ブラジルと聞いて、何を思い浮かべるだろうか。
サンバ? バーリトゥード? いやいや…サッカーだろう! ブラジルはサッカー王国とよばれるだけあり、世界でも有数のサッカー大国だ。日本も何度も対戦して、悔しい思いをしている…。
しかしそれだけではなく、ジーコやアルシンド、そしてビスマルクなどJリーグの黎明期に数多くのスターが日本でプレーをして、私たちにサッカーの魅力を伝えてくれた国でもある。初めて見る大スターたちにワクワクした人も多いのではないだろうか。
そんなブラジルは国際大会でも、ワールドカップ最多優勝など数多くの実績を残してきた。日韓ワールドカップでも優勝…。
しかし…みなさんはご存じだろうか…。そんなブラジルでも近年になってやっと成し遂げることができた記録があることを…。
ということで、今回はサッカー王国ブラジルについての雑学を紹介していくぞ!
【オリンピック雑学】ブラジルは五輪で一度しか優勝していない
【雑学解説】ブラジル、地元開催のリオ・オリンピックでようやく初優勝
サッカーファンの間でも、オリンピックファンの間でもブラジルがオリンピックで金メダルを獲得したことがないという事実はオリンピックの七不思議に数えられていたほどだ。
ブラジルが最多優勝を誇るワールドカップの出場国はだいたい32ヵ国、ここ最近のオリンピックの出場国はだいたい16ヵ国。現在、オリンピックには基本的に23歳以下しか出場できない。
昔は他の規定があった。
それは、オリンピックにはアマチュア選手しか出場できなかったということ。
ブラジルは国内クラブの歴史が100年を越えるチームが多く存在する。
それだけ昔からプロの選手が多かったのだが、有望な人はみんなプロになるため、オリンピックに出場する選手はプロ予備軍かプロになれなかった人ということになる。
アマチュア選手なら世界と比べてもそれほど実力差がなかったのだろう。ブラジル人がみんなサッカーがプロ並みということはないのだな…。
また、出場国の少なさから、基本的に出場そのものが難しいともとれるし、プロの参加が解禁された後でも、若い選手の実力が世界的に見ても拮抗しているともいえるのではないだろうか。
それでもあれだけワールドカップを優勝しているブラジルが、100年以上にわたる近代オリンピックの歴史で一度も優勝してこなかったのは本当に謎の一言につきる。
サッカーの神様とよばれ、ブラジルの英雄ペレはブラジルがオリンピックで優勝できない理由をこう語る。「ブラジルが優勝できなかったのは、私がプレーしたことがないからだ」
ペレの現役時代はオリンピックにプロ選手が出ることができなかったので、このような発言になっているのだが…さすが神様…。
しかし! そんなブラジルもリオ・オリンピックで100年以上にわたる悲願をようやく果たし、初優勝を遂げたのだ! 地元で優勝できるなんて、サッカー王国はひと味違う!
選手の喜びようはすさまじく、ピッチ上で泣き出す選手多数。
地元ということもあり、相当なプレッシャーもあったと思うが、あの姿はプレッシャーからの解放というよりもオリンピック優勝そのものが、選手たちの悲願だったように見える。
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【追加雑学①】ブラジルは五輪サッカーで銀メダルと銅メダルは5個獲得している
初優勝までに100年以上の歳月をかけてしまったが、ブラジルは多くのメダルを獲得している。そのメダルの数は銀3個、銅2個の計5個。
特に1984年のロサンゼルスオリンピックと1988年のソウルオリンピックは連続で銀メダルに泣いており、本当に悔しかっただろう。
そして、なんとそのロサンゼルスオリンピックが、ブラジルがサッカーで獲得した初めてのメダルなのだ! 1900年に初めてサッカー競技が行われて、初めてメダルを獲得するのにも84年もかかっている。
といっても、このロサンゼルスオリンピックが、実は初のプロ解禁のオリンピック。ブラジルが本気を出せばメダルには手が届くのだ。ただ…世界は実力伯仲…金メダルにはそこから32年も要してしまうわけで…。
ちなみに、メキシコオリンピックで銅メダル獲得した日本の方が、ブラジルよりも早くオリンピックでメダルを獲得していた。
【追加雑学②】オリンピックサッカーの最多優勝国は!?
サッカー王国ブラジルを差し置いて、オリンピック最多優勝を飾っている国…それは…イギリスとハンガリー!
イギリスはサッカー発祥の地だし、イングランド代表は今でも強いのでイメージはあるが、ハンガリーとは…。正直…ハンガリーの名産は? と聞かれてもピンとこないな…。
実は、ハンガリーが優勝していたのは1950年代から1980年代にかけてなのだ。この時代はやはりアマチュアしか出場できなかったのだが、ハンガリーをはじめとするいわゆる社会主義国はちょっとした裏技をする。
プロというのはそれで「お金を稼ぐ人」である。しかし、社会主義国は一部例外を除き、財産は国が管理する。つまり「お金を配給する国」なのだ。
つまり、スーパーの店員も、サッカーをしている人も同じようにお金が配給される。
だから「お金を稼いでいないのでプロではないんです!」といって、国が手塩にかけて育てた、プロのように練習を積んだ選手をどんどん送り込んでいったのだ!
さらにプロの身分を公務員とすることで、アマチュア選手扱いで送り込んできたりもしていた!
雑学まとめ
今回の雑学記事はいかがだっただろうか。ブラジルが優勝できなかった理由にそんなものがあったとは…。ブラジル人ならみんなめちゃくちゃサッカーがうまくて、ほかの国々の人でも敵わないと勝手に思っていた…。
しかし! 金メダルは1個だが通算の獲得メダル数なら、ブラジルが最多なのだ! しかもプロ解禁後の9大会で6個なのだから やはりブラジルはサッカー王国なんだな!
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