地球で最も大きな生物とは何だろうか? ゾウやシロナガスクジラを想像するかもしれない。しかし、生物というくくりだと動物はそれほど大きな存在ではない。巨大な樹木はゾウやクジラよりもはるかに大きい。
しかし、最も大きい生物は、見た目にはそれほど大きく見えない意外な生物である。大きさといっても、面積や重さなど解釈は様々だろう。
そこで今回の雑学では、地球で最も背の高い生物・最も重い生物・最も面積の広い生物についてまとめてみた。地上と水中で最も大きな動物もご紹介しよう。
【動物雑学】地球で最も大きな生物は?
【雑学解説】地球で最も大きな生物は群生
植物や菌類はバラバラに見えても、地下で全てが繋がっている「群生」が存在する。群生は地上から見るとそれほど大きく見えない。しかし、全体としては信じられない巨大な生物である場合があるのだ。
面積や体積、重量など、大きさの解釈も様々だろうが、群生はケタ外れの規模の巨大生物になる。群生が地球最大の生物なのは間違いない。
地球で最も重い生物はアメリカヤマナラシ
アメリカのユタ州にあるアメリカヤマナラシの群生林は、地下で全ての根が繋がった群生になっており、1つの生物だ。1本の木の高さは20mほどで際立って大きいわけではない。しかし、全体のサイズは43ヘクタールというケタ外れのものである。
東京ドーム9個分以上の広さの森と言えば、そのスケールが伝わるだろうか? 重さは推定6,000tを超えるという。間違いなく最大の植物で最も重い生物である。しかし全体の面積なら、さらに大きな生物が存在するのだ。
地球で最も面積の広い生物はオニナラタケ
あまり大きく見えないが、きのこの一種・オニナラタケは地球最大の菌類だ。オニナラタケは、大きくなっても20〜30センチ程度しかないように見える。下の動画は日本のオニナラタケを撮影したものだ。
しかし、小さなきのこに見えても、菌類は菌床が地下で繋がった群生であることが多い。地下にある菌床がとてつもない大きさになっているオニナラタケが、アメリカのオレゴン州に存在する。
その広さは、なんと965ヘクタールもあり、重さは推定600トンといわれている。重量ではかなわないが、面積ではアメリカヤマナラシをはるかに上回っている。このオニナラタケはいまだ成長を続けており、さらに大きくなる可能性があるという。
このきのこが日本にも存在するとは…!
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【追加雑学①】地球最大の陸・海の動物たち
では、動物界ではどんな生き物が最も大きいのか。陸と海に分けて、最も大きな動物をご紹介する。
地球最大の陸上動物はアフリカゾウ
現在の地球で最大の陸上動物はアフリカゾウだ。最大級のものでは体長7mを超え、体重は10tにもなるという。ゾウの次に巨大なサイやカバと比べても、2倍以上の重さに達する個体がいることになる。アフリカゾウの巨大さがよくわかるだろう。
大人のアフリカゾウには、ライオンの集団でも手が出せない。
だが、マンモスの方がアフリカゾウより大きいと考える人がいるかもしれない。しかし、一般的なマンモスとして知られるケナガマンモスよりも、アフリカゾウの方が大きいのだ。
ちなみに、アフリカゾウより大きなゾウの化石はほとんど発見されておらず、地球に存在したゾウの中でもかなり大きな種類である。
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地球最大の海中動物はシロナガスクジラ
水中では、浮力により体にかかる負担が軽くなるため、地上よりも巨大な動物が生息している。その中でも、最も大きな生物はシロナガスクジラである。
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現在確認されている最も大きなシロナガスクジラは体長34mで、体重は200tに達するという。これだけ大きな体の生物だが、食料は小さなプランクトンだ。下の動画では、シロナガスクジラの様子を見ることができる。
https://www.youtube.com/watch?v=5NBdsoSxd7c
意外に思うかもしれないが、巨大な生物ほど小さな生き物を大量に食べて体を維持していることが多い。性格はおとなしく臆病で、シャチの群れに襲われて逃げ出す姿も確認されている。
この巨体で時速50kmで移動することもあり、逃げる速さは相当なようだ。
【追加雑学②】シロナガスクジラよりも長いクラゲがいる
現在地球上に存在する動物の中では、シロナガスクジラが最も大きい。
しかし、長さだけならそれ以上の動物がいる。ダイオウイカなどはかなりの大きさのものもいるが、シロナガスクジラを超えるものは確認されていない。
シロナガスクジラよりも長い動物はクラゲである。ライオンタテガミクラゲは世界最大のクラゲとして知られており、触手の長さは37mのものも確認されているのだ。
キタユウレイクラゲという別名ももっているこのクラゲは、毒をもち、刺されるとかなり痛いらしい。触手に比べるとカサはあまり大きくないが、それでも直径2.3mに達する。
海の中でこんな大きなクラゲに遭遇したら恐怖だろう。
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【追加雑学③】地球で最も背の生物はセコイア
セコイアは樹木の高さで世界ランキング1位から3位までを占めており、樹齢は2,200年のものもある。長寿の生物としても知られているのだ。
最も背の高いものはハイペリオンと呼ばれるセコイアだ。その高さは115mを超える。他には一本の樹木として最も重いセコイアデンドロンも存在する。しかし、セコイアは最重量の生物ではない。
【追加雑学④】過去にもっと大きな生物はいたのか?
恐竜など過去の生物の方が、現代の生物よりも大きいというイメージが一般的だろう。たしかに、生物が全体的に大きかった時代は存在する。
しかし、シロナガスクジラは動物が大きくなる限界のサイズに達しているといわれている。シロナガスクジラを超える大きさの動物の化石は発見されていないのだ。
植物に関しても、現代のものはかなり大きい。セコイアを超えるものはほとんど存在しないようだ。
群生なら、もっと大きなグループが過去に存在した可能性はある。しかし、現代の生物はイメージに反して十分巨大なようである。
雑学まとめ
今回の雑学記事では、最も大きな動物から、最も背の高い生物、最も重い生物、最も面積の広い生物など、地球で最も大きな生物についてまとめてみた。大きさの解釈は様々だが、群生のスケールはケタ外れで、最大の生物にふさわしいと言えるだろう。
群生の大きさは地形にも左右されるため、植物と菌類のどちらが大きくなるかは難しい問題だ。少なくとも、植物の方が菌類よりも重くなりやすい。しかし、現在見つかっている中で、最も面積の広いオニナラタケが最大の生物と考えられることが多い。
アメリカヤマナラシは重さのせいで成長の限界といわれている。軽くなりやすい分、見た目の大きさでは菌類の方が有利かもしれない。