寒い時期に見つけたら、思わず食べてほっこりしたくなる和のスイーツ「ぜんざい」。ぜんざい大好き人間である私は、もちろん今日も甘味処でぜんざいを注文する。
「えっ? それっておしるこじゃないの?」なんと、目の前の友達はこれを「おしるこ」だと言い張りだした。
あれ? これはぜんざいでしょ? でも、そもそも「ぜんざい」と「おしるこ」の違いって何だっけ?
これを聞かれて、はっきりと説明できる人は果たしてどれだけいるのだろうか? 実はちゃんと説明できても、友達とケンカになるかもしれない事実が発覚した。
私は関西人、友達は関東人。なんと、地域によって「ぜんざい」「おしるこ」の定義は違うというのだ! 今回はそんな「ぜんざい」「おしるこ」についての雑学を紹介していく!
【食べ物雑学】関西と関東の「ぜんざい」の違いとは?
【雑学解説】関西と関東のぜんざいの違いを解説
ぜんざい好きでありながら、まさか関西と関東でこんなに大きな違いがあったとは。
そういえばぜんざいの雑学なんて全く知らなかった…。
関西のぜんざい
関西における「ぜんざい」とは、粒あんで作られた温かい汁物のことをいい、その中には餅や白玉が入っている。そう、私の思っていた通り、寒い時にフーフー言いながら食べて温まりたい大好きなやつである。
関東のぜんざい
関東における「ぜんざい」とは、餅や白玉に汁気のないあんこが添えられているものである。関西人の私からするとなんだか意外だが、関東の人からすれば、これが小さいころから当たり前なのだろう。
ちなみに関西にも「亀山」という、関東のぜんざいのような物があるのだが、やはり関西人の私にとってはぜんざいとおしるこは仲間。亀山は別のデザート。という気がしてしまう…。
関西のおしるこ
ではちなみに、おしるこの場合はどうなのだろうか? 関西では、こしあんで作った温かい汁物に餅や白玉を入れたものを「おしるこ」と呼んでいる。
粒あんなら「ぜんざい」。こしあんなら「おしるこ」。
関東のおしるこ
では、関東ではどうだろうか? 関東では、粒あんでもこしあんでも、汁気の多いあんこの中に餅が入っているものはすべておしること呼ばれている。
では粒あん・こしあんの区別が全くないのかというと、粒あんを「田舎汁粉」こしあんを「御前汁粉」と呼ぶというのだ。
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【追加雑学①】ぜんざいの名付け親は一休さん!?
ぜんざい(善哉)とは元々「善きかな、素晴らしい」など、仏様が弟子たちをほめる時に使う言葉だったのだが、ある時に「餅の入った小豆の汁」を振る舞われた一休さんが、そのあまりの美味しさに感動して「善哉」と言ったのが始まりだそう。
もう一説には、出雲地方の神事で振る舞われた「神在餅(じんざいもち)」を由来とする説もあり、これは「じんざい」が「ぜんざい」に訛っていったらしい。
どちらにしても神様仏様に関わっているのだから、これから「ぜんざい」を食べるときは、ありがたがって食べなければなるまい。
【追加雑学②】他の地域の「ぜんざい」は?
ぜんざいの違いを関西と関東で分けてはみたものの、真っ二つという事もあるまいと思って調べてみた。
北海道のぜんざい
北海道ではぜんざいとおしるこははっきりとは区別されていない。ただ、関西や関東と違うのは一部地域で餅の代わりにカボチャを入れたものがあるということだ。
米の収穫が難しいときに代用したのが始まりらしいが、なるほどこれはなかなか美味しそうである。
沖縄のぜんざい
これは知っている人もいるかもしれない「沖縄ぜんざい」だ。まず使っている豆が小豆ではなく金時豆なのだ。
そして何より違うのが沖縄で「ぜんざい」とはかき氷のことをいっているのである! さすが南国。そりゃあ暑い中、温かいぜんざいを食べようっていう気にはなかなかならないだろう。
ちなみに温かいぜんざいもあるにはあるらしく、なんとその名も「ホットぜんざい」と呼ばれている。
ぜんざいの雑学まとめ
ぜんざい大好き人間としては、一口に「ぜんざい」といっても色んなぜんざいがあることが分かってさらに興味が増してしまった。これから旅行先では「ぜんざい」の文字を見るたびにあわててその店に入ること間違いない。
関西でも関東でも北海道でも沖縄でも、どこでも人々に好かれている「ぜんざい」。神様仏様からいただいたありがたい名前にも感謝しながら、これから色んなぜんざいを試してみてはいかがだろうか?