「鉄人」とは、プロ野球界において長きにわたり試合に出続けた人へ送られる名誉ある称号の一つである。
鉄人は数多くいる。代打で1打席出ても「1試合」と数えられる中で、1回から9回までのフルイニングで出続けた選手はいったい誰で、何試合出ていたのかは気にならないだろうか?
そこで今回は、「プロ野球でフルイニング出場の記録」をもっている選手についての雑学を紹介していくぞ!
【スポーツ雑学】プロ野球連続フルイニング出場の世界記録をもっている選手は?
【雑学解説】フルイニング出場の世界記録保持者は金本知憲氏である
現在のフルイニング連続出場のトップ5は以下の通りである。(日本の球団のみ。)
- 1位…金本知憲(広島・阪神)1492試合(1999年7月21日~2010年4月17日)※世界記録・ギネス認定記録
- 2位…秋山翔吾(西武ライオンズ)739試合(2014年9月6日~2019年9月26日)
- 3位…三宅秀史(阪神タイガース)700試合(1957年7月15日~1962年9月5日)
- 4位…衣笠祥雄(広島東洋カープ)678試合(1974年4月17日~1979年5月27日)
- 5位…鳥谷敬(阪神タイガース)667試合(2012年3月30日~2016年7月23日)
※記録は2019年シーズン終了時
昨年まで阪神の監督をしていた金本氏が2位に倍以上の差をつけて堂々の1位である。10年以上1試合も休まずに出続けていたのだ! 当然世界記録でもあり、ギネスにも認定されている。
ちなみに、「連続試合記録」ではどうだろうか? こちらも参考に紹介しよう。
連続試合出場記録の世界記録保持者は?
こちらはトップ3を紹介していきたい。
- 1位…カル・リプケン(ボルチモア・オリオールズ)2632試合(1982年5月30日~1998年9月20日)
- 2位…衣笠祥雄(広島東洋カープ)2215試合(1970年10月19日~1987年10月22日)
- 3位…ルー・ゲーリック(ニューヨークヤンキース)2130試合(1925年6月1日~1939年4月30日)
超有名メジャー選手のあいだに鉄人・衣笠氏の名前がある。全員が15年近く最低でも1打席や、守備機会で試合に出ているのは本当にすごいことである!
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【追加雑学①】金本知憲は骨折しても出場した…!
金本氏は2004年に、右手首に死球を受けて骨折しながらも試合に出ており、チームを鼓舞。晩年には「記録のため」と言っていたが、その姿は正しくチームを引っ張る「漢」そのものであった。
また連続出場記録2位の衣笠氏にも死球にまつわるこんな逸話がある。
衣笠氏は1979年に当時の巨人のエースの一人、西本氏より左肩甲骨に死球を受け骨折してしまう。しかし、翌日には代打で出場。同じく巨人のエースの江川氏と対戦したのだ。
3球ともフルスイングしての空振り三振だったが、「1球目はファンのために、2球目は自分のために、3球目は西本君のためにスイングしました。」との言葉を残している。
「西本氏の死球はわざとではなく、真剣勝負の末の負傷であった」と、西本氏を守るための「男気」を見せたのだ!
【追加雑学②】現役選手では誰が記録をもっている?
現在現役選手で連続試合出場記録をもっているのは、阪神の鳥谷選手(1939試合)であるが、残念ながら昨年の8月に止まってしまった。
継続中の選手は連続フルイニング・連続試合ともに西武の秋山翔吾選手である。
記録を塗り替えるには、少なくとも10年以上出続けなければならないが、頑張ってもらいたいものである。
雑学まとめ
今回はプロ野球の連続フルイニング出場の記録についての雑学を紹介した。結果は知ってはいたが、調べてみると記録だけでなく、記憶にも残るような「漢気」あふれる人々であったのはびっくりであった。
今後10年以上、記録が破られることはないが、果たしてこれから偉大なる先輩方の記録を破る者が現れるのか? これからの野球界が楽しみでならない。