スーパーのレジにて、待ち時間がやたら長いな…と思っていたら、前のお客が出した大量の小銭と店員さんが格闘していた…のような経験はないだろうか。
店員さんとしては面倒だが、同じお金には変わりないのだから…まあ…という気もする。しかし国が変われば法律も変わる。カナダには小銭の使用制限があって、同じことをすると犯罪者になってしまうかもしれないぞ!
【ルール雑学】カナダには小銭の使用制限がある
【雑学解説】カナダは小銭の使用制限を法律で定めている
まずカナダのお金には、以下のような種類がある。
- 1セント硬貨(ペニー)
- 5セント硬貨(ニッケル)
- 10セント硬貨(ダイム)
- 25セント硬貨(クオーター)
- 1ドル硬貨(ルーニー)
- 2ドル硬貨(トゥーニー)
- 5ドル札
- 10ドル札
- 20ドル札
- 50ドル札
- 100ドル札
ペニーやニッケルなど、硬貨に名前がついているのがニックネームみたいでなんか可愛い。
ちなみに生産費が高すぎるという理由で、現在は1セント硬貨の製造が中止されている。日本で暮らしているとお釣りを出すのに1円は必須な気がするが、カナダの1セントはまたわけが違うのだろうか。
本題は小銭及び紙幣の使用制限だ。カナダの法律では以下のように使用制限が定められている。これが意外とややこしくて、覚えにくいのだ。
- 2ドル以上10ドル以下のお金のみを使っての支払いは40ドルが上限
- 10セント以上1ドル以下のお金のみを使っての支払いは20ドルが上限
- 5セントのみでの支払いは5ドルが上限
- 1セントのみでの支払いは25セントが上限
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制限は設けられているものの、そこまで厳しいものではない
日本人の感覚では、正直ドルだのセントだのといわれてもピンときにくいが、実は使用制限はあっても、これはそこまで厳しいものではない。
たとえば5セントのみで5ドルを払おうと思うと、100枚の5セント硬貨が必要になる。5セント硬貨だけで、それだけの量を持ち歩いている人なんてまずいないだろう。
筆者は海外に行った際、持ち帰っても両替できないという理由で小銭払いをしていたことがあったが、それでもそんな量を払うことはなかった。
ところで、この法律を破ったらやはり犯罪なのだろうか。たとえば5ドル5セントのものを買うのに、5セント硬貨を101枚出したら、逮捕されてしまうのか?
もちろんそんなことはない。この法律は罰則があるわけではなく、上限を超えて客が支払いをしようとした場合、お店のオーナーは拒否する権限があるとするものだ。
そうなると実際のところ、大量の小銭で支払いをしようとしても、気にしないオーナーも多そうである。
【追加雑学】日本も小銭の使用制限がある?
「へえ…国によっては小銭に使用制限なんてあるんだ…」などと思っていたが、実は日本でも小銭には使用制限がある。しかも日本の法律のほうが、カナダよりずっと厳しいぞ!
日本では同じ種類の硬貨は、一度に20枚までしか使ってはいけない。つまり210円のものを買うのに、10円玉21枚を出すのは法律に反しているのだ。これぐらいなら、破っている人がいてもおかしくないレベルである。
まあこれにしても、スーパーのレジで「法律違反なんで無理です」なんていわれることは、そうそうなさそうだが…。
雑学まとめ
たしかにカナダには小銭の使用制限があるが、実は日本のほうが厳しかったとは…。海外には聞き慣れない法律もあるものだなあ…などと思っていた人も多いのでは?
法律があるのはもはや豆知識のレベルだが、そもそも小銭は溜まってしまうと面倒だ。なるべくお釣りが出ないように支払うことは、店員さんへの気配りと自分の手間を増やさないこと、実は両方の利点があるといえる。