オリンピックでは様々な年齢の選手が参加する。歴代の選手の中には、もちろん最年少で記録を出した選手もいるものだ。
オリンピック史上最年少の金メダリストといえば、ベルリンで開催された第11回オリンピックで、女子3m飛込競技に出場したマージョリー・ゲストリングを思い浮かべる人はいるだろう。当時の彼女は、13歳だった。
しかし、実はそれよりももっと前に史上最年少の金メダリストがいたことを知っているだろうか? 今回は、謎だらけの最年少金メダリストについての雑学を紹介しよう。
【オリンピック雑学】五輪史上最年少の金メダリストは行方不明
【雑学解説】オリンピック最年少金メダリストはポッと出てきた謎の少年
幻の史上最年少の金メダリストとなった少年が現れたのは、1900年パリで開かれた第2回オリンピック、ボート競技でのこと。
ボート競技には様々な種目があるのだが、その中の「舵手(だしゅ=漕ぎ手のこと)付きペア種目」で事件が起こった。
舵手付きペア種目の決勝に進んだオランダ人選手がいたのだが、ペアのうち片方の体重が重かったために、選手から外されてしまったのだ。そこで、オランダ人選手は代役となる舵手を観客の中から選ぶことにした。
その中で選ばれたのが、その少年だ。少年の年齢は推定7歳から10歳と考えられており、飛び入りとはいえ歴代の最年少選手から考えても、史上最年少の選手であると考えられている。
少年を代役に抜擢し、オランダ人選手のチームは見事優勝! しかし、少年は身元の確認を受ける前に、どこかへと消えてしまったのだ…。どの国の出身なのか、名前は何なのか、全てが不明のままだ。
唯一の手掛かりは1枚の写真。少年はレースのあとにオランダ人選手のペアと写真を撮っていた。このほかにも、「フランス人らしい」という手掛かりもある。
しかし、写真や「フランス人らしい」という情報から少年がどこの誰なのかを判明させることは、現在もできていない。「もしかしたらこの人じゃないか…?」という仮説はあるものの、決定的な証拠がないために分からずじまいだ。
せめてオランダ人選手が、どこの誰なのか…名前だけでも訪ねていたらこの謎は解明されていたのかもしれない。
幻の史上最年少金メダリストは、オリンピックの歴史の中で永遠の謎として残るのだろう。
雑学まとめ
今回はオリンピックの不思議な雑学をご紹介した。代役としてその場で選ばれ、飛び入り参加をしたのに優勝した身元不明の少年。「史上最年少の金メダリスト」という名誉を偶然にも勝ち取ったのに、どこの国の少年か、どんな名前なのかも明かすことなく消えてしまった…。
もしも身元が明かされていたら、さらに注目されていただろう。手掛かりに写真はあるが、「この子を見たことがある」という人は誰も現れていない。
あの少年は誰だったのか、あの後どんな人生を歩んだのか…。オリンピック史上最大の謎である。
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