オセロ、それはカドを取れば勝てると信じられているボードゲーム。かつては私もそうだった…。
あれはいつだったか…突然ネットの友人からオセロの勝負をもちかけられた。特にボードゲームが得意というわけでもない私になぜ?
あっさりと私は負け、彼は笑いながら私にこういった「どうだ? 盤上で駒に裏切られ続けるこのゲーム、お前好きだろ?」
私は思った。オセロはべつに嫌いじゃないけど、こいつのこと嫌いになりそうだわ…。
今日はそんなオセロの由来に関する雑学だ!
【生活雑学】オセロの由来はシェイクスピア
【雑学解説】オセロの由来はシェイクスピアの戯曲
戯曲オセロは、軍隊の指揮官オセロ(黒人)とその妻(白人)の物語だ。
オセロはとても優秀で完全無欠の人だとうわさされるほどの人物だったが、そんなオセロの副官になりたいと願った部下が、自分を副官にさせるためにオセロを騙す。
騙されたオセロは、副官も自分の妻も信じられなくなり、自分を騙している部下こそ自分に忠義を尽くしてくれていると信じ込むようになる。
結果、オセロは自分の妻を殺し副官の命も奪おうとするが、部下に騙されていることを知り、妻を殺してしまったことを嘆きながら自害する。
簡略化するとこのような話になるのだが、オセロを中心に登場人物たちが敵になったり味方になったり…を繰り返す様子がボードゲーム「オセロ」と似ていたのだ。
まさかこんな悲劇が由来とは思いもしなかった…。私にオセロ勝負をもちかけた友人はこれを知って披露したかったのかな…?
【追加雑学①】オセロ発祥の地は日本
実はこのオセロ、戦後の日本で生み出されたのだ。
第二次世界大戦後の日本の学校で中学生が生み出した、囲碁を簡略化したゲームが元になっている。その後玩具メーカーに持ち込まれ、オセロとして商標登録されて発売されるようになった。
碁石を使っていたため、白石・黒石で戯曲オセロに似ていたということだね。しかし、囲碁を簡略化して自分でゲームを作ってしまう当時の中学生には驚きだ。
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【追加雑学②】オセロはリバーシともいうけどなんで?
たしかに現在、リバーシ=オセロとして世の中に出回っているかもしれないが、正確にはリバーシは別のゲームだ。
元々リバーシと呼ばれるゲームは、19世紀のイギリスで誕生し日本にも伝わっていた。日本では源平碁と呼ばれ、赤と黒の石を使って行うゲームで、内容はオセロと似ている。
しかし細かいルールがはっきりしていなかったため、ローカルルールも多かった。
オセロとリバーシの関係性
オセロを生み出した本人は当初、「リバーシを改良したものがオセロだ」と発言していた。
しかし、その後「自分が発案した挟み碁がオセロの原型で、リバーシは偶然似てしまったまったく別のゲーム」ということを思い出し、以降主張を変えていない。ゆえに関係性は不明だ。
だが、オセロという名称が商標登録されていたことで、他のメーカーが同じ名前でゲームを出すことができなかった。
そこで他のゲーム会社は、「リバーシ」という名前を使ってオセロと同じゲームを発売したのである。その結果現在では、「オセロ」=「リバーシ」というイメージが定着した。
実は、オセロが誕生した時点でリバーシの開発者は亡くなっていたから、権利関係に問題はなかったが…ここらへんは大人の事情というやつだろうか?
仮にリバーシを元にしたのだとしても、ルールがあまり固まっていなかった「ゲーム」を現在では世界大会まで開かれる「競技」にしたのだからすごい…。
雑学まとめ
今回はオセロという名前の由来と、オセロにまつわる雑学を紹介した。
ここで簡略化して説明した戯曲「オセロ」だと、裏切りの物語にみえてしまうかもしれないが、実はオセロは人間の嫉妬心をテーマにした作品だ。
主人公オセロの周囲で引き起こされる、嫉妬心ゆえの謀略がとてもおもしろい作品なので、これを機にぜひ読んでもらいたい一作だ!
きっと読んだあなたも、ボードゲームオセロの開発者のように心が二転三転してしまうことだろう。
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