皆さんはお伊勢参りという言葉をご存知だろうか。お伊勢参りとは、三重県にある伊勢神宮に参拝することである。伊勢神宮は日本で一番有名な神社といっても過言ではないので、知っている人も多いだろう。神々の国、日本で古来より由緒のある神聖な場所だ。
そんな伊勢神宮だが、なんと賽銭箱がないという噂を聞いた。神様に祈りを捧げる際に金銭を投げ入れるあの箱がないとは驚きだ。
実は筆者は一度、伊勢神宮に参拝したことがあるのだが、いわれてみればお賽銭を入れた記憶がないような・・・(覚えてなくて申し訳ない)
そこで今回の雑学では、その真相について確かめてみた!
【歴史雑学】伊勢神宮には賽銭箱がない
【雑学解説】伊勢神宮の正宮には賽銭箱がない
調べてみると、伊勢神宮の正宮には賽銭箱が設置されていないことがわかった。正宮というのは伊勢神宮を構成する外宮・内宮、つまりメインとなる場所のことだ。
どうして賽銭箱がないかというと、伊勢神宮はそもそも個人的な「お願いごと」をしてはいけないからだそうだ。伊勢神宮に参拝する本来の目的は、日々の生活や食べ物が充分にあることを感謝するため。それほどまでに格式の高い場所で、個人的なお願いごとをするのは無粋というわけだ。
ただ、実際に伊勢神宮に足を運んでみると、賽銭らしき小銭が散乱している箇所を見かけることができる。これは伊勢神宮のしきたりを知らない参拝客が、どうしても賽銭を投げてしまうためらしい。
仕方なく布を敷いて回収しやすいようにしてあるが、それを見た別のお客さんが釣られて投げてしまうため、この問題は解決することをあきらめているようである。
ちなみに別宮と呼ばれる小さな社には、ちゃんと賽銭箱が設置されているそうなので、どうしても賽銭を投げたい人はこちらも忘れずに参拝しよう。
余談だが、これから伊勢神宮に参拝することを考えている人にはぜひ立ち寄ってもらいたい場所がある。伊勢神宮前には「おかげ横町」という飲食店や土産屋さんが並ぶ街道があるのだが、ここの名物をご存知だろうか。
その名も「チーズ棒」。筆者の個人的な趣向になるが、これがとても激ウマなのでぜひ食べてみてほしい。
【追加雑学】お賽銭はもともとお金ではなく米だった
伊勢神宮の賽銭箱について調べている最中、思わず「なるほど」とうなってしまう知識を得られたのでぜひ紹介したいと思う。それはお賽銭はもともとお金ではなく米だったということ。
古来でいう米は、人々がその日を食べていくためには最も重要なもの。そのため、神様に捧げる品としては定番だったそうだ。普通にお供えする形で米を置いていたり、散らすように撒いていたのがお賽銭の源流といわれている。
賽銭という形でお金を投げる習慣がついたのは、庶民に貨幣が出回ってからのことだ。また、賽銭箱も神社に参拝するという文化が根付いた近代以降に出来上がったものらしい。
神社仏閣にまつわる話だから、ずいぶんと昔から行われてきたものだと思い込んでいたが、歴史のなかで見ると最近の話というのは驚きである。もしかしたら皆さんの近くには、未だに賽銭はお金ではなく米を使っている神社があるかもしれないので、よかったら探してみてほしい。
雑学まとめ
今回の雑学では、伊勢神宮とお賽銭にまつわるあれこれを紹介した。日本には数多くの神社仏閣があるが、それぞれで参拝の方法が違うかもしれないので、行く前に入念に下調べをしてみてほしい。
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ちなみに三重県の知人に聞いた話なのだが、伊勢神宮は女性の神様を祭っているため、カップルや夫婦で参拝すると女神様が嫉妬して破局させてしまうというジンクスがあるのだとか…。パートナーがいる人は気をつけよう!