母乳…神秘の飲み物である。
この栄養たっぷりの液体だけで、生まれて間もない赤ちゃんは育っていくのだ。これを神秘と言わずに何といえようか?
そういえば、以前ロンドンのとあるアイス屋で母乳を使用したアイスを売り出したというニュースを聞いたことがある。その情報を知った時、筆者(女)はロンドンに留学することを考えた。割と本気で。
それは置いておいて、実は、母乳はいつも成分が一定というわけではないらしいのだ。子供の成長とともに変わっていっているのだという! 今回はそんな母乳にまつわる雑学をご紹介するぞ!
【人体雑学】母乳は子供の成長とともに変化している
【雑学解説】母乳は子供の成長に合わせて成分が変わる素晴らしいもの
いやはや、人の体というものは、実によくできている! 大切なわが子を育てる母の乳、それは子供の成長とともに変化するのだという。
まず、出産直後の母乳は、生まれたばかりの赤ん坊を病気から守るための物質がたっぷりと含まれている。やはり、生まれてすぐの無垢な赤ん坊は、抵抗力が低い。産後の最優先事項は、ウイルスなどからわが子の身を守ることなのである。
そして、産後2~3日になると、母乳内にはカロリーなど子供の成長に必要な栄養がどんどん増えていく。また、この時期までの母乳にはβカロテンが多く含まれているので、色は黄味がかっている。
産後2~3日を超えてからは、脂肪やたんぱく質などの濃度が高まっていき、その色も白っぽくなっていく。
母乳は、飲み始めと飲み終わりでも変化している
さらになんと、母乳は飲み始めと飲み終わりでもその成分は変わってくるのだという!
「前乳」と呼ばれる飲み始めの母乳は、脂肪分が少なめでさらっとした液状である。まずは軽めの食事で体を慣らす…といったところか。
そして、「後乳」と呼ばれる飲み終わりの母乳は、脂肪分が多めでとろみがある。がつんとデザートで食事をしめたいという、われわれの心理と似ているのではないか。ちなみに、この脂肪分は子供の網膜や脳を形成するために必要なものであるという。
しかも、この後乳には、脂肪以外にビタミン類が多く含まれている。なので、授乳をする際には最後までしっかりの飲ませることが大事であるといえよう。母乳、すごくない?
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【追加雑学】母乳と粉ミルクの違い
さて、子供を育てる食事は、何も母乳だけではない。科学技術が発達した現代では、「粉ミルク」も子供の成長を支える立派な飲み物なのである。
「赤ん坊は何が何でも母乳で育てるべき!」といった意見もあるが、必ずしもそうではない。うまく使い分けることが重要なのだ。
ここでは、母乳と粉ミルクの違いをメリット・デメリットに絡めてご紹介したいと思う。
母乳のメリット・デメリット
まず、これまでのおさらいにもなるが、母乳から見ていこう。
母乳は、子供がすくすくと成長するための栄養が、その成長段階ごとのバランスのとれた状態で含まれている。また、消化によく、子供の消化器官の負担にならないという利点もある。
特に上記でも触れたように、出産直後の母乳には赤ん坊の免疫力を高めるような成分がたっぷり含まれているので、生まれたわが子が健康的に育つように、できれば最初は母乳を与えたいところである。
そんな一見パーフェクトな母乳にも、デメリットはある。それは、母親の摂取したものが母乳に影響してしまうため、食事に気を使ったり、薬や酒などを控えなければならないということだ。
また、母乳はビタミンKの含有量が少ないので、子供が出血しやすくなってしまい、ビタミンK欠乏性出血症を発症させてしまうという危険性もはらんでいる。
粉ミルクのメリット・デメリット
粉ミルクは、技術の向上により、今では母乳と変わらないくらい高品質のものが作られている。
そんな粉ミルクのメリットといえば、子供が飲んだ量をチェックしやすく管理がしやすいということであろう。また母親が食事や薬の摂取に気を使わなくてもよいし、母親以外の人が代わりに授乳することもできる。
一方のデメリットは、子供の免疫力が不足してしまう恐れがあることや費用が高くつくこと。また、哺乳瓶の洗浄・消毒などに手間がかかってしまうことも挙げられる。哺乳瓶を清潔に保たないと、子供が病気にかかってしまうかもしれないという心配もぬぐいきれない。
母乳と粉ミルク、臨機応変に使い分けると良い
このように、母乳と粉ミルクにはそれぞれの特徴がある。現在では「母乳で育児をするべき」という意見が主流であるが、過去には「粉ミルクで育児するべき」といわれていた時代もあった。
しかし、どちらかに偏らず、母親や子供の生活・環境に合わせて臨機応変に使い分けていくのが、ベストではないだろうか?
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雑学まとめ
今回の雑学でご紹介したとおり、母乳は子供の成長とともにその成分が変わっていく。また、飲み始めと飲み終わりでも変化する、まさに世界でたったひとりのわが子のための飲み物なのである!
また、最近では粉ミルクも品質が向上しており、さまざまな事情で母乳をあげることができない人たちにとって、とても便利なものとなっている。
ちなみに、大人が粉ミルクを飲んでも問題はない。しかし、粉ミルクにはたくさんの乳糖が含まれており、乳糖の分解酵素が少ない人はお腹を下してしまうこともあるので、注意が必要だ。
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