お祭りの金魚すくいでとった金魚を、家で育てことがある人も多いのではないだろうか。また、鯉を飼っている人もいるだろう。
鯉も金魚も、よく口をパクパクしているような…? どうしても、「餌くれ~、餌くれ~」と催促しているように見えるのだが…。「どんだけ食べるん?」と思いつつご要望にお応えして餌をあげてしまったりするのだが、果たして本当に餌がほしいだけなのか…?
鯉や金魚が口をパクパクさせている理由を調べてみたので、雑学として紹介しよう。
【動物雑学】鯉や金魚が水面で口をパクパクさせる理由とは?
【雑学解説】鯉や金魚の「口パクパク」には4つの理由がある
鯉や金魚は水面でよく口をパクパクしているのを目にすることが多い。これはいったい、どういうサインなのか?
調べてみると、餌の催促・酸欠・水質悪化・病気という4つの理由があることがわかった。言葉を発することがない分、やはり飼い主側がきちんと金魚や鯉の様子をみてあげることが大切だ。それぞれ説明してみよう。
餌ちょうだい!のサイン
餌を催促している場合、飼い主が近づくと口をパクパクさせることが多い。クゥ~! 甘えん坊め!
特に金魚は、飼い主に甘える行動を取ることがあるので、この場合は何も気にする必要はないとのこと。たっぷり餌をあげるといいだろう。(ただし餌のあげすぎには注意)
水中の酸素不足
鯉や金魚が口をパクパクしている理由で多いのが、酸素不足だ。水中には酸素が溶け込んでいて、鯉や金魚はその酸素をエラ呼吸によって体に取り込んでいる。
しかし、水槽や池の大きさに対して鯉や金魚の数が多い過密飼育の場合は、水中の酸素量が少なくなり酸欠状態になる。すると鯉や金魚は、酸素を求めて水面近くで口をパクパクするのだ。
こんなときは、水槽を分けたりして密度を下げることをおすすめする。
アンモニアなどによる水質の悪化
当たり前だが、鯉や金魚だって餌を食べれば当然排泄もする。
排泄物から発生するアンモニアによって、水質が悪化することもある。水中のアンモニア濃度が高くなると、金魚などはアンモニア中毒になるらしい。水面で口をパクパクするのはアンモニア中毒の症状だ。
バクテリアがきちんと発生していれば、バクテリアの力で排泄物の分解が促されるが、特に飼い初めのころはバクテリアがうまく働いていないため、ろ過装置などを上手に活用して水が汚れるのを防ごう。
こまめな水換えも有効だ。水槽内の2/3くらいの水を、できれば週に2~3回換えるのがおすすめ。
また、餌のあげすぎも水が汚れ酸素不足の原因となるので、くれぐれもあげすぎには注意しよう。
病気を発症している
厄介なのは病気になってしまった場合だ。
金魚などが口をパクパクする症状からみられる病気として、通称「エラ病」というものがある。
エラ病は細菌感染や寄生虫によってエラ付近に異常が現れるもの。この病気の原因として多いのが、カラムナリス菌。エラ病になると魚が呼吸困難になるので、酸素を取り込もうと口をパクパクすることがあるそうだ。
カラムナリス菌はエラ病以外の病気も引き起こすので、もし飼っている金魚のエラやひれなどに異常が現れたら、病気の可能性が高い。
鯉や金魚が病気になってしまったときは、根気よく下記の「塩浴」を続けてみよう。
【追加雑学】鯉や金魚が弱ってきたらまずは塩浴
鯉や金魚に元気がないときや病気の可能性があるときは、まず塩浴を試してみるといいだろう。塩浴というのは、金魚などの体内塩分濃度と、水槽の水の塩分濃度を同じくらいにして、体への負担を減らしてあげる方法だ。
「浸透圧」という言葉を聞いたことがあるかもしれないが、水は濃度の高い方へ移動しようとする。金魚の体内の塩分濃度は0.6%くらい。対して水槽の水は0%。金魚の塩分濃度の方が高いので、通常は水槽の水が金魚の体内へ移動する。
水が体内に移動しても、健康な金魚は体内の塩分濃度を維持するために、おしっこを排泄したりしてバランスを取っているのだが、病気のときはその調節がうまくいかない。また、調節するにも体力を消耗するので体への負担がかかる。
そこで、水槽の水の塩分濃度を同じくらいにしてあげて、金魚の体の負担を減らし、回復力を高めようというやり方だ。「治療」よりも「療養」という感じかな。
水槽の水の塩分濃度を段階的に0.5%にしていき、1~2週間ほど様子をみてみよう。
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ここで、塩浴の動画を紹介しよう。「はじめての金魚! はじめての塩浴!」ということだが、むしろ説明がわかりやすい。専門家の動画もあったが、そちらは説明している内容が難しくてちんぷんかんぷん。プンプン! わからん!
いやぁ~、かわいいねぇ、らんちゅう。癒されるねぇ~。なかなかしっかり調べているようで、ポイントをおさえていてわかりやすい。この動画へのコメントもまた参考になりそうだ。
雑学まとめ
鯉や金魚の口パクパクについての雑学を紹介したが、ただの餌の催促…いや、飼い主に甘えているというものから病気まで、その原因は単純ではないことがわかった。
鯉や金魚に限らず、何かを飼うときにはその子の様子をしっかり細かくみてあげることが大切。声を出さない魚はなおさらだ。
魚の泳いでいる姿って、どうしてこう見入ってしまうのか…。広い水槽でかわいらしく泳ぐ金魚。大きな池で優雅に泳ぐ鯉。魚の癒し効果、ハンパない。
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