年を重ねるにつれて、会食や接待などで格式のある和食屋でご飯を食べる機会が増えることだろう…。格式のある和食屋で食べるとき、「食べ方の作法があるのでは?」と不安になってしまう。
「作法なんて誰も教えてくれないし、どうすればいいんだ!」と頭を抱えているそこのあなた! 今回は、和食の食べ方の決まりについて調べてみたぞ。和食の食べ方には決まりがあるようなので、ぜひこの雑学記事を読んで作法を身につけてほしい…。
【食べ物雑学】和食の食べ方・マナー全解説!
【雑学解説】会席料理で料理が出される順番と食べ方のマナー
そもそも会席料理は、料亭や旅館、結婚披露宴などで出される酒宴向きの和食だ。会席料理で料理が出てくる順番は、以下の動画をみると確認できるぞ!
- 先付け(前菜)
- 吸い物
- 向付け(お造り)
- 焼き物
- 煮物
- 揚げ物
- 蒸し物・酢の物
- ごはん・止め椀・香の物
- 水菓子・甘味
しかし、上記の順番で食べればいいというわけではない。「先付けの平皿は置いたまま食べる」「向付けは左側にある淡泊なものから食べる」など食べ方にも作法がある。
また、食べ終わる前に次の料理が出てきた場合は、運ばれてきた料理に一度箸をつけてから、再度残っている料理を食べ進めなければならない。
「こんなの一度に覚えられるわけがない!」と途方にくれる筆者だった。
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【追加雑学①】和食に使われる食器を使うときのマナーがある!
普段なにげなく使っていて、和食の際にも出てくる食器の「箸」や「蓋つきお椀」。実は、この2種類の食器を使うときにも、守るべき作法があることをご存知だろうか…。
「いや、知らないよ!」って方。ごもっとも…。筆者も知らなかったことだからな! 今後のためにも、筆者と一緒にその作法について学ぼうではないか。
箸の使い方
まず、箸を取り上げるときは、以下の手順で行う。
- 右手で箸の中ほどをもつ。
- 左手で下から支え、右手を横に滑らせながら箸の下に移動。
- 右手を返して箸の下へ移動させ、箸の3分の1あたりを指先でもつ。
- 最後に、左手をはずして、正しく箸をもつ。
上記の手順で箸を取り上げたら、箸先の汚れを3cm程度に抑えることを意識し、上の箸だけを動かして食べ物をつかんで食べる! これが正しい箸の使い方だ。
以下の動画でも、箸の取り上げ方をわかりやすく解説しているので、上記内容とあわせて参考にしてみよう。
また、箸先を口に入れてなめる「ねぶり箸」、箸についた食べ物を口でもぎ取る「もぎ箸」をしないよう注意しなければならない。
もし会席料理で割り箸が出てきた場合は、割り箸を水平に持って膝上で上下に割り、隣の人に肘が当たらないよう配慮することが大切である。
蓋つきお椀の扱い方
蓋つきお椀の扱い方なんて、意識したことがないかもしれない。実際に筆者も、今まで気にしたことはなかった。しかし、蓋つきのお椀は、目上の人が先にあけるまで待たなければならないことに注意してほしい…。
そして、以下の手順でお椀の蓋を取るのが作法である。
- 左手をお椀の縁に添え、右手で蓋をつまんで扇子を開くようなイメージでもち上げる。
- 右手で持ち上げた蓋を一時停止させ、蓋の内側についた水滴を器の中に落とす。
- 左手を添えて蓋を裏返し、器が右にあれば右に、左にあれば左に蓋を置く。
下記の動画でわかりやすく説明しているので、こちらも参考にするとよいだろう。
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【追加雑学②】和食で出てくる焼き魚や殻付きの海老を食べるときのマナー
かしこまった場所で和食を食べる際に、焼き魚や殻付きの海老が出てくることがあるかもしれない…。
なにしろ扱いが難しいため、実際は出て欲しくない! しかし、そう願っているときに限って、焼き魚や殻付き海老が出てくるのが運命というものだ。
自宅でなら好きなように食べていいのだが、かしこまった場所ではそうはいかない…。では、どのような作法で食べるべきなのだろうか。
焼き魚を食べるとき
焼き魚の食べるときの作法については、以下の動画でわかりやすく解説している。
上記の動画のように、表面の身から裏面の身を食べるようとするのだが、左から右、奥から手前という流れで食べなければならない。このとき、全てに箸を使わなければいけないという決まりはないので、安心してほしい…。
また、鮎のような小ぶりな魚の場合、最初に骨と身を離してから食べる。そのため、箸の側面を使って何ヶ所かに圧をかける。その後、左手で魚の頭をもってすっと身から骨を引き抜くのが、正しい作法である。
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殻付きの海老を食べるとき
殻付きの海老が和食で出た場合、以下の手順で殻をむく。
- 左側に海老の頭が来るようにして置き、左手で頭を押さえる。
- お箸で頭と胴体を切り離し、頭の身を箸で取り出す。
- 海老の頭に詰まっている味噌は、頭に口を直接つけて吸い、頭の殻を皿の左奥に置く。
- 端を手で押さえ、胴体の殻を箸で一枚一枚剥がし、脚も取り除く。
ハンカチやちり紙、メモ紙など様々な用途に使える懐紙があれば、手で海老を押さえるときに懐紙の上から押さえる。そうすることで、手も汚れずに済む。
また、箸を使わずに手で殻をむいても問題はない。しかし、周りが箸を使っていれば、それに従うのがマナーである。
焼き魚や殻付きの海老を食べる際に、手を使ってよいとしているが、周囲の行動に合わせて箸を使わなければならない場面もあるのか…。日本人は、周囲の行動に合わせる習わしが多くて嫌になりそうだ…。「食べるときぐらい、好きに食べさせてくれ!」と爆発しそうになる筆者であった。
雑学まとめ
今回は、和食の食べ方の作法に関する雑学を紹介した。一度では覚えきれない程、細かな作法があるなんて知らなかった…。
覚えるのはとても大変かもしれないが、次回和食を食べる機会があれば、この雑学記事で読んだことを実践してみてほしい。正しい作法で食事を食べると、周りから高い評価が得られるはずだぞ!
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