太陽がまぶしい…。屋内生活が大好きな筆者にとって、太陽の燃え盛るような暑さは大敵である。子供向け絵本の太陽はあんなに優しい笑顔で燃えているのに…。
そう思っていたが、実は太陽は燃えていないらしい。図鑑の再現絵をみても、火柱がグルグルと渦巻いているが…。
今回は、太陽は燃えていない、爆発しているのだ! という科学的な事実をご紹介するぞ!
【宇宙雑学】太陽は燃えているわけではなく爆発している
【雑学解説】太陽は燃えているわけではない
よく絵や映像で目にするのは、メラメラと燃えている太陽である。しかし、科学的にいうと燃えているという表現は正しくない。
まず、燃えるためには酸素が必要だ。空気中の酸素がなければ、物は燃えない。
太陽には、水素とへリウムが多く、実は水素が燃えるほどの酸素がないのだ。
その燃えていない太陽によって、地球上の生物が恩恵を受けている。燃えているかのような光や熱の発生源は、なんなのだろうか?
燃えていない太陽の光や熱は水素の核融合
燃えていない太陽が、なぜまぶしい光や熱を出せるのかというと、爆発しているからである。
太陽の中心部で、莫大な量の水素の原子同士がぶつかり合って結合し、大きな原子核であるヘリウムになるという核融合が起きている。この核融合をするときに起こるエネルギーが光や熱として、地球に降り注いでいるのだ。
原子同士の核融合が凄まじいので、燃えているように見えるというわけである。宇宙って…スケールがほんとうに大きいんだな…。つねにエネルギーがメチャクチャな規模で生まれ続けてるって、なんかスゴいを通り越して、こわい。
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【追加雑学①】太陽はなぜ燃えつきない?
常に太陽の中心部では、水素爆発が起きている。それにも関わらず、なぜ太陽は欠けたり減ったりしないのだろうか?
太陽は、地球の130倍の大きさで、重さは地球の33万倍もある。直径を比べれば、太陽は地球の109倍にもなるのだ。その図体のデカさにくらべ、核融合のために必要な水素はわずかだから、太陽は燃えつきないのである。
燃えつきない太陽エネルギー
燃えつきない太陽のエネルギーとはどんなものなのか? 1グラムの水素が核融合して得るエネルギー量は、1000トンの水を沸騰させるほどもある。
太陽の中心部では、1秒に5億4600万トンの水素がヘリウムになる核融合をしている。ざっと計算すると、1秒に54京6000兆トンの水を沸騰させるエネルギー量。
【追加雑学②】太陽って何歳?
宇宙に大きな水素ガスの星雲がうずまき、そこから太陽が誕生した。実は生まれたての時、太陽は輝いていなかった。その太陽が、太陽系の中心をなすスターらしく輝きだすのは、核融合という技を身につけてからだ。
水素ガスの星雲から太陽が誕生して、もう46億年ほどが経っている。46億歳? かなりの老人だな! と思いきや、まだ中年まっただ中の働き盛りな歳だそう。
太陽の寿命は、推定100億年とされている。日本も高齢化社会に突入して、寿命が100歳の人も珍しくなくなってきたが、人間にたとえると地球は現在46歳という。まだまだ現役世代じゃん!
先ほど太陽は燃えつきないと豪語したばかりだが、約50億年後もまだホモサピエンスが消滅していなければ、燃えカスのようになった太陽の姿を拝めるかもしれない。その前に太陽が弱まった影響で、絶滅するかもだが…。
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雑学まとめ
太陽は燃えているわけではなく、爆発していた。太陽の中心部で水素が核融合反応をして燃えているように見えるのだ。
「お天道様」と呼ばれる太陽は、生み出した光や熱を地球上に届け、生物を育んでくれるありがたい存在。遠くから見ると光を届けてくれるいいヤツだが、近づくと爆発しまくりのやばいヤツにも見える。
なんだか複雑なきもちになるトリビアだった。