車の運転をしていると、つい前の車のナンバープレートに目が行ってしまう。遠方の地域のナンバーだったりすると、それで車内はひと盛り上がり。ドライブの道中で誰もがこんなたわいもない会話をしたことがあるのではないだろうか。
しかし、ナンバープレートが示す情報は地域だけではない。車には「3ナンバー」・「5ナンバー」と言われる分類が存在する。昔のドライバーは「3ナンバー」に憧れ、一種のステータスとされていた。
噂では「3ナンバーの方が高級車である」とか「3ナンバーの車は税金が安い」などささやかれているが、実際のところはどうなのか。今回の雑学では、ナンバープレートの分類について調べてみた。
【ルール雑学】車の「3ナンバー」ってなに?高級車だから?
【雑学解説】分類番号とは
ナンバープレートに記載される情報は
- 地域
- 分類番号
- ひらがな
- 個体識別番号
と大きく分けて4つ。この分類番号に3やら5やらの秘密がある。分類番号は主に3桁の数字で構成され、頭の数字が3なら「3ナンバー」・5なら「5ナンバー」と呼ぶ。
この分類は、「自動車の範囲」と「自動車の区分」によって1から8までの数字が使われているが、一般の家庭で使われる自家用車には3と5の数字が振分けられる。
そんな中でも大企業の社長や、政治家などが乗る車が軒並み3ナンバーであったため、高級車というイメージが広まったようだ。
「3ナンバー」と「5ナンバー」の違いとは?
では、「3ナンバー」と「5ナンバー」の違いは何なのか。もちろんこれは高級かどうかで決まる数字ではなく、車のサイズとエンジンの排気量でその区分を分けている。5ナンバーの基準は下記のとおり。
- 車体サイズ:全長4,700mm・全幅1,700mm・全高2,000mm
- エンジン排気量:2,000cc以下
車体サイズ・エンジン排気量が上記の数値以内であれば5ナンバーとなり、一つでも基準を超える数値があれば3ナンバーと分類される。
かつて高級車は排気量が大きかった。また、車体サイズは5ナンバーの基準でも排気量で2,000ccを超えるものが多く、3ナンバー=高級車という公式が成り立っていた。しかし、現代では環境性能が重視され、排気量の少ない車も増えたため、こうした風潮はなくなってきている。
ナンバーによる税金の違いはない
また、維持費についてもナンバーによる違いはない。そもそも自動車に課せられる税金は、重量(重量税)と排気量(自動車税)で決められる。
たしかに、排気量の大きさから3ナンバーの方が5ナンバーよりも税金は高くなる計算だが、1800ccのエンジンを搭載した5ナンバーの車と1,400ccのエンジンを搭載し、車体サイズで基準を超えた3ナンバーの車であれば、3ナンバーの車の方が税金は安くなる。
分類番号の下2桁は…
ちなみに、分類番号の下2桁はナンバープレートの個体識別番号を希望したかどうかが書かれており、00~29なら自動振分けによる番号、30~98ならユーザーが希望した番号であることがわかるようになっている。
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【追加雑学①】ナンバーでその車がわかる
車のナンバープレートには実に多くの情報が載っている。ぱっと見ただけでも4つの情報が入ってくるのだ。その一つは前述した分類番号であるが、その他もご紹介していこう。
地域名
ナンバープレートの発行は各地域を管轄する陸運支局、または自動車検査登録事務所の所在地が載ることが多い。しかし、2006年にご当地ナンバーが登場したことで、各人の希望が出せるようになり、必ずしも登録住所を管轄する地域名ではなくなってきている。
色による違い
これもわりと有名だが、ナンバープレートは「白・黄・緑・黒・青」の5色が存在し、それぞれの意味を表している。白は普通車(自家用)・黄は軽自動車(自家用)・緑は普通車(事業用)・黒は軽自動車(事業用)・青は大使館などで使われる国外用車である。
ひらがなによる違い
個体識別番号の前に記載されるひらがなは用途を示しており、振分けは以下の通り。
- 自家用車…さ・す・せ・そ・た・ち・て・と・な・に・ぬ・ね・の・は・ひ・ふ・ほ・ま・み・む・め・も・や・ゆ・ら・り・る・ろ
- 事業用車…あ・い・う・え・か・き・く・け・を
- レンタカー…わ・れ
- 駐留軍人用車両…よ・A・B・E・H・K・M・T・Y
【追加雑学②】変わったナンバープレートもある!
東京五輪記念のナンバープレートがあるようだ! 2017年10月のニュースによると29000件の申し込みがあったそう。私は1回も見かけたことがなかったので知らなかった。
雑学まとめ
一見すると地域名と個体識別番号しか目に止まらないナンバープレートだが、あの小さな板はたくさんの情報を我々に教えてくれている。
渋滞などで、運転が滞ったときは、なんでもない地域の会話と併せて、こうした雑学を用意しておくと、車内の雰囲気も良くなるだろう。
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