「アドレナリンが出ている」という言葉を聞いたことがあるだろう。ここぞという場面、緊迫感のある状況でよく使われることが多い。アドレナリンがホルモンの一種であることもよく知られたことである。
いったいアドレナリンにはどんな働きがあるのだろう? ただ興奮状態になると出てくる物質というわけではないようだ。
今回はそんなアドレナリンに関する知られざる雑学をご紹介するぞ。名前だけが独り歩きしているアドレナリンだが、実際には驚くべき効能があったのだ…。
【人体雑学】アドレナリンの優れたパワーとは?
【雑学解説】アドレナリンはピンチから身を守るホルモン
アドレナリンは興奮状態や緊張状態になったときに、交感神経が活発になり、副腎から分泌されるホルモンである。アドレナリンは心臓の機能を過剰に活発にさせるので、心拍数が上がりドキドキするのだ。
アドレナリンが分泌されるときは、人が何か危機的な状況になったとき。闘うか逃げるかして身を守ろうという本能によるものだとされている。そのため「闘争か逃走」のホルモンと呼ばれているのだ。
アドレナリンには様々な効果がある。よく知られているのは、痛みや疲れを感じにくくすること。実際アドレナリンが出ると、脳が覚せい剤を使ったときのような状態になるという。
たとえば、スポーツ選手が試合中にケガをして、痛みを我慢しながらプレーを続けた。その試合終了後に確認すると骨折していた、というのはよくある話だ。試合中は興奮と緊張でアドレナリンが出ているため、通常より痛みを感じないのだ。
またアドレナリンには普段より強い力を発揮させるという効果もある。ピンチを救うために、身体能力と集中力がいっきに高まるのだ。俗にいう「火事場の馬鹿力」である。
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さらに、アドレナリンが出ているときは、たくさんのエネルギーを消費する。そのため代謝が良くなり、脂肪燃焼効果もあるという。なんとダイエットにもなるという優れた効能があった。
そんなに良い効果がたくさんあるならぜひアドレナリンを出したいところだ。では次にその方法をご紹介しよう。
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【追加雑学①】アドレナリンを出す方法は?
アドレナリンを出す方法は、簡単にいえば興奮状態にさせることである。単純なことをいえば、大きな声で叫ぶだけでもアドレナリンは出る。しかし、近所迷惑になるのであまり得策ではないだろう。
ようするに気分を高められればいいので、少し激しい音楽を聴いたり、勝負事をすること。また、スポーツや筋トレももちろん効果的である。しかも、あまり休憩を挟まずハードにすることでよりアドレナリンが分泌される。
さらに、アドレナリンはピンチのときのために出るホルモンなので、自分を追い込む状況を作ることで分泌を促せる。目標やノルマを掲げたり、いつまでに何を達成するなどの期限を設けることも効果がある。
しかし、あまりにもアドレナリンが出た状態ばかりでいると、良くないこともあるようだ。次にアドレナリンのデメリットについてご紹介しよう。
【追加雑学②】アドレナリンが出過ぎるとどうなる?
アドレナリンが出過ぎるとデメリットもあるようだ。まず、闘争のホルモンだけに攻撃的な性格になることがある。
さらに興奮状態が続き、自律神経が乱れると不眠になる恐れが…。また高血圧や糖尿病のリスクも高まるという。
そして、アドレナリンが出続けているとついには枯渇してしまうこともある。そうなると無気力・無関心になり、抑うつ状態につながることも。まさに燃え尽きてしまうわけだ。
いくらダイエット効果があるとはいえ、常にアドレナリンを出しまくるわけにはいかないのである。あくまで、ここぞというときのピンチを救うホルモンであることを覚えておこう。
アドレナリンの雑学まとめ
今回は、アドレナリンの優れたパワーについての雑学をご紹介した。
アドレナリンは窮地を救うヒーローだ! だからといって、常にいられても困る。ピンチのときにだけ助けにきてくれればいいのだ。
いざというときに自分のもつ普段以上の力を発揮するためにも、アドレナリンを上手に活用していこう。