恐れがある。そのため、普段は気にしないのが1番だ。
ただし、ホラー映画を見たり肝試しを13日の金曜日に行うことで、より雰囲気を高めるといった利用の仕方もできる。もしくは、フランスのように宝くじを買ってみるのもいいぞ。
雑学は自分の生活をより豊かにしてくれるものだ。13日の金曜日も、自分に合った取り入れ方で楽しい過ごし方を考えてみるといいだろう。