よく知られた早口言葉に「バスガス爆発」というものがある。だが、冷静に考えると、ほとんどのバスはガソリンを燃料としており、ガス爆発を起こすことはないだろう。
しかし、世の中にはバスよりもガス爆発を起こしやすいものが、身近に存在するのである。その物体とは、アナタの体。
実は、おならが原因でガス爆発を起こしたという事故が、これまでにいくつか確認されているのだ!
今回はただ臭くて迷惑なだけではない、おならの危険性についての雑学を解説していきたい。
【人体雑学】手術中に、おならで爆死した人がいる
【雑学解説】おならには、どんな危険性があるの?
そもそも、おならとは摂取した食物を消化する際に発生した腸内ガスであるが、そこには水素やメタンガスなど可燃性の気体が含まれている。そのため、火がつけば爆発が起こるのは当然である。
もちろん、普通の生活において、わざわざおならに火をつけようと思う人はいないだろう。しかし、1978年にデンマークで26歳の男性の腹部を手術中、電気メスが患者の腸内ガスに引火して爆発を起こすという事故が起きたのだ!
その爆発で男性の結腸はひどく傷つき、処置を施すものの敗血症のために死亡してしまったとのこと。普通のメスではなく、高熱を発する電気メスを使用したために起きた痛ましい事故である。
日本でも同様のおなら事故が発生!?
上記のおなら事故が起きたのは、昔の電気メスで安全対策が不十分だったから…というわけではない。日本でも、2016年に同様の事故が起こっているのだ。
この事故は、東京医科大病院で30代女性を手術中、突然患者を覆っていた布が燃え出したというもの。すぐに火は消し止められて大きな火事にはならなかったものの、患者は大やけどを負ったという。
事故発生当初は原因がわからなかったが、のちの調査によって、腸内ガスがレーザーメスによって引火したのが原因である…と結論づけられた。
このように、おならの爆発で起こった事故は大きな被害を出している。たかがおならのくせに…と、その危険性を甘くみてはいけない。
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【追加雑学①】おならのニオイはマッチで消える!
ここまで、おならの爆発による危険性を説明してきたが、実はおならのイヤなニオイを消すためには、マッチを擦るのが有効である。
これは、おならのニオイの原因である硫化水素が、マッチのリンと化学反応して水と硫黄に分解するため。意外と有名なニオイ対策であり、実際に行なっている人もいるのではないだろうか?
しかし、アメリカでは航空機内で女性客が自分のおならのニオイを消すためにマッチを使用したところ、ほかの乗客から「マッチの燃えたニオイがする」と通報され、原因究明のために緊急着陸するという事件が発生している。
恥ずかしさからか、この女性客は自ら名乗り出ることはせず、そのためにすべての荷物検査をするという大ごとに。結局、女性客は航空機の再搭乗を拒否されてしまったそうだ。
おならのニオイを隠したい女心はわかるが、飛行機内でマッチを擦るのは、くれぐれもお止めいただきたい。
【追加雑学②】宇宙では、おなら禁止!?
ここまで口酸っぱく説明したように、おならは可燃性のガスであり、爆発の危険性がある。そのため、高い機密性が必要とされる宇宙空間では、爆発を防ぐためにトイレ以外でのおならは禁止されているそうだ。
これに関して詳しいことは、下の記事を参照していただきたい。おならに関するさまざまな雑学が紹介されているので、併せて読んでいただければ幸いである。
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雑学まとめ
今回は驚きの雑学を紹介させてもらった。普段からなにげなく? 放っているおならが、こんなに危険なことにびっくりした人も多いだろう。
そういえば、かつて過激なパフォーマンスで有名な電撃ネットワークが「おなら燃やし」という芸をやっていたが、あれはかなり危険なので絶対にマネしないように!
不幸な事故が起こらぬよう、これからはおならをするときは近くに火の気がないか、ぜひ気をつけていただきたい。
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