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"アロンアルフア"の意外な使われ方とは?瞬間接着剤の誕生秘話もご紹介

雑学カンパニー編集部

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瞬間接着剤"アロンアルファ"の意外な使われ方に関する雑学

アロンアルフア

モノを修繕する際やモノを接着させる際に、なにかと便利な瞬間接着剤「アロンアルフア」。読者の方のなかにも、家庭で重宝されている方がいるのではないだろうか。

アロンアルフアを販売する東亞合成によると、この接着剤はいまやアジア、北米を中心に世界30カ国以上で発売されているという。

だが、この接着剤は工業用(家庭用)だけではなく、医療用としても利用されているのをご存知だろうか。この記事では日本で開発された「アロンアルフア」と、世界で初めてアメリカで開発された瞬間接着剤の雑学についてご紹介する。

【生活雑学】瞬間接着剤"アロンアルフア"の意外な使われ方

瞬間接着剤「アロンアルフア」は傷口を接着する医療用としても使われている。

【雑学解説】瞬間接着剤の用途と誕生秘話

瞬間接着剤の用途と誕生秘話についてのトリビア

日本で瞬間接着剤が販売されたのは、1963年のことである。東亜合成から販売された瞬間接着剤・アロンアルフアである。インパクトのあるCMを覚えている方もいるだろう。

「シアノアクリレート」を主成分とするこの瞬間接着剤は、工業用・家庭用として使われるイメージが強いかもしれない。だが、この接着剤は医療用としても利用されているのだ。

工業用のアロンアルフアから発売されてから遅れること2年後。1965年、第一三共が日本初の医療用の接着剤としてアロンアルフアを販売した。後に、厚生省からの認可を受けたことで正式に医療現場で使用されることになった。

その用途はおもに傷口を癒着させる際に使われるという。その後、釣り具用のアロンアルフアが発売され、1971年におなじみの家庭用・アロンアルフアが発売された。詳細は、アロンアルフアのWEBサイトに紹介されている。

なお商品名の「アロンアルフア」とは、販売元の東亜合成の前身の矢作工業が、自社製品に弓矢(英語:アロー)をイメージした商標を取り入れていたことから、「アロ」が採り入れられたという。

また「アロン」は、プラスチックの種類のナイロンやテフロンなどの「ロン」と、「アルフア」は接着剤の主成分「α-(アルファ)シアノアクリレート」の「アルフア」から命名されている。

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【追加雑学①】瞬間接着剤は失敗と偶然が重ねって生まれた商品だった

瞬間接着剤は失敗と偶然が重ねって生まれた商品だったというトリビア

「シアノアクリレート」を主成分とする瞬間接着剤。この接着剤を世界で初めて商品化したのはアメリカだった。この接着剤が生まれたのは、偶然と失敗の産物によるものだった。

1942年、アメリカ人の化学者が銃に取りつける照準器のレンズの素料を研究していた際のことである。その研究を重ねるうちに、「シアノアクリレート」という物質が、水にふれると粘着力をもつという特性を見つけた。

だが、レンズの素材には不適合だったことから、一時、研究を断念することになった。数年後、この化学者がジェット機関連の研究をしていた際、ふたたびこの物質の性質に注目した。

「シアノアクリレート」という物質が、熱や圧力を加えなくても粘着力をもつ性質を有していたからである。この性質に注目して商品化したものが、「瞬間強力接着剤」だった。

その後、瞬間強力接着剤は、ベトナム戦争の際に兵士の傷口を接着する治療などに使われた。当初の目的であった銃のレンズの開発は、失敗と偶然によって人の命を救う医療品として世に活かされたのだ。

【追加雑学②】付箋紙も失敗から生まれた商品だった

付箋紙も失敗から生まれた商品だったというトリビア

失敗や偶然から生まれた商品は、瞬間接着剤だけではない。本や雑誌を読んでいる際に、目印や印をつけるのに役立つ付箋紙の、「ポスト・イット(3M社製)」もそのひとつである。

1970年、アメリカ人の研究者が、強力な接着剤を作り出そうと開発に取り組んでいた。しかし、その果てに完成したのは粘着力のとぼしい接着剤だった。開発はあえなく失敗に終わったかに思えた。

数年後、研究者の同僚が、教会で賛美歌を歌う際に、ページにはさんでおく目印の紙がすぐに落ちることに悩んでいた。そこで同僚は以前に研究者が開発した接着剤のことが頭をよぎった。そこで目印の紙に接着剤に付けて挟んでみると……。

こうした経緯で生み出されたのが、あの付箋紙(トライアル)だったのである。

雑学まとめ

アロンアルフアの雑学と、付箋紙についての雑学をご紹介してきた。人は物事の結果を追い求める側面がある。しかし、上にご紹介したその経緯を追っていくと、失敗のなかにも成功に導くヒントがひそんでいることが分かる。

たとえ失敗をおかしても、物事を柔軟にとらえたり発想を転換したりと、その失敗から何を学ぶかが大切なのだと分かる。この雑学はその大切さを教えてくれる。

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