果物

バナナは"草"って知ってた…?分類は果物じゃなくて野菜です。

雑学カンパニー編集部

雑学カンパニーは「日常に楽しみを」をテーマに、様々なジャンルの雑学情報を発信しています。

バナナの分類は果物ではなく「草」という雑学

子どもから大人まで、幅広い層から愛されるバナナ。日々の食生活において、毎日バナナを食べるという人も珍しくはないし、むしろ健康的といえる。

そんなバナナだが、多くの日本人が勘違いしていることがある。それは、バナナが果物だと思われていることだ。

「バナナって木から実がなるから果物じゃないの?」という意見が聞こえてきそうだが、実のところバナナは果物ではなく「草」である。

草って…。じゃあバナナが大好きな私たちは、生の草をムシャムシャ食べてたってことか!? 今回の雑学では、そんなバナナの知られざる真実をご紹介する。

【食べ物雑学】バナナの分類は果物ではなく「草」であり野菜。

ぷよぷよくん
ええっ!?バナナって果物でしょ。甘いもん!
ガリガリさん
甘さは関係ないぞ。バナナは草で野菜なんだよ。

【雑学解説】バナナが果物ではなく、草であり野菜である理由とは?

バナナが果物ではなく、草であり野菜である理由に関する雑学

バナナは日本人にとって非常に馴染み深い食べ物であり、健康的な果物として有名だ。一昔前にバナナダイエットが流行り、全国のスーパーが品薄状態となったこともあるほど…。

しかし、バナナが果物ではないという事実を知っている人は少ないだろう。

「果物」とは本来、木になる果実のことを指す。酸味や甘味が強い果実を果物と呼ぶイメージがあるが、味はまったく関係ないのだ。

では、バナナはどうだろう? 収穫される前の姿を見ると、2メートル以上の木からバナナのふさはぶら下がっている。

いや…木からぶら下がってるんでしょ? めっちゃ果物じゃん。…となるところだ。

実はこのバナナの「木」自体が、木ではなく「草」なのだ!

ぷよぷよくん
え!?絶対アレ木じゃん!!

バナナは植物学的にいえば、バショウ科の常緑多年草。2メートル以上もあるのに、草なのだ。

バナナは木ではなく、柔らかい草が重なり合った植物

にわかには信じがたいが、バナナがぶら下がっている植物は巨大な草である。木のように見える部分は「仮茎」と呼ばれており、柔らかい草がいくつも重なり合うことで強い芯となっている。

一方で木の定義は、「茎の部分が太く硬く育つこと」で、年輪があるもののこと。

…な、なるほど…たしかにバナナは木じゃない!どう考えても年輪がない。つまりバナナは木からなる果物ではなく、「草からとれる実」。

つまり野菜なのだ。あんなに甘いのに!

ぷよぷよくん
そうなんだ…バナナが草で野菜って…まだ信じられないよ…

スポンサーリンク

農林水産省の基準でもやっぱりバナナは野菜

農林水産省の基準でもバナナは野菜というトリビア

ここまでわかりやすい例えで「木になる実=果物」「草になる実=野菜」としてきたが、農林水産省の基準では…

  • 何年もかけて育ち、何度も実をつける=果物
  • 1年で枯れてしまい、一度しか身が獲れないもの=野菜

とされている。つまり草になるものでも複数年に渡って栽培されるものは、果物に分類されるわけだ。

バナナは一度花が咲き実がなると、それ以降は機能を失う。そのため毎年バナナを収穫したあとは、あの大きな草を伐採することになる。うん、農林水産省の基準に照らしても、紛れもない野菜である。

一度しか実れないバナナ…こう考えてみるとなんだか儚いな…。

以下は、バナナの成長過程を追った動画である。何度見てもバナナの「草」は、木ではないことが信じられないほど立派な植物だ…。

ガリガリさん
これは木と勘違いしてもしょうがないよな…。

スポンサーリンク

【追加雑学①】もともとバナナは高級な食べ物だった

バナナが愛される理由のひとつには、リーズナブルなことも挙げられる。家計を助けられている主婦の方も多いだろう!

しかし実はその昔、バナナがすごく高級な食べものだった時代もある。

バナナが日本で食べられるようになったのは1903年のこと。約100年ほど前まで、日本人はバナナを食べたことがなかったのだ。

そこから大量輸入されるようになったのは、さらに30年後の話。一般に出回ったのは明治末期である。

大量輸入されはじめたとはいえ、今に比べればその量はまだまだ少ない。ほとんど庶民の口に入ることのない高級食材で、病気やお祝いのときなど、特別な日にしか食べられなかったという。

…「今日はお祝いだからバナナを食べよう!」って…今の感覚だったらちょっと引かれるレベルだぞ…。

ぷよぷよくん
ボクなら完全に引くね。もっといいもの持ってきてほしいよ。

バナナを誰でも食べられるようになったのは昭和初期のころの話で、その輸入量も明治期が4万トンほどなら、10万トン以上にまで増えた。こうしてバナナは徐々に、今のリーズナブルな健康食の地位を確立していったのだ!

ちなみに2018年度の輸入量は、優に100万トンを超える。時代は変わったんだなあ…。

おすすめ記事

黄色いバナナは輸入が禁止されているという雑学
黄色いバナナは輸入禁止!色で違うバナナの栄養分とは?

続きを見る

【追加雑学②】種ありのバナナもある

種ありのバナナもあるという雑学

バナナは他の果物や野菜と違い、種がない。食べるのがめんどくさくないのもまた、人気の秘密である。

…しかし本来、バナナには種があったのだ。

普段食べているバナナの断面をよく見ると、中心に少し色が濃い部分があることが分かる。これはもともと種があった名残である。

種なしのバナナは繁殖の過程で偶然生まれ、その食べやすさから一般的になっていった。

ガリガリさん
バナナといえば、種があるのが普通だったってことだな。

そもそも昔は種ありのバナナしかなかったのだ! えー!? じゃあ昔はスイカみたいに、種を吐き出しながら食べてたってことか!? 

…となるところだが、種なしのバナナが生まれたのも紀元前の話なので、それ以前の人がどんな食べ方をしていたかは謎である。

というかそれって、紀元前の人が「種なしのほうが食べやすいな!」と言って増やしていったということだよな…。すごすぎ…。

スポンサーリンク

現在も種ありのバナナはフィリピンなどに残っている。Twitterで画像が紹介されているが…ここまで種ぎっしりだったとは…。繁殖する気満々である。

おすすめ記事

バナナにはもともと種があったという雑学
かつてバナナには種がたくさんあった!種なしになった理由とは?

続きを見る

種のないバナナはどのように繁殖するのか?

ふと気になったのは、種がなくなってしまったのに、バナナはどうやって繁殖しているんだ? ということ。これに関しては、やはり人間の力が必要になる。

種のないバナナは、新芽を株分けすることで子孫が増やす。つまり、すでに生えているバナナの草(木に見えるやつ)の一部を別途植え直すわけだ。

バナナ農家は質の良い新芽を選び、苗にして、ある程度大きくなったら畑に植え替えている。

以下の動画では、バナナの株分けの様子が紹介されているぞ! 新芽といってもやっぱり大きいので、株分けするのも一苦労だ。

ぷよぷよくん
この作業をずっと繰り返すんだよね?大変だなあ…

気軽に食べているバナナだが、栽培には非常に手間がかかる。バナナ栽培に多くの人員を要することが、日本がバナナのほとんどを輸入に頼っている理由である。

「バナナは草で野菜」という雑学まとめ

「バナナは草で野菜」という雑学まとめ

今回の雑学では、バナナが果物ではなく「草」であり、分類上は野菜であることを解説した。

わたしたちがバナナの木と呼んでいる植物は、木ではなく大きな草だったのだ。そのためバナナの実は果物ではないのである。野菜といわれるとやっぱり違和感しかないが…。

つまり「好きな野菜は?」と聞かれたら、「バナナ!」と答えてもよいのだ。「なにを言ってるんだ」という顔をされても、間違っているのは向こうである。

それにしても、巨大な草であるバナナを育てるのはほんとに大変…。気軽に食べられる今の環境に感謝しなくてはならない。

ぷよぷよくん
感謝しながらバクバク食べることにするよ!
ガリガリさん
健康にいいからって…食べすぎはよくないぞ…

おすすめ記事

トマトは野菜?果物?モメた結果、裁判になったことがある

続きを見る

いま読まれている記事

  • この記事を書いた人

雑学カンパニー編集部

雑学カンパニーは「日常に楽しみを」をテーマに、様々なジャンルの雑学情報を発信しています。