仕事が山積みで眠くなってる場合ではないのに、あくびがとまらない! 大事な仕事の前なのに、「ふわあああっ」とあくびしてしまう、そんな経験はないだろうか?
決してなまけているわけではないのに、自分の気持ちとは裏腹に出てしまうあくび。どんなに美人でもイケメンでも、大きいあくびをしている姿は、どうもまぬけである。
しかし、このあくび。眠いときじゃなくても出てしまうのは、なぜだろうか? 大事な発表前の超緊張しているときにまで出てしまうと、「さすがに自分はアホなのか?」とすら思ってしまう。今回は、なぜあくびが出るのかについての雑学をご紹介する!
【人体雑学】あくびはなぜ出る?眠いから?
【雑学解説】あくびのメカニズムはまだ解明されていない
驚いたことに、こんなに医学が発達しても、あくびのメカニズムはまだ解明されていない。
だがいくつかの仮説が立てられ、ある程度わかっていることもある。仮説も含めてご紹介しよう。
あくびは脳の活性化のため
あくびは脳を覚醒させるために出るもので、「起きなきゃ! 寝ちゃだめ!」というときに出るそうだ。
たとえば、車の運転中や大事な会議の最中など。絶対寝てはいけない場面で、脳を活性化させるためにあくびを出しているといわれている。
どちらかというと、退屈なときや眠くなってきたときに出そうなあくびだが、実は脳の覚醒のために出ているとのことだ。
あくびは脳のクールダウンのため
脳は高温を嫌う。人間の記憶力や反応時間は、脳が適温のときにこそ正常に機能する。
みなさんも経験があるかもしれない。高熱が出た時にフラフラしたり、考え事ができなくなったりするのは、脳が高温になってしまい正常に機能しなくなっている証拠だ。
あくびで口を大きく開けると、頭蓋骨内の血流が増え、脳内で温められていた血液が多く排出される。また、口腔内や鼻腔内に空気が入ることで放熱されるとも考えられている。
研究によると、人は冬より夏のほうがあくびが増え、低温環境にいる時にあくびが減ると証明されている。
生あくびは脳の重大な病のサイン!?
脳内の血流が減ったときや、血中の酸素濃度が減ったときに出るあくびが、いわゆる「生あくび」だ。眠さとは関係なしに出るあくびで、重大な病気のサインかもしれないので注意が必要である。
重大な病気というのは、脳梗塞・脳出血・脳腫瘍・脳炎などをいう。また、心筋梗塞で全身の血流が途絶えた場合や、胃潰瘍などからの大量出血などでも、脳の血流が減ってあくびが出る。意識がもうろうとしていてあくびをしているような場合は、急病の可能性が高い。
また、生あくびが出る原因は他にもある。経験したことがあるかもしれないが、血圧の低下・低血糖・片頭痛・動揺症(乗り物酔い)などだ。
脳は糖が減ると働きがにぶる。糖が作り出すエネルギーが減ると倒れてしまうため、脳は糖の補給を促進するため、覚醒させようとあくびを出すといわれている。
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【追加雑学】あくびはなぜ「欠伸」と書く?
あくびに「欠」という漢字が使われた説は2つあるといわれている。ひとつは、象形文字で「欠」が「人が大きな口を開けているさま」を表している説だ。たしかに、歌・吹・飲など、口を開ける動作がともなう漢字には「欠」が使われている。
もうひとつは、枕草子に登場する「欠ふ」という言葉。これは「口を開ける」という意味の動詞であり、これが名詞に変化したという説だ。
【追加雑学②】あくびはなぜうつる?
感情移入(共感)であくびがうつるという説がある。友達があくびをしていると、つられてしてしまったり、TVなどであくびの映像を見ただけでもつられてしまう。
人は無意識に他人の真似をしてしまう。これをカメレオン効果(無意思的模倣)と呼ぶ。
実はあくびを想像しただけでも誘発されるらしいので、こういったあくびについての文章を読んだだけでも、あくびが増えるといわれている。今これを読んでいるあなたがあくびをしているのは、きっと退屈だからじゃないよ! (書いてる本人のあくびが止まらない)
雑学まとめ
今回はあくびはなぜ出るのかという、あくびについての雑学をご紹介した。いかがだっただろうか?
大事な局面であくびをしてしまいそうになり、「私ってアホなのかな?」と考えたりもしたが、しっかり脳みそを覚醒させよう! という気持ちの表れだということがわかり、ほっとしている。