あなたはジャックフルーツという果物の名を聞いたことがあるだろうか。どんな果物かって、何を隠そう、世界最大の果物である。
世界最大ってどんな? 果物の王様・ドリアンとどっちがでかい? などという声が聞こえてきそうだが、はっきり言って、ジャックフルーツのでかさの前には、ドリアンなんて足元にも及ばない。
またジャックフルーツは食材としての万能っぷりや、栄養価の面でも注目され、近年着々と知名度を上げつつあるスーパーフードでもある。
さて、いよいよその全貌が気になってくるところ。今回はそんな世界最大の果物・ジャックフルーツの雑学を紹介しよう!
【食べ物雑学】世界で一番大きい果実は「ジャックフルーツ」
【雑学解説】果物の王様はドリアンではなくジャックフルーツ!?
ジャックフルーツはインドが原産とされる果物で、東南アジアやブラジル、アフリカなどの熱帯地域で主に生産されている。いわゆるトロピカルフルーツの一種で、日本でも沖縄あたりでは生産されていたりするぞ。
植物学的には、イラクサ目クワ科パンノキ属パラミツ。日本では和名の「パラミツ」という呼び方もポピュラーだ。漢字で書くと「波羅蜜」。なんか昔のヤンキーの「夜露死苦」みたいなノリである。
なんといっても、驚かされるのはその大きさで、幅は40cm・長さ70cm・重さ40~50kgと、普通に大人の女の人ぐらいの重量になる。
果物の王様と言われるドリアンが約20cm~30cm、重さは1~5kgなので、ジャックフルーツの方がはるかにでかい。というか重量の差を考えると、ジャックフルーツにいかに実がつまっているかがわかる!
どっちが王様なのかいよいよわからないぞ。
以下の動画でその大きさを体感していただこう。これはまさに想像を絶するでかさ!
東南アジアの市場なんかに行くとまるでボーリング場の玉みたいに、ゴロゴロとコイツが転がっているわけだ。
ここ最近市場で見かけるジャックフルーツ【mít】はいつにも増して特別デカい気が……。
もしや今が旬?
もしくはそういう種類?
もしくはデカくなりすぎて逆に美味しくないとか?#ベトナムの食べる草木 pic.twitter.com/5qRVnlhGIL— 井の字 (@winoji) December 16, 2018
うん、この雑さ加減が東南アジアっぽくてたまらん!
ジャックフルーツは木の幹に実る
そのとてつもなく巨大な姿を見てしまうと、にわかには信じがたいが、ジャックフルーツは果物の名に恥じず、ちゃんと木に実る。
…それってクソ怖くね? 枝とか折れて落ちてくるんじゃね?
と、思うところだが、安心してほしい。ジャックフルーツは自分の図体をよく理解しており、枝ではなく、木の幹に実をつけるのだ。見てくれは木から巨大なコブが生えてるみたいでとってもユニークだぞ!
いや、やっぱり普通に落ちてきそうー!! 木と繋がってる柄の部分がすっごい丈夫とかそんな感じなのか? ご覧の通り、数人がかりでないと危なくて収穫もできないほどである。
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【追加雑学①】で、ジャックフルーツってどんな味なの?
見た目からかなりインパクトのあるジャックフルーツ。気になるのはそのお味のほうだが…。はっきりいうと、人によって好き嫌いがわかれる。
よく熟したジャックフルーツは強烈な甘い匂いを放ち、「チューイングガムみたい」と感じる人もいれば、苦手だと「ドリアン並みに臭い」と感じる人もいる。
味としてはナタデココのような歯応えのある食感に、酸味と濃厚な甘みが共存したなんとも不思議な味わいだ。パイナップルのようでもあり、アボカドのようでもあり、バナナのようでもある。
自分で言っていて何が言いたいのかわからなくなってきたが、とにかく表現しにくい味なのだ。
また熟していないものを選んでしまうと、生で食べるには味が薄すぎるので、旅行先の市場などで買うなら「よく熟したものがほしい」という旨を伝える必要がある。
熟していないものを生で食べてしまい「ジャックフルーツはマズイ」と思い込んでしまう人も多いのだ。
ジャックフルーツは食べ方もいろいろ
ジャックフルーツは実を開くと、中身に10cmほどの果肉が、トウモロコシのように列を成して並んでいる。
食べ方としては、これを生でひとつずつつまんで食べるのがまずひとつ。そのほかにもドライフルーツや、チップスにしたものなんかが人気だ。
mít sấy
ジャックフルーツのチップスです#ベトナムお菓子 pic.twitter.com/FzgDHfhA1u— Satoko(Lùn) (@Satokochan1105) October 6, 2019
これはチップスながらに食べ応えがありそう!
また熟していないジャックフルーツは味が薄いと言ったが、これは料理に使うと、炒め物やカレーなど、なんにでも合う万能食材へと変わる。料理に使う場合は調味料の味付けがしやすいよう、熟していないものを選ぶほうがいいのである。
というか、熟したものは逆に主張が強すぎて料理には合わない。
ジャックフルーツはとにかく食感が良く、食べ応えがあるので、お肉に代わる食材になる。こういった側面から近年はアメリカなどでも、ベジタリアンやヴィーガンを中心に注目されているのだ!
以下はジャックフルーツを使った疑似他人丼のレシピ動画。種も茹でれば栗みたいにおいしく食べられるのがポイントである。
ジャックフルーツはAmazonなどでも出回っていたりするので、日本にいても意外と気軽に食べられる。丸ごとをさばくとなるとやはり大変なので、家で使うなら缶詰のものを注文するのが便利だ。
お肉などと比べるとカロリーも低いので、ダイエット食としてもいいかも!
ジャックフルーツの缶詰。
シロップ味でなく、ちゃんとジャックフルーツ味。
歯ごたえもそれなり。ジャックフルーツ毎日食べられて、仕事あるならベトナム住みたいなあ(家庭はどうする) pic.twitter.com/zjhMjpKFWZ
— にしまき (@nishimaki1974) October 6, 2016
もし自分で切り分ける場合、皮から出てくる白い樹液がベトベトして、手につくと取れにくいので少々厄介だ。そんなときは、食用油を使って洗い流すのがおすすめ。これは東南アジアの現地人なんかも御用達の方法だ。
【追加雑学②】ジャックフルーツは栄養満点のスーパーフード
ジャックフルーツはその栄養価にしても、実は王様クラスである。含まれている主な成分と、健康効果は以下の通り。
- βカロテン・ビタミンC・食物繊維など…アンチエイジングや免疫力アップに効果的
- カリウム…高血圧に効果的
- カルシウム・マグネシウム…骨粗しょう症に効果的
- たんぱく質…筋肉の素(微量だが果物に含まれているのは稀)
ちなみにたんぱく質に関しては、物足りなければ豆腐などの大豆製品と合わせて調理すると、十分な量を摂取できる。
こんな感じでジャックフルーツは果物としてはかなり栄養価の高い、スーパーフードなのである! それでいてお肉の代わりになる食べ応え…。これはいよいよ試す価値ありではないか。
食べ過ぎには注意!
これだけ身体にいいなら! とバクバク食べてしまいそうなところだが、ジャックフルーツは、空腹時にそれだけで食べたり、あまり量を食べ過ぎたりすると、下痢を起こしてしまうリスクがある。
食物繊維が非常に豊富なため、消化するために胃酸が大量に分泌されるからだ。東南アジアやインドの現地人でも普通にお腹を壊すらしいので、あくまで限度をわきまえて…。おいしく食べられる範囲で楽しもう!
雑学まとめ
今回は世界最大の果物・ジャックフルーツの雑学を紹介した。
びっくりするほどのでかさは見せかけだけでなく、食材としても抜群に優れたジャックフルーツ。ドライフルーツやチップス、または料理に入れたりと食べ方が豊富なので、生が苦手な人も大丈夫だ!
まさに知る人ぞ知る、果物界の裏の王様…それがジャックフルーツなのである。
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