温泉のおみやげ定番といえば温泉饅頭(まんじゅう)だ! 筆者は甘党なので大喜びするのだが、甘いものが得意でない家族は「また温泉饅頭?」と文句をいうことがある。じゃあ何ならいいの? と聞いたところ、「肉まん」という返事が返ってきた。
肉まん。想像していた答えとは違ったが、確かにヤツも饅頭には違いない…そしてふと思った。饅頭ってどれくらい種類があるのだろう。同じような大福は甘い物しかないのに、饅頭…もしかしてすごいんじゃないか…?
【食べ物雑学】饅頭(まんじゅう)の種類が多すぎる
【雑学解説】数限りない饅頭の種類。ご当地ものを入れると測定不能
饅頭に似た立ち位置のお菓子に大福があるが、大福は基本的に求肥(ぎゅうひ)と呼ばれるモチモチの皮で餡を包んだ甘いお菓子。いちご大福、豆大福などの種類はあっても、饅頭ほどバリエーション豊富ではない。
それもそのはず、饅頭の組み合わせは甘いものからしょっぱい食事系まで無限大だ! 温泉饅頭のようなものだけではないのである。
饅頭は大きく分けて定番の「蒸し饅頭」と「焼き饅頭」に分かれる。普段よく見かけるものには蒸し饅頭が多く、焼き饅頭には「くり饅頭」や「カステラ饅頭」が挙げられる。
中の具は定番の小豆餡にはじまり、うぐいす餡・黄身餡・ごま餡・くり餡・みそ餡・柚子餡…と甘いものだけでも挙げ出せばキリがない。もちろん長野名物・「お焼き」のように高菜の入ったものや、肉まん・ピザまんのような食事系も豊富である。
変わり種を挙げると、群馬県では具なしの饅頭の皮だけを串にさし、甘辛い味噌をたっぷりつけてコンガリ焼き上げた「群馬の焼き饅頭」が郷土料理として大人気だそうだ(おいしそう!)。
【追加雑学①】基本的に小麦粉だけど…他にもこんな皮がある
饅頭の皮は基本的に小麦粉だが、実はこれにも具と同じくらいさまざまなバリエーションがある。有名なものを挙げてみよう。
上用粉という米粉を使った上用饅頭に、そば粉を使ったそば饅頭、酒麹の発酵を使って皮を膨らませた酒饅頭というものもある。
またもち米(かるかん)を使ったかるかん饅頭、葛を使った葛饅頭(みず饅頭)、つくね芋を混ぜ込んだ薯蕷(じょうよ)饅頭も有名だ。さすがに大福にはこれほどの皮のバリエーションはない。
この他にも洋風の饅頭だと、パイ皮やビスケット生地に餡を包んだ饅頭も登場しており、日々改良が進んでいる。
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【追加雑学②】皮と具のマリアージュや季節感には和菓子ならではの工夫がいっぱい!
好みの皮と具の組み合わせを探すのが楽しい饅頭。さすが日本の心意気が詰まった和菓子の代表といったところか、その組み合わせにも季節感が工夫され、繊細な心配りがされていることが多い。
たとえば有名な焼き饅頭のもみじ饅頭。コンガリとこげ茶色の皮に、フカフカしたカステラの生地はほっこりと温かみを感じさせる。カステラを使えば、型でもみじの繊細な形を表現でき、秋を連想させるのにぴったりだ。
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また同じ饅頭とは思えない透明でプルプルの葛饅頭(みず饅頭)は、皮に葛粉を使った一品である。器に入れて楊枝などで食べるこの饅頭はひんやり冷たく、透けて見える餡が涼しげで、夏にピッタリ! 抹茶を入れたものもある。
こんな変わり種はどう?放置した後フライパンで蒸すだけの「鬼饅頭」レシピ動画
自宅でも蒸したての饅頭を食べられる贅沢。しかも作り方は超簡単だ。具のアレンジもしやすいので、動画を見たら手作りしてみよう!
雑学まとめ
饅頭にこんなに種類があったとは驚きである。
焼き饅頭を作るにはオーブンが必要だが、紹介した動画のような蒸し饅頭なら、フライパンや電子レンジを使って家庭でも挑戦可能だ。数限りない饅頭の中に、「我が家だけのオリジナル饅頭」を加えてみてはいかがだろうか?
調べていたら全国のご当地饅頭が食べたくなってしまい、通販サイトでヨダレを飲み込む筆者。家族に文句を言われないようしょっぱい饅頭も選びつつ、お取り寄せして食べ比べを敢行する予定である。