しゃっくり、それは時と場合を選ばずに突然始まってしまうものである。自然に止まるといわれても、「ヒックヒック」と音が気になり、始まると一刻も早く止まってほしいと願わずにはいられない。静かな場所や人前にいるときは特に。
そんなしゃっくりをすぐに止められる方法があるというのだ。今回はその方法についての雑学を紹介しよう。これを読めばしゃっくりなんて恐るるに足らず! むしろ、試してみたくてしゃっくり待ちしたくなるかも!?
【人体雑学】しゃっくりを止める方法まとめ
【雑学解説】なぜ砂糖水でしゃっくりを止められるのか?
しゃっくりとは、横隔膜という呼吸の際に伸び縮みする、肺の下にあるドーム状の筋肉が痙攣することで起こる現象である。横隔膜が痙攣すると声帯の筋肉も閉じるため、息を吸い込もうとして「ヒック」という音が出てしまうのだ。
しゃっくりが起こるきっかけのひとつは、「胃への急激な刺激」といわれている。よく噛まずに早食いしたり、炭酸・冷たいもの・熱いものを急に飲んだり、ストレスで胃に負担をかけたりすることが横隔膜を圧迫して痙攣を引き起こすのではと考えられているのだ。
では、なぜ砂糖水がしゃっくりに有効なのかというと、しゃっくりを出す指令を送っている脳に「甘い」という別の刺激を与えることで止められるからである。
ちなみに、砂糖をそのままスプーンで口に含んで飲み込むという方法でも止められるが、これだとしゃっくりが止まってもむせそうだ。
スポンサーリンク
【追加雑学①】砂糖以外でしゃっくりを止める方法
砂糖水でしゃっくりが止められたら、美味しくてラッキーだが、外出先で砂糖が手に入らないこともあるだろう。オレンジジュースなどの甘い飲み物でも代用できるようだが、それも手元にないというときに試してみたい方法を紹介しよう。
よく知られている方法には、「息を止める」・「水を飲む」・「驚かせてもらう」などがあるが、自分ひとりで道具もなく簡単にできる「耳に指を突っ込む」という方法がある。やり方は30秒間、両耳に人差し指を突っ込むだけ。耳の奥にある神経を刺激することで止まるというわけだ。
ほかにも面白い方法で、子供の頃に「豆腐は何から出来ている?」といった突拍子もない質問をしてもらい、それに答えるとしゃっくりが止まるという言い伝えを聞いたことがある。
また、つい最近私がしゃっくりが出たときに幼稚園児の娘が「ジャンプしながら水飲んで」というのでやってみるとあら不思議、しゃっくりが一瞬で止まったのだ。これはアニメでやってた方法だというのだが、これも意識を動きに集中させて脳に別の刺激を与え、しゃっくりを止めているのだろう。
一説には、血中の二酸化炭素濃度を上げることでしゃっくりを止められるともいわれている。なぜなら、二酸化炭素濃度が下がることでしゃっくりが出るという考え方もあるからだ。
「息を止める」は、簡単に二酸化炭素濃度を上げられる方法だ。ほかにも「紙袋で息をする」なんてやり方もある。
自分に合う方法でしゃっくりをすばやく止めて、恥ずかしさや煩わしさからいち早く抜け出そう。
しゃっくりについて可愛いお姉さんが説明してくれているから見てみよう。動画でも「耳に指」を紹介しているぞ。
【追加雑学②】しゃっくりは胎児の原始反射の名残
しゃっくりの出るきっかけは、胃への負担のほかに「化学物質の摂取」や「急激な感情の変化」でも起こるといわれているのだが、しゃっくりが何の目的で起きているのかは明らかになっていない。
実は、しゃっくりは赤ちゃんの原始反射の名残ではないかといわれている。原始反射とは、生まれながらに備わっていて、赤ちゃんの意志とは関係なく刺激によって反射的に引き起こされるものである。赤ちゃんの生命維持には欠かせないものであるが、成長段階で自然に失われていくものなのだ。
その原始反射の中で、胎児の口の中に入った異物を体外に出すために備わっていた「吃逆(きつぎゃく)反射」の名残と考えられているのがしゃっくりなのである。
雑学まとめ
今回はしゃっくりについての雑学をご紹介した。出るとなかなかやっかいなしゃっくりも、砂糖水を飲むことで簡単に止められるのだった。ほかにも有効な方法がいくつかあるが、どれも脳の意識をしゃっくりからそらすことで止められるというものだ。
しゃっくりは最長でも48時間で止まるといわれているが、2日間もしゃっくりが続くのはやはり勘弁してほしいところだ。ただし、2日以上続く場合は身体の中で何か別の問題が起きているかもしれない。そんなときはたかがしゃっくりとは思わずに、病院に行くことを推奨する。
何のために出るのか? 医学の進歩した現在でも解明されていない不思議なしゃっくり。次にしゃっくりが始まったときは砂糖水の用意だ! あなたのしゃっくりが48時間以上続く、身体の異変を知らせるものでないことを願う…。
おすすめ記事
-
ギネス認定!しゃっくりの世界記録はどれくらい?
続きを見る