日本人のごちそうと言えばやっぱり寿司だろう。お寿司好きな人は多いはず。
正月やお盆だろうと、さらにクリスマスだろうと寿司を食べている人はいると思う。なぜこんなことを言いだしたのか、ようするにイベントの時には寿司は欠かせないものだということが言いたいのだ。
寿司を食べ終わった後は、お茶を飲むことも多いだろう。お茶はなぜか「あがり」と呼ばれることが多い。寿司屋に行っても、みんなあがりって呼んでいる。
なぜあがりと呼ぶのかご存知だろうか。本雑学記事ではその秘密を解明していく。
【食べ物雑学】寿司屋でお茶を「あがり」という理由
【雑学解説】お茶を「あがり」は「お客さんがあがる」という意味から
回転寿司でもどこでも、お寿司を食べた後はお茶を飲んでからお会計する人も多いかと思う。お茶を飲んでからあがる、そこから「あがり」という名前がついたらしい。
しかし意味は分かったが、なぜわざわざ「あがり」なんて言い方をするのだろう。普通に「お茶」と呼べば良いだろう……。
花柳界では、お客がいない売れ残った芸者はお茶を挽く仕事をさせられていた。このためお茶という言葉が売れ残りを指す、縁起の悪いものだといわれるようになる。
そのため「お茶」ではなく「お客があがる」という縁起を担いで、お茶を「あがり」と呼んだ。
大正時代の寿司屋は出前で花柳界に出入りしていて、花柳界の言葉を良く耳にした。このため寿司屋でもお茶を「あがり」と呼ぶ習慣がつくようになった。
なるほどなあ、縁起の問題か。
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【追加雑学①】その他の寿司用語の意味
寿司屋ではあがり以外にも、独特な呼び方をするものが多くある。
たとえば寿司の付け合わせてある生姜を「ガリ」と呼ぶことが多い。これは「ガリガリ」という食感から由来しているらしい。
他にも酢飯をことを「シャリ」と呼ぶ。これは実は日本語ではなく、サンスクリット語。サンスクリット語で米のことをシャリを呼ぶそうだ。
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またお勘定をすることを「オアイソする」なんて言い方もする。これは「お愛想がなくて申し訳ございません」といった言葉と勘定書きを一緒に渡していたから、そう呼ばれるようになった。
【追加雑学②】江戸時代では寿司はファーストフードだった
江戸時代では、寿司はファーストフードだったことをご存知であろうか。ファーストフードといえば、ハンバーガーや麺類など、素早く料理が運ばれてきてしかも安い食べ物のことをイメージする。お寿司にはファーストフードのイメージはないように思えるが。
なぜ江戸時代で寿司がファーストフードだったかというと、江戸時代は魚が豊富にとれ、食材の値段が安かった。さらに寿司は調理も手早く、すぐにお客さんに出せること。また、寿司の店は立ち食いスタイルであることが多かった。
そのため人件費を安くでき、またその分寿司の値段を下げられたという。
寿司がファーストフードで手軽に食べられていたなんて、羨ましい限りだ。
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雑学まとめ
いかがだっただろうか。本記事では、お茶を「あがり」と呼ぶ理由についての雑学をご紹介した。
あがりと呼ぶ理由は、縁起を良くするための方法であり、「お客さんがあがる」ということから付けられたものだった。ちなみに、これは職人さんの用語なので、普通に頼むときは「お茶ください」で大丈夫だ。
また、その他の寿司用語にもちゃんと由来が存在した。寿司を食べるときはこれらの用語を知っておくと、異性からモテるようになるかもしれない。
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