体の仕組み

"スキューバダイビング→すぐ飛行機"がダメな理由は?【減圧症】

雑学カンパニー編集部

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スキューバダイビングをした直後には決して飛行機に乗ってはいけないという雑学

みなさんのなかには海外旅行が趣味という人も多いだろう。日本とは違う文化や建築様式の建物、地域独自のグルメなど、色々なものごとを体験することができるし、なによりも地球を知ることができる、素晴らしい趣味だと思う。

しかし…地球にとって陸地は全体の3割ほど…。大半は海ということになる。つまり、海を知らなければ地球を知っているとは口が裂けてもいえない!

そこでおすすめしたいものが、スキューバダイビングだ。

海の美しさを堪能できるだけではなく、生きた海洋生物を見ることができる。また海の大きさを体感することで、地球に包まれているような感覚をも味わうことができるぞ!

しかし、みなさんはご存じだろうか…スキューバダイビングをしたあとに、絶対にしてはいけないことが存在することを…。

ということで、今回はこれからスキューバダイビングをはじめようとしている方、注意点を見直したい方必見の雑学を紹介していくぞ!

【人体雑学】スキューバダイビングをしたあとは飛行機に乗ってはいけない

秀吉くん
僕、来年スキューバダイビングに挑戦しようかなって思ってるんっすよ。飛行機でパーッと沖縄に行って…。
信長さん
そうか。お前、気をつけろよ?
秀吉くん
え?なんでっすか?
信長さん
スキューバダイビングをした直後に飛行機に乗ると、減圧症にかかるリスクが高くなるから乗らないほうが良いといわれているのだ。まあ、お前の生死なんてどうでも良いが。

【雑学解説】スキューバダイビングと飛行機で減圧症に…?

減圧症になってしまう原因は窒素というトリビア

減圧症…あまり聞きなれない病気だ…。減圧症とは血管の中の窒素が血管をふさいだり、細胞の働きを邪魔することで関節痛や胸の痛みなど、さまざまな症状を引き起こす病気である。

信長さん
減圧症が重症化すると、呼吸困難や胸痛など脳卒中に似た症状が起きてしまうのだ…。
秀吉くん
あれ?でも人間って呼吸するときに窒素なんて吸わないっすよね?

そう、人間は空気中の窒素を吸収しない

ではどうやって窒素を取り入れるのか? そもそもどこから窒素が発生しているのだろうか?

スキューバダイビングの際には酸素ボンベ…ではなくタンクを背負う。そこから空気を取り入れて、長時間の遊泳を可能にするのだ。

そう、このタンクの中に入っているのは空気。もちろん、地上のものと同様だ。さまざまな物質で構成され、酸素の量はそこまで多くないといっていい。

空気の成分の大部分を占めるのが窒素である。そして、その窒素は水中などの気圧が高いところでは、体内に吸収されてしまうのだ。

秀吉くん
マジっすか?怖ッ!!

なぜ窒素を取り入れると血管をふさいだりするのか?

気体は、気圧の低いところにいくと膨張する。富士山などの高い場所でお菓子の袋がパンパンになってしまうあれも気圧が関係している。

飛行機の中でも同様である。もちろん、気圧の調整がされていて、実際に飛んでいる高度の気圧と比べれば高い。

しかし、地上と比べると十分に気圧が低いのだ。そのため窒素は膨張して、血管をふさいでしまう

「窒素が膨張するならば酸素だって膨張しないとおかしいじゃないか!」という意見もあるかと思う。実際に酸素も膨張はする。しかし、酸素は細胞などが取り入れてくれる

対して、窒素は体には必要ないものだ。酸素のような仕組みはないので、自然と体外にでていくのを待つしかない。

秀吉くん
僕、沖縄旅行に飛行機使うのあきらめた方が良いんっすかね…?
信長さん
まぁちょっと待て…。ある程度時間をおけば問題はない。

スキューバダイビング後は12時間経つまで飛行機NG

スキューバダイビング後は12時間経つまで飛行機NGというトリビア

ちなみにその日、1本スキューバダイビングをしたら、12時間は飛行機に乗らないほうがよい。これはRDPとよばれる、減圧症にならないようにするためのダイビング計画に基づいている。理論を作って管理しないといけないくらい、慎重にならないといけないことなのだ。

そういっても、あくまで理論は理論。窒素が体から出ていく時間には個人差があるので、できることなら余裕をもって飛行機に乗るようにしてほしい。

「12時間だったらもう1本スキューバダイビングいけるな!」と変な考えをしてしまうと帰れなくなりそう…。帰る日の前日のお昼くらいでやめておいたほうが無難だな…。

秀吉くん
1日滞在日を増やして、最終日はゆっくり沖縄観光しようと思うっす。

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【追加雑学①】そのほかスキューバダイビングでやってはいけない行動

直後に飛行機に乗ること以外にも、スキューバダイビングでやってはいけないことがあるぞ。

息をとめてはいけない

泳ぐときには息をとめてしまいがちだが、これは絶対にいけない! 特に潜っているときに息をとめるのは絶対にダメだ!

これも気圧に関係する。地上よりも高いところでは気圧が低くなるが、特に海の中などの地上よりも低いところでは気圧が高くなる。

海の中で息をとめて肺に空気をためたまま浮上していくと、気圧が高いところから低いところにいくことになるため、肺の中の空気が膨張する。そうすると最悪の場合、肺が破裂してしまうこともあるのだ!

信長さん
サルなんか脳内レベルも猿だから、調子に乗って「スキューバダイビング中どれくらい息を止められるか」とかやりそうだな…。
秀吉くん
…やめとくっす!

深く潜りすぎない

スキューバダイビングなのに…と思われるかもしれないが、深く潜りすぎる窒素酔いというものをおこしてしまうので注意が必要だ。

実は窒素には、麻酔作用がある。この麻酔作用がダイバーを酔っ払いに近い状態にしてしまうのだ。急にあさっての方向に泳ぎだしたり、テンションが高くなったりする。

しかも悪いことに、本人が自覚できることは少ない…。

酔っ払った人の「大丈夫だから! 酔ってないから!」ほど信用できないものはないし、迷惑なことはないよな…。そうならないためにも、できるだけ深いところにいかないようにしよう。

秀吉くん
僕初心者だからそんなに深くは潜らないと思うっすけど…頭に入れておくっす!

【追加雑学②】昼ではなく夜のダイビングもある

なんとなく、スキューバダイビングは昼に行うものだと思っていないだろうか。実はナイトダイビングもあり、夜にも生き物の生態など、興味深いものがたくさん見れるぞ。

信長さん
神秘的だな…。モルディブ、行ってみたいぞ。

暗いところを泳いでいる生き物は、昼に見るよりも迫力があるな!

それにしてもライトのあたっていないところが暗すぎる…。怖い…。

雑学まとめ

今回はスキューバダイビングの危険な行動についての雑学をご紹介してきた。

スキューバダイビングをするときは気圧が大切なのか…。日常にあふれているものでも、環境が違えば恐ろしいものになるのだな。飛行機の時間などは、ツアーなどでは大丈夫だろうが、個人で潜るときは気を付けてほしい

いやー! 私も潜りたくなってきたな。今度の長期休暇にでも行ってこようかな。

なんだこの残酷なお腹周りは…ウエットスーツが入らない…。世界を知る前に自分の体型を知るべきだったのか…。痩せよう…。

信長さん
そういえば、スキューバダイビングってサル用のサイズなんてあるのか?
秀吉くん
いやだから僕、人間っすから…!

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