みなさんは「マンモス」についてどんなイメージをもっているだろうか。人によっては「毛の生えたゾウ」といった単純なイメージしか思い浮かばないかもしれない。
筆者も太古の昔に生きていたゾウの祖先なのだろうくらいにしか思っていなかった。原始人がマンモスを狩って、その肉を食べているようなイメージである。
しかし、実はそれが間違いであるという話を聞いた。というのも、マンモスはゾウの祖先というわけではないらしいのだ。シルエットはゾウそのものというイメージだが、祖先ではないとしたらどんな関係が…?
今回の雑学記事では、マンモスとゾウの関係性について詳しく調べてみた!
【動物雑学】マンモスはゾウの祖先ではなく親戚
【雑学解説】マンモスはアジアゾウと共通の祖先から派生した種族
調べてみると、マンモスはゾウの祖先ではなく、どちらかというと兄弟やいとこのような関係であることがわかった。どういうことかというと、マンモスは現代のアジアゾウと近い種族であり、共通の祖先から派生したそうだ。
てっきり、マンモスが進化する過程でゾウになったのかと思っていたが、そうではないということである。
現代のゾウは主に「アフリカゾウ」と「アジアゾウ」の2系統に分かれているそうだ。本来はそこに「マンモス」の系統がいたのだが、残念ながら絶滅してしまった。
ややこしい話なのだが、もとはマンモスとアジアゾウの共通の祖先が存在し、この祖先とアフリカゾウもまた違った共通の祖先から派生しているそうだ。
つまり、マンモスとアジアゾウが兄弟で、アフリカゾウはそれらの叔父のような存在といったところだろうか。
これらは系統の話であって、細かくいえば進化の過程で絶滅してしまった種類がいくつかいるそうだ。
シベリアのほうでは「トロゴンテリーゾウ」という絶滅してしまったゾウの化石が見つかっている。この種族は「ムカシマンモス」と呼ばれ、マンモスの祖先と考えられているらしい。
マンモスの祖先が「ゾウ」というのも、混乱しそうな話だが、一般的なイメージよりもマンモスやゾウの関係は複雑ということだ。
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【追加雑学①】マンモスはいまだに生きている!?
そもそもマンモスは太古の生物というイメージだが、地球の歴史ではつい最近まで生息していたと考えられているそうだ。
少なくとも紀元前1700年ごろまでは生き残っていたと考えられている。そのころはすでに古代エジプト王朝が存在するなど、人類は文明を築いていた時。
つまり、いわゆる原始人が生活していた時代の後にもマンモスは生き残っていたのである。なんとも意外な真実だ…。
ちなみに信憑性は定かではないが、近代に入ってからもマンモスの目撃情報がある。1920年にシベリアの猟師が赤黒い毛におおわれたゾウのような生物を目撃したというのだ。このあたりは詳しい情報が出てこなかったので、いわゆる未確認生物のような話なのかもしれない。
ただ、すでに絶滅しているというマンモスを現代の遺伝子技術で復活させる計画が世界中の研究機関で進められているそうだ。日本では近畿大学でマンモスについての研究が行われている。
いずれ、現代にマンモスが復活して、その姿を見ることができるかもしれない。その日を楽しみに待っておこう。
【追加雑学②】文明が発達するまでは日本にも野生のゾウがいた
さて、マンモスやゾウについての話をお届けしているが、日本にも野生のゾウがいたことをご存知だろうか。現代の日本では、ゾウは動物園で出会える海外の動物といったイメージだろう。しかし、かつては「ナウマンゾウ」が日本にもいたのだ。
ナウマンゾウは現代より2万年ほど前に絶滅したとされるゾウ。日本の各地でその化石が発見されており、なんと都内も例外ではない。明治神宮前駅などの地下鉄工事の際にナウマンゾウの化石が見つかったケースが複数ある。
今では首都として毎日、数え切れない人の往来がある東京。遥か昔、その場所がナウマンゾウの住処だったと考えたら、なんとも面白い話だ。
マンモスの雑学まとめ
今回はマンモスや古代のゾウについての雑学をお届けした。マンモスがゾウの祖先ではなかったことも驚きだが、長く生き残っていたことにもビックリである。現代技術で復活した際には、ぜひその姿を見てみたいと思う。
ちなみに筆者が子供のころの戦隊ヒーローといえば「恐竜戦隊ジュウレンジャー」だったのだが、幼い筆者は劇中に出てくる「マンモスレンジャー」になりたかった。現代技術でその夢も叶うといいな…。
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