お祭りの露店でよく見かける今川焼き。ほんのりと甘い生地の中に、アツアツの餡やクリームがたっぷりと入っていて絶品だ! 1個100円前後で購入できるのもありがたい。
そんな今川焼きだが、どうして今川焼きという名前なのだろうか? 餡焼きではダメなのだろうか…。「今川」というくらいだから誰かの名字? 今まで深く考えたことはなかったが、考えれば考えるほど謎が深まる。
実は、今川焼きの由来は諸説ある。その中で最も有力だといわれている由来は少し意外なアレだった…! 今回は、みんなが大好きな今川焼きの雑学を紹介していくぞ。
【食べ物雑学】今川焼きの由来は?大判焼きとどう違う?
【雑学解説】今川焼きは橋の名前からとったもの
今川焼きの由来として特に有名なのは以下の2つの説だ。
- 今川橋近くの店で販売されていた
- 今川氏の家紋に似ていた
今川橋説
まずは1つ目の「今川橋説」からみていこう。
江戸時代、現在の東京・神田付近に「今川橋」という橋があった。この橋は名主・今川善右衛門が作ったことが分かっている。
この今川橋近くにあった露店で、今川焼きの原型となる焼き菓子が誕生した。その焼き菓子の名前を、近くの今川橋から取って命名したと考えられる。やがて全国に広がり、今川焼きという名前が定着したという説だ。
今川氏の家紋説
続いては、2つ目の「今川氏の家紋説」をみていこう。今川焼きの焼き跡が、今川氏の家紋・二つ引両(引両紋)に似ていることからその名がつけられたという説だ。
…似ているだろうか? こちらに関しては少し強引な感じもする。文献なども特に残っていないそうだが、現在では、「今川橋説」のほうが有力であると考えられている。
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【追加雑学①】今川焼きと大判焼きの違いは?
今川焼きと似た焼き菓子に「大判焼き」というものがある。ひょっとしたら「今川焼きって何? 自分が住んでいる地域には大判焼きしかないよ」と思った人もいるかもしれない。
実は、今川焼きと大判焼きはまったく同じ焼き菓子である。単に呼び方が違うだけなのだ! かつてはもう少し大判だった、もしくは楕円形だった… なんていう説もあるが、現在は今川焼きと大判焼きは同一のものと考えていい。
今川焼きと呼ぶ地域は首都圏・長野県・福井県などだ。その一方、大判焼きという呼び方は全国に分布している。
【追加雑学②】全国各地の今川焼きの呼び名
「ちょっと待って! 自分の住んでいる地域は今川焼きでも大判焼きでもないんだが」と焦っている人もいるかもしれない。
そうなのだ! 実は、今川焼きには他にも様々な呼び方が存在する。今川焼きの呼び方で出身地が分かってしまう、といっても過言ではない。その一例を見ていこう。
- 回転焼き…大阪府、兵庫県、京都府など
- 二重焼き…広島県、島根県など
- 太鼓焼き…大阪府、滋賀県など
- じまん焼き…山梨県、群馬県、栃木県など
- おやき…北海道、岩手県、秋田県など
- あんこ饅頭…沖縄県
いかがだろうか? 紹介できたのはほんの一部で、他にも様々な呼び方が存在する。中には「ちゃっぽろ焼き」や「人工衛星」など、はっきりいってよく分からない呼び方もある。
【追加雑学③】今川焼きが焼かれている様子【動画】
こちらは、職人がものすごい勢いで今川焼きを焼いている動画だ。
たくさんの呼び方を紹介したが、あなたの地域で呼ばれている「〜焼き」と同じだろうか。
1つ1つ心を込めて焼いていることが分かる。見ているだけでお腹が空いてきそうだ。
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今川焼きの雑学まとめ
今回は、今川焼きの由来についての雑学を紹介した。文献などが残っていないので確証はないが、2つの説が有力であることが分かった。その中でも、神田にある今川橋が由来になっているという説が有力だ。
今川焼きの由来も意外だったが、全国には様々な呼び方があることに驚いた…。名前は違えども、全国各地で多くの人に親しまれている焼き菓子であることは間違いない。
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