ダックスフンドという種類の犬がいる。賢そうな顔つき・垂れた耳、そしてなんといっても短い足がかわいらしい犬種だ。ダックスフンドを見続けてから他の犬を見ると、普通の犬の足の長さに逆に驚くくらい彼らの足は短い。
なんの不思議もなく彼らのフォルムを受け入れてきたが、よく見ると足が短すぎる。雨の日に散歩をするとお腹や胸元まで濡れてしまうくらいだ。
そんな不便な思いをしてまで、なぜ足が短いのか。その理由についての雑学を調べてみた。
【動物雑学】ダックスフンドが胴長短足の理由は?
【雑学解説】ダックスフンドが胴長短足なのは穴の中まで追いかけるため
ダックスフンドは、スイスの山岳地帯に生息する「ジュラ・ハウンド」とドイツ・オーストリアの山岳地帯に生息する「ピンシャー」の交雑(別の種をかけ合わせて雑種を作ること)によって生まれた犬種だとされている。
ダックスフンドは、主に狩猟の目的で改良されていった。中でも、斜面に巣穴を作るアナグマを穴の中まで追いかけるために、胴長短足になっていったのである。
実は、ダックスフンドには3つのサイズがある。犬種として一番最初にできたスタンダードダックス・それよりも小さいミニチュアダックス・さらに小さいカニンヘンダックスである。
これは狩りの標的が、比較的大きいアナグマから、ウサギやテン・ネズミなどの小動物にシフトしていったためである。狩りの標的に合わせて徐々に小型化が進んでいったのだ。
【追加雑学①】ダックスフンドは椎間板ヘルニアになりやすい
非常に愛らしい胴長短足のフォルムだが、身体的な問題もある。胴が長いために、腰に負担がかかりやすいのだ。肥満になってしまったダックスフンドは特に腰への負担が大きく、椎間板ヘルニアを発症しやすい。
高所から飛び降りる・高所に前足をかけて立つなどの行為も腰にかかる負担が大きい。そのため、室内にソファやテーブルなど高さのある家具がある場合には注意が必要である。
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【追加雑学②】ダックスフンドはドイツ語で「アナグマ犬」
日本では「ダックスフンド」は単純に犬種として認識されているが、実はドイツ語である。Dachsはドイツ語で「アナグマ」、hundは「犬」の意味で、そのまんま「アナグマ犬」という名前なのだ。アナグマなのか犬なのかハッキリしてほしいようなネーミングである。
ちなみに「ダックスフンド」と「ダックスフンド」どちらの表記が正しいのだろうか。実は、どちらも正しいのだ。ドイツ語読みだと最後のdが濁らずダックスフンドとなり、英語読みだとdが濁るのでダックスフンドとなるのである。
日本で犬の品種を認定している社団法人ジャパンケンネルクラブでは「ダックスフンド」を犬種標準としているので、日本ではどちらかというとダックスフンドが優勢なのかもしれない。
【追加雑学③】ダックスフンドのサイズは胸囲で決まる
先ほどダックスフンドのサイズは3種類と書いた。ダックスフンドのサイズは、生まれてから15か月後の胸囲によって決定される。
胸囲が35㎝を超えるとスタンダードダックス・30㎝を超えて35㎝以下だとミニチュアダックス・30㎝以下だとカニンヘンダックスというわけだ。
生後15か月経たないとサイズが決定されないため、ミニチュアダックスと思って飼い始めたら意外と大きくなる、ということもあるようだ。
雑学まとめ
胴長短足がかわいいダックスフンドについての雑学を紹介してきた。人間であれば「短足」は悪口でしかないが、犬の場合はそこが愛らしさのポイントとなるのだからわからないものである。
こちらの動画をご覧いただければ、彼らのかわいさが存分におわかりいただけるだろう。
いろいろなダックスフンドが登場するが、どの子もかわいいの一言である。
狩りのために改良されていったダックスフンドだが、狩りをしない現在においてもその人気は衰えを知らないようだ。
勇敢で好奇心旺盛だといわれるダックスフンド。飼う場合には散歩をしたり一緒に遊んだりしながらかわいがってあげるといいだろう。
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