生まれたての赤ちゃんが、涙を流しているシーンを見たことはあるだろうか。
生まれたときから赤ちゃんは自力で呼吸をしなくてはならないので、肺の中の羊水を外に出し、酸素を取り込むために産声を上げて初めての肺呼吸をするのだが、その顔をよく見ると「泣いているのに、涙出てないんだけど!」と不思議に思う人もいるだろう。
その後も育児中に赤ちゃんはたくさん泣く場面があるが、涙が出ないなんて「赤ちゃんって嘘泣きしてるの?」「うちの赤ちゃん、目に何か問題でも…?」なんて心配も出てくるかもしれない。
そこで今回は、赤ちゃんと涙の関係についての雑学を解説していこう!
【人体雑学】赤ちゃんが涙を流さない理由
【雑学解説】赤ちゃんが涙を流さないのは身体機能が未熟だから
人が涙を流す場合には、3つのパターンが存在する。
ひとつめは、ゴミや埃などの異物が目に入り、それを洗い流すための「反射」としての涙。
ふたつめは、「悲しい」や「嬉しい」の他にも、怒っているときや面白すぎるときにも流れる「感情」の涙。感情が大きく揺さぶられたときに出るもので、コミュニケーション能力の一つとされているが、なぜ感情の変化で涙が出るのかは解明されていないようだ。
最後は、目の保護としての涙。角膜を細菌や乾燥から守るための基礎分泌で、目を常に潤った状態にしているのだ。
おすすめ記事
-
ドライアイ防止!涙の成分には"油"も含まれている!
続きを見る
しかし、赤ちゃんは身体の機能がまだ未熟なため、目を保護するための涙は出ているものの、涙が目から溢れるほどにはつくられないのである。また、脳の発達も未熟なので、感情で涙を流すこともまだできないのだ。
おすすめ記事
-
忘れてるだけ?赤ちゃん時代の記憶がない理由とは?
続きを見る
スポンサーリンク
【追加雑学①】赤ちゃんはコミュニケーションとして泣くから涙がでない
感情で涙を流すことがない赤ちゃんも、「快」「不快」の感覚があり、「不快」を伝える手段として泣くことがある。
おむつが濡れて気持ち悪い、お腹が空いたなど、言葉で伝えられない赤ちゃんは泣くことでそれらを訴えている。言葉のかわりに泣いているのであれば、涙が出ないのも納得である。
【追加雑学②】赤ちゃんの涙はいつごろから流れる?
最初は身体機能が未発達で涙が流れない赤ちゃんも、標準では生後3~4カ月すると涙腺が発達してきて涙が流れるようになる。
身体機能の発達は個人差もあるので、もっと早くから涙を流す赤ちゃんもいれば、6カ月くらいまで涙が流れない赤ちゃんもいるという。
また生後3~4カ月以降になると、少しずつ「悲しみ」や「喜び」といった感情が生まれるようになり、感情の変化での涙が流れるようにもなるのだ。
雑学まとめ
今回は、赤ちゃんの涙に関する雑学をご紹介した。涙を流さない赤ちゃんは嘘泣きではなく、身体の発達が未熟ゆえ、流れるほどの涙が作られないのである。また、感情が芽生えるのも生後3~4カ月あたりからなので、感情が大きく揺さぶられたときに出る涙もその頃まで流れないのだ。
つまり、赤ちゃんが涙を流せるようになったら、脳や身体が発達してきた証なのである。
涙が流れるようになっても、言葉のかわりのコミュニケーションとして泣くときは、やはり涙は出ない。そんなときも「嘘泣き」と思わずに温かく接して、気持ちを言葉で伝えられる日が来るのを楽しみに待ってみよう。
おすすめ記事
-
赤ちゃんがよだれを垂らしてしまうのはなぜ?対処法は?
続きを見る