「きのこパワーで綺麗にダイエット!」…スーパーやデパートの食料品フロアで、こんなポップを見たことはないだろうか? 最近、きのこがダイエットや美容にいいと話題なのである。
そのきのこ達のなかでも、特に女性からの注目を浴びているのが舞茸! しかし、椎の木に生えるから「椎茸」というのは、なんとなくわかる気はするが、舞茸の名前の由来をわかる人は少ないだろう。
舞茸はどうして、この「舞茸」という名前で呼ばれるようになったのか?
きのこブームの今、お洒落なカフェで料理を注文すると、パスタやスープ、ラタトゥイユの具などとして、けっこうな確率で舞茸が入っている。この雑学を知っておけば、女子会・デート・飲み会…いろいろな場面で披露できること間違いなしだ!
【食べ物雑学】舞茸の由来とは?
【雑学解説】舞茸の由来は諸説あり!
舞茸がこの名前で呼ばれるようになった由来は、諸説あるといわれている。
①舞茸の形が「舞っている」蝶に似ていたから。
②重なった茸のかさが「舞って」いるように見えるため 。
③舞茸は希少価値が高かったため、見つけた人が「舞って」喜んだから。
今回はこの代表的な3つの説に絞って、舞茸の由来を紹介しようと思う。
舞茸の由来①舞う蝶に似ている?!
まず紹介したい由来は、「舞茸の形が舞っている蝶に似ていたから」という説。
まあ、言っていることはわからなくはないのだが、あの舞茸のパックがスーパーにずらーっと並んでいる姿を思い出すと、蝶で想像したくないと思うのは筆者だけだろうか…。
舞茸の由来②茸が舞っているみたい…?
次は「重なった茸のかさが舞っているように見えるため 。」という説。
かさとは、舞茸のあのひだひだである。ひだひだの部分がかさなって、踊っているように見えるから、という由来らしい。
蝶よりはまだ想像しやすいが、それを食べるとなるとなんだかかわいそうな気がしてしまう…。
舞茸の由来③舞茸は松茸より貴重だった!
最後の由来は、「舞茸は希少価値が高かったため、見つけた人が舞って喜んだから。」という説だ。
なんでも舞茸は、江戸時代から食べられていたそうなのだが、そのころは松茸よりも貴重なきのこだったというのだ!
今では1本何千円とする松茸に比べて、舞茸はどんなに高くても1パック130円ほど。安いときには80円ほどで手に入れることができる。
そんな現代からは想像しがたいが、昔は、舞茸はめったに見つからない「幻のきのこ」とされていたらしい。そのため、「幻のきのこ」である舞茸を発見した人は、踊って(舞って)喜んだというのが由来である。
由来①や②よりも想像しやすい・罪悪感なく食べられる…という理由だけで、筆者はこの由来③を推奨したい。
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【追加雑学①】江戸時代の舞茸の扱われ方がスゴい
舞茸が「幻のきのこ」とされていた理由、その1つはもちろん、舞茸が椎茸などよりも見つけにくかったということだ。
もう1つの理由は、舞茸の他のきのこにはない深い味わいが、江戸時代にはウケたということ。
そしてさらに、もう1つ大きな理由があった。舞茸を食べると病気が治った! 体の調子が良くなった! といわれ、薬のように珍重されていたのである。
こんな説話がある。
東北地方のある大名が、当時貴重なものであった舞茸を江戸幕府に献上したそうだ。江戸幕府はこれを喜び、将軍はもう一度舞茸を献上するようにと命令した。
しかし舞茸は「幻のきのこ」である。「もう1回持ってきて! 」「はーい! 」と言ってすぐに渡せるような物ではない。そう簡単に見つかる物ではないのだ。
そこで大名は、江戸幕府に再び献上する舞茸を採ってくるように、と代官に命じた。その命令は各代官を通し、村人にも伝えられた。村人たちはなりふり構わず山に入り、我先にと一生懸命探したそうだ。
それもそのはず。舞茸を見つけて、それを代官所に届ければ、採ってきた舞茸と同じ重さの銀がもらえたというのだ。
今ではパックに入って安売りされている舞茸が、銀と交換できるだけの価値があったなんて…なんだか急に舞茸が光って見えそうだ。これなら、
【追加雑学②】注目される舞茸パワー
近頃、テレビや雑誌などでよく舞茸特集をやっているのを見たことはないだろうか? 舞茸の健康パワーに注目しているのは、江戸時代の人たちだけではないのである。
舞茸は健康だけではなく、ダイエットにも効くと話題なのだから、若い女性が飛びつくのも無理はない。中年太りを気にするメタボなおじさんにもおすすめなのだ!
舞茸は、たんぱく質・脂質・糖質・ミネラル類・ビタミン類など、我々の身体に必要な栄養成分が豊富に含まれている。さらに! 食物繊維が豊富に含まれているため、舞茸を食べるとすごい勢いでトイレの回数が増えるのだ…!
これに加え舞茸には、MDフラクションというヤセ成分が超豊富に含まれていることが新たに発見され、「舞茸、江戸時代以来の大ブーム」となっているのだ。
テレビでも「舞茸1週間ダイエット! 」などと銘打って、毎日舞茸を食べることで、人によっては1週間で4キロの減量に成功したといっていた。
1週間で4キロ…魅力的な数字だ。ウエスト周りのたぷたぷも4キロ減ればだいぶましになるはず。
ちなみに、健康やダイエット目的で舞茸を食べる人は、1日約30gから40g食べれば良いらしい。
普通にスーパーで売っている舞茸のパックが90gから100gくらいなので、3日かけて1パックを食べると考えると、なんとも簡単にダイエットできそう…な気がする。
舞茸の雑学まとめ
今回の雑学では、舞茸がこの名前で呼ばれるようになった由来をいくつか紹介した。
「舞茸」という名の由来になったとされる、江戸時代の舞茸のもてはやされ方と同様、現代でも舞茸の健康パワー、ダイエットパワーが注目されている。
今度スーパーに行ったら、舞茸が「舞って」いる蝶に見えるか? もしくは舞茸自体が「舞って」いるように見えるか? ぜひじーっと眺めて確認しながら手にとってみてほしい。