ハトというと皆さんはどんなイメージをもつだろうか。やはり私は「平和の象徴」というイメージが強い。
なんとなく、映画とかで白いハトがバァーっと飛び立っていくシーンのハッピーエンドというイメージだ。もしくは怪盗キッドの二択である。
そんな「平和の象徴」といわれるハトが、イタリアのベネチアでは平和っぽくない話題を振りまいているのである。今回はそんな、ベネチアのハト事情についての雑学をご紹介するぞ!
【面白い雑学】イタリアのサンマルコ広場でハトにエサをやると罰金!
【雑学解説】サンマルコ広場のハトがヒドい…【動画】
サンマルコ広場とはベネチアの中心ともいえる広場で、まわりにはドゥカーレ宮殿やサンマルコ寺院が立ち並ぶ場所だ。
世界で最も美しい広場ともいわれている。観光名所なので、イタリア旅行に行った方の中にはこの広場に寄った方も多いだろう。ちなみに私は行ったことはないが、仲の良い友人が過去に観光で訪れたことがあるそうだ。
この観光名所でもあるサンマルコ広場は、ハトが多いことでも有名だ。あまりに多すぎてハト嫌いは泣く泣くこの観光名所に立ち寄らないこともあるらしい。
どのくらい多いかというとこんな感じである。
ひっきりなしにハトが飛んでいる。中央にも集まっている。確実にその場にいる人間の数より多い。ハトのせいで観光できないとは、なんとも切ない話だ。
そしてこのハトたち、人間に慣れているせいか、エサをねだったり低空飛行したりで、被害にあう人も続出している。人すれすれの位置を飛んできてふいっとよけるのだ。トップガンかよ。トムクルーズかよ。
「平和の象徴」どこいった…。
さて、そんな状況を見かねたようで、とうとうサンマルコ広場でのハトへのエサやりは法律で禁止されることになったのだ。ハトのエサを販売するのももちろん禁止。違反者には最大500ユーロの罰金が科せられることになっている。
500ユーロとは現在のレートでいうとおおよそ6万円ほどだ。ハトにエサあげて6万円の罰金…。「平和」ってなんだっけ…。
【追加雑学①】「ハトにエサをやると罰金」の理由とは?
もちろん、ただただハトが迷惑だからとか、エサが散らかって汚れるからとか、そういった理由だけではない。実はもっと大きな問題がここにはあった。
冒頭で書いたようにこのサンマルコ広場の周辺には宮殿や寺院、また大理石像などがたくさん立ち並んでいる。
しかし、ハトたちにエサをやることによって、ハトはエサをついばむ。くちばしの硬い鳥類なのでそのときに建物や地面が傷ついてしまうのだ。
しかもこの傷ついた建物や大理石の修復は、市民も負担が課せられているのである。この状況なら、ハトのエサやりは禁止せざるを得ないのであろう。
みなさんもどうか、イタリア旅行の際は「サンマルコ広場だー! ハトだー! 平和だー! ウフフーウフフー」とうっかりエサをあげないようにしていただきたい。
せっかくのイタリア旅行が、警察のご厄介になって帰ってくることになってしまう。
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【追加雑学②】サンマルコ広場では物売りや詐欺などにも注意
ちなみに日本は比較的治安のいい国として認識されている。その情報は知っていても、当たり前に日本に住んでいればふとこれが普通だと錯覚してしまうだろう。
しかし、一歩海外に出たらその普通は通用しない。イタリアに限ったことではないが、海外では詐欺や物売りなども多いのが現状だ。
先ほどのハトを使ったものもある。法律でエサやりが禁止されたにも関わらず、サンマルコ広場には観光客向けにエサを売ったりする人もいるのだ。観光客の多くはこれが違反だと知らないことも多い。そこを狙って、手の上にエサを乗せてくる。
特に日本人だと、親切心だと思って「ありがとう」なんていってしまうだろう。そしてにこやかに写真を撮る。最後に「はい、お金。なに? 払えない? エサやったじゃねえか! 金出せよ!」となるわけである。
イタリア語が達者な日本人なら、「勝手にやったんだろうが! 売り物なら最初に売り物といえ!」といえるだろう。
しかし、なかなか観光客で流ちょうなイタリア語を話すことができる人は少ない。特にこんな押し売りのような場面になれていない日本人にとってはなおさらだ。
もちろん誤解しないでほしいのだが、イタリア人みんながみんなこんなことをするわけではない。日本人の思う普通の親切心をもっている人がほとんどだ。だが、悪いことを考えている人は悪びれもせずに観光客を狙うということである。
「サンマルコ広場とハト」の雑学まとめ
いかがだっただろうか。今回はイタリア・ベネチアのちょっと変わったハト法律についての雑学をご紹介した。
イタリア旅行の際はどうか気を付けて、ハトにも押し売りにも詐欺にもぶつからないように、楽しんできていただきたい。
ちなみに、同じイタリアのミラノではこんな法律があるんだとか…! 気になる記事をチェックだ。
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