海外のアニメを見ていて、ふと気になることがある。
「どうして手が4本指のアニメキャラがいるのか?」
ミッキーマウスなど一部のディズニーキャラを筆頭に、シンプソンズやグラビティフォールズなど、海外アニメキャラには4本指のことが多い。別に特別な設定が付けられていることもなく、当たり前のように4本指だ。
実は、アニメキャラに4本指のキャラクターがいるのは、アメリカでアニメが発展していく過程で突然発生したことなのだ!
どういうことなのか? 知っているようで知らない、海外アニメキャラの指の数についての雑学を紹介しよう。
【サブカル雑学】ミッキーマウスなど海外アニメキャラの指が4本の理由
【雑学解説】ミッキーの指が4本なのは目の錯覚で6本指に見せないための工夫
4本指のキャラクターが一般的になったのは、アメリカのアニメが発展していく中で偶然生まれたことである。
今となっては技術も進んでいるが、昔はアニメといえばパラパラ漫画のように手書きの絵を組み合わせていた。この場合、5本指で描いていると、動かした際に前の絵の残像によって指が6本に見えることがあるのだ。
4本指で動かすと、たとえ残像が起こったとしても5本指になる。4本指の手単体で見ると変な感じがするかもしれないが、動かしてみると、案外自然に見えるものだ。
また、5本指を4本指で描くことについて、ウォルト・ディズニーは「もしもミッキーが5本指だったら、バナナの房だらけに見えてしまう」と答えている。
ミッキーの場合は手袋をしてるので、余計にバナナの房のように見えたことだろう。ミッキーについては、見栄え的な意味でも4本指のほうが好ましかったのかもしれない。
実をいうと、アメリカのアニメ発展期でも、キャラクターの指を5本で描いていたことはあった。しかし、ディズニーがアメリカのアニメ界の覇権をとるうちに、段々と「アニメキャラの指は4本」という考えが一般的となったのだ。
アメリカのアニメ界の作画にまで影響を及ぼすディズニー…。たった1本の指とはいえ、この雑学を知ると、ディズニーの強さを思わずにはいられない。
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【追加雑学】ディズニーの4本指はアニメーターの負担を減らすためという説も
サイモン・シン著の「数学者たちの楽園「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち」という本にて、ウォルト・ディズニーが4本指の作画をしたことについての話題が載せられている。その中で、以下のようなことが書かれていた。
ディズニーはそれに付け加えて、手を簡略化することにより、アニメーターの負担を減らそうとしたとも述べた。
「金銭的なことを言えば、六分半の短いアニメを構成する四万五千枚の作画について、すべて手から指を一本減らせば、スタジオとして数百万ドルの削減になる」
つまり、アニメーターの作画の負担を減らすためにも、4本指が好ましいということだ。数百万ドルの削減になるのなら、これほど活用しない手はない。
しかし、この説を見たあなたは、きっとこう思うかもしれない。
と。
特にミッキーなどの人間ではないキャラクターなら、3本指でも通用しそうだ。しかし、これにはある問題がある。
3本指だと、指をさしたときに中指を立てているように見えるのだ。中指を立てるハンドサインは、アメリカにおいては侮辱的な意味をもつ。子供にも親しまれるアニメキャラが、そのようなハンドサインをすべきではない。
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そう考えると、4本指で作画をしたほうが、何かと便利なのだ。指をさしても中指を指しているように見えないし、残像で6本指に見える心配もない。4本指の作画は、一般的になるべくしてなったのかもしれない。
雑学まとめ
今回の雑学はいかがだっただろうか。アメリカのアニメで、ミッキーをはじめとした4本指のキャラクターが多いのは、アニメ発展期の名残だったのだ。指の数を6本に錯覚させるのを避けるためにも、キャラクターの指の数を4本にするのは都合がよかった。
さらに、4本指にすることで作画コストも節約することができる。様々なメリットが重なって、アメリカでは4本指が一般的になったのだ。
パッと見4本指だと「あれ?」と思ってしまうが、いざ動いてみると何ら不自然ではないように見える。あなたも4本指でも動くと自然に見えるだろうか?
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