みなさんカニはお好きだろうか。私は大好きだ。毛ガニや花咲ガニ、タラバガニも、塩水で茹でるだけであんなにおいしいなんて、海は偉大である。
ここで気になるのは名前の由来だ。毛ガニは体に毛がはえているから毛ガニ。花咲ガニはかつて花咲半島と呼ばれていた根室半島で水揚げされるから花咲ガニという説が濃厚である。
それに対してタラバガニの「タラバ」はよくわからない。そこで今回の雑学では、タラバガニの名前の由来について調べてみた。
【動物雑学】タラバガニの名称の由来は?
【雑学解説】「タラバ」とは「鱈(たら)のいる場所」のこと
「タラバガニ」はタラバガニ科の節足動物で、北海道以北の海に住んでいる。オホーツク海~アラスカ沿岸に多く生息しており、その生息域は鱈と重なっているのだ。
鱈が多くとれるところにいるカニ、というところから「タラバガニ」と呼ばれるようになったといわれている。
ちなみにカニの先祖は6,000年前に誕生したといわれており、世界では6,000種以上・日本でも1,000種以上のカニの存在が確認されている。
【追加雑学①】タラバガニはカニじゃなくヤドカリ
さきほど世界のカニは6,000種以上、なんて書いたが、タラバガニはカニではない。分類学上はヤドカリの仲間である。
磯のあたりで貝殻を背負っていうろうろしているヤドカリが大きくなり、背負う貝殻がなくなったものと考えていただければいいだろう。
カニには普通ハサミを含めて5対の脚がある。しかし、タラバガニにはハサミを含めても4対しかない。実は5対目もあるのだが、それは非常に小さく退化しているため4対しかないように見えているのである。
ヤドカリも殻におさまるために脚が退化している。タラバガニの5対目の脚が退化しているのは、ヤドカリの特徴を残しているといえよう。
おすすめ記事
-
ヤ、ヤドカリ…?タラバガニの正体はカニではない。縦歩きもできます
続きを見る
スポンサーリンク
【追加雑学②】縦にも斜めにも動けるカニがいる
カニといえば「横にしか歩けない」イメージがある。ジェスチャーゲームで「カニ」がでたら、両手をチョキにして横に歩けば当ててもらえるはずだ。
しかし、海の中の世界は横歩きだけで生きていけるほど甘くはないらしい。住む場所によっては縦・横・斜め、自由に動けるカニもいるのだ。
おすすめ記事
-
カニは前後にも歩ける!横歩きだけじゃない【動画あり】
続きを見る
そもそも、カニが横にしか歩けない理由は体の構造にある。カニの脚は平たくて幅が広い。そんな脚が横長の胴体にすきまなく並んでいるので、前後に動かす余裕がないのである。そのため多くのカニは横に動くしかないのだ。
しかし、「タカアシガニ」の場合は違う。縦長の胴体に細くて長い脚が余裕をもってついている。そのため彼らは自由に動くことができるのである。
50秒をあたりで、一瞬だがタカアシガニが前進する姿を確認することができる。大きいせいか、その動きはかなりスローである。世界最大のカニともいわれているので、敵があまりいないのかもしれない。
ちなみに、今回の主役であるタラバガニも、タカアシガニと同様に前進することができる。
雑学まとめ
タラバガニの名前の由来を、雑学として紹介してきた。その由来は地名からきたわけではなかったが、生息地に関わるネーミングであることがわかった。
それにしても、カニじゃないのにタラバガニとはややこしい名前をつけられたものだ。どう見てもカニだから、名前をつけた人を責めることもできないが。むしろ「タラバガニはカニではなくヤドカリの仲間だ」と気づいた人がすごすぎると思う。
カニについて調べたらカニが食べたくなってきた。だからといって手軽に買えるものではないことが悲しい。せめてカニカマではなくカニ缶でも食べることにしよう。
おすすめ記事
-
カニ缶に入ってる紙の役割とは?カニ缶の種類ってたくさんある!
続きを見る
-
海外でも人気なカニカマの由来とは?カニは入ってません。
続きを見る