人類は長い歴史の中で、様々なダイエット方法を試してきた。
食欲と体重の関係は比例しているようなので、食べ物に困らない現代は太りやすい環境といえるのかも…。現代人にとってダイエットは、永遠のテーマなのかもしれない。
ダイエット成功者の系譜をたどっていくと、天才音楽家のシューベルトが登場してくる。「ダイエットしてたの?」と思うひともいるだろう。実は、彼は肥満で悩んでいたようである。
作曲で悩んでいる姿なら想像がつくが、肥満で悩んでいたと聞くと、少し驚くとともに彼に対してますます興味がわいてくる。
今回は、シューベルトのダイエットについての雑学を詳しく調べてみたぞ!
【歴史雑学】シューベルトはダイエット成功者
【雑学解説】シューベルトは14日間の断食をした!
シューベルトは、小柄なうえに小太りだったので、スタイルが良いとはお世辞にも言えない体型だったようだ。今ほど飽食な時代ではなかったものの、食べると身につきやすいタイプ。つまり、代謝が悪かったのだろう。
代謝が悪いと、様々な病気を引き起こす。実際に、彼は健康面で危機を感じていたので、ダイエットに踏み切ったのだ。
りんごダイエットやこんにゃくダイエットなど。様々なダイエット方法がある中で、シューベルトが取り入れた方法は、一切食べ物を口にしないという「断食」。今流行りの「ファスティング」である。
しかも、14日間も断食したというのだから、すごい根性である。どれだけの効果があったのか、体重の変化なども知りたいところだが、残念ながらその記録は残っていない。
ただ、シューベルトの周りの友人たちとの手紙に、「家にこもって14日間断食したことで、体調がすっかりよくなった」と記録されているので、病気がちだった体調が回復するぐらいの結果はでたのだろう。
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【追加雑学①】ダイエットではなく健康のため?
断食することを決断した理由は、ダイエット目的ももちろんあるが、どちらかというと健康のためというほうが正しい。
シューベルトは、晩年治る見込みのない体調不良に悩まされていたので、それを解決したいという思いが強かったのであろう。14日間の断食をした後の体調は回復傾向にあり、体型もとてもスリムになったので気分も上々だったようだ。
【追加雑学②】断食中にたくさんの曲を書き上げた!
14日間もの断食に成功した秘訣は、作曲に夢中になること。作曲することで、空腹をまぎらわせたようである。
実際に、四重奏曲やドイツ舞曲などを無数に書き上げているのだ。断食すると精神が研ぎ澄まされるというが、まさにシューベルトは断食することによって、音楽の才能がより開花されたのかもしれない。
【追加雑学③】断食後わずか4年でこの世を去る
14日間の努力もむなしく、断食後からわずか4年で、シューベルトはこの世を去る。断食後、体調は回復したものの、彼の体はすでに病魔に侵されていたのだろう。
自分の身を粉にしてまでも、素晴らしい曲を書き続けていったシューベルトに、心の底から感謝したい。
雑学まとめ
シューベルトのダイエットに関する雑学をご紹介した。
シューベルトがダイエット成功者であることは間違いなさそうだが、その目的は現代人のそれとは少々異なる。当時、不治の病に悩まされていたシューベルトは、ダイエット(断食)という手段で、健康を取り戻そうとしたのだ。
断食を一度経験したことがある人なら分かると思うが、食べ物を体内に入れないことを続けると、あらゆる感覚が敏感になってくる。視覚や聴覚、神経までもが研ぎ澄まされてくるのだ。
シューベルトも、断食中にその感覚になったのだとしたら、彼の曲作りが最高のレベルになったのは間違いない。もしシューベルトがスリムで健康体だったなら、この世に生まれるはずだった素晴らしい曲がたくさんあったはず。そう思うと少し悲しい。
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