今や当たり前のように各家庭に存在する家電たち。みなさんも毎日お世話になっていることだろう。
テレビ・冷蔵庫・エアコン・PC・洗濯機などなど、自宅にある家電を教えてといったらかなりの名前があがるに違いない。
先日、とある映画を見て「そうか、このころはテレビや洗濯機は各家庭に必ずあったものじゃないんだ…」と改めて思いを巡らせたので、今回の雑学では家電の歴史について調べてみることにした。
【生活雑学】国産の家電第一号は?
【雑学解説】国産家電第一号は大正4年(1915年)に発売された「アイロン」
さすがに私自身は家電にびっくりした記憶がある年代ではないのだが、私の父はもう70歳を超えている。父の家にテレビが登場したのは、結構大きくなってからだと聞いた。
それを聞いた小学生の我が子はかなり驚いていた。「え? テレビなかったの? スマホは?」我が子よ…、テレビがなければスマホで動画を見ればいいじゃない的な発想をするな。
過去には桃太郎のおばあさんについて「昔の人は川まで行ってどうやって洗濯してたんだと思う? という質問に「洗濯機がたくさん川岸に並んでた」と答えたこともある。洗濯機あるなら自宅で使えよ、とツッコミたかった。
川岸に洗濯機がいっぱい並んでるの想像しちゃった!
最近の子たちにとって、家電があることは人間が存在するのと同じくらい当たり前すぎるのだろう。
決して我が子がアホだということではない…と願いたい。
自宅に家電がやってきたときの感動を知る方もどんどん少なくなっていくのかと思ったのだが、実際調べてみると、なんと家電の登場は私が思っていたよりもずっとずっと前だった。
100年以上前に、国産家電第一号が生まれた!
大正4年(1915年)までさかのぼる。これは芥川龍之介の「羅生門」が発表された年でもある。そして、この年に登場したのが国産家電第一号の「アイロン」だ。
もともとは今のような形とは全く違う。一般に普及する前のアイロンは本体の上を開け閉めできるようになっており、そこから着火した炭を入れていた。
その熱を使って今と同じような使い方をしていたのだ。また炭以外にも熱湯を入れて利用するタイプのものもあった。しかし、この炭を使う方法は、火力調節も難しく火の粉が飛び散って危ないということから少しずつ改良されていく。
専用のストーブの上で温めて使うタイプのものなど、少しずつ安全性に考慮したタイプに移行していくことになる。
電気アイロンがアメリカで開発されたのは明治43年(1910年)ごろで、そこから日本に来たのは先述した大正4年(1915年)。当時は業務用として開発され、一般向けに販売されたのは昭和21年(1946年)だった。
最初の国産家電がアイロンだったとはちょっと意外だった。
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【追加雑学①】明治23年には日本初の扇風機がつくられた
国産家電という意味では先ほど紹介したアイロンが初めてとなるが、ここでは扇風機についてもご紹介する。扇風機は明治23年(1890年)に作られている。
電気は使ってはいないが、この暑さ対策はもっと以前の江戸時代からあった。たくさんの団扇(うちわ)を使った手動式の扇風機があったそうなのだ。
その形はまさに今のプロペラ式の扇風機同様、団扇を4枚ぐるっと丸く囲ったもの。
江戸時代と材質は変わっても同じような発想で現在の家電になっているということである。江戸時代の人はすごい。
ちなみに世界初の扇風機は19世紀後半、アメリカで開発され、発売されたのものだ。モーターの発明とも同時期である。
みんな、暑さには困っていたんだなぁとしみじみしてしまった。
【追加雑学②】家庭に家電が普及されるようになったのは戦後
さて、このように実は以前から家電の開発、発売は行われていた。しかし、実際の家庭に普及されるようになるのはもう少し後のことである。
家電が爆発的に家庭に普及されるようになったのは戦後だ。1945年に第二次世界大戦が終戦し、日本は高度経済成長期に入ることになる。
そして1950年代にかけて、テレビ・冷蔵庫・洗濯機の3つの家電があこがれの的となった。私の父もテレビをもっている家庭に行き、一緒に見させてもらった記憶があるそうだ。
1960年代には東京オリンピックが開かれる。これを見ようとテレビを購入した家庭もかなり多かった。テレビが広まるきっかけとなったオリンピック、特別なイベントだったことが伝わってくる。
そこからはものすごい勢いで家電が普及していくことになる。
雑学まとめ
いかがだっただろうか。今回は家電の歴史についての雑学をご紹介した。
当たり前のように使っている家電ではあるが、きっとあと数十年もしたら今では想像もできない家電たちが当たり前のように家庭にいるのかもしれない。
ドラえもんの世界だって夢の話ではなくなる日が来るのではないかと。それまでは頑張って生きていようと思ったりもした。
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