ゴキブリは非常に不衛生な生き物だと思われている。ゴキブリはどんなに汚いところでも平気で入っていくイメージがあるからだ。また、不潔にしておくとゴキブリが現れ、清潔にしておくとゴキブリは寄ってこないという。
ゴキブリは雑菌を媒介するともいわれている。しかし、ゴキブリはキレイ好きだという意見もある。果たして本当だろうか?
ゴキブリは、本当はキレイという雑学についてご紹介しよう。
【動物雑学】ゴキブリは実はキレイ好き?
【雑学解説】ゴキブリは身体をキレイに手入れしている
ゴキブリは非常に不潔な環境を好み、どんなものでも食べる。これらのことから、ゴキブリは不潔な生き物だと考えられている。しかし、ゴキブリは物をキレイにする掃除屋と考えられていた時代もあったという。
ゴキブリは食器についた食べかすなどを舐めて、キレイにすると考えられていたのだ。そのため、日本国内でも地域によっては大切な存在として尊重されていたという。
このため、現在でもゴキブリはキレイ好きだという意見もある。しかし、ゴキブリは人間の食べ残しを食べるからこそ、生ごみの中にも入っていくのである。
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この行動をキレイ好きと考える現代人は少ないだろう。とはいえ、ゴキブリにキレイ好きな面があることはたしかである。
ゴキブリが、自分の体を清潔に保つことに気を使っているのは間違いない。ネコが毛づくろいをするように、触覚や足を舐めてキレイにしようとしているのだ。
ゴキブリは体の掃除にかなり時間をかけており、汚れがついていることはほとんどないという。これだけでは、清潔とはいい切れない。
しかし、ゴキブリにキレイ好きな面があることはたしかなのだ。
ゴキブリは身体を殺菌している
ゴキブリは常に体の手入れをしているだけではない。実はゴキブリの体からは雑菌を殺す物質が分泌されている。ゴキブリの皮膚から分泌されるフェノールやクレゾールは殺菌作用をもつ物質。
これらは実際に医療現場で使われていた歴史がある。ただし、フェノールは人体に毒性があることから使われなくなり、クレゾールは臭いが強すぎることから敬遠されている。とはいえ、その殺菌作用に疑問の余地はない。
このように自分の体を殺菌していることで、ゴキブリは雑菌の多い場所を通っても生きていけるのである。さらに、ゴキブリの脳からは抗菌作用をもつ新しい物質が発見されている。
この物質はかなり強力で、しかも善玉菌を殺すことはない。そのため、新しい抗生物質として活用されることが期待されているのだ。この物質のおかげでゴキブリの脳は守られており、感染症になる危険性をさらに低くしているという。
有害な雑菌の塊だと思われていたゴキブリの身体から、これだけ雑菌を殺す物質が作られているのは驚きである。
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【追加雑学】ゴキブリは水分に強いが洗剤に弱い
ゴキブリはアブラムシと呼ばれることもある。実際、俳句で夏の季語として扱われるアブラムシはゴキブリのことだという。一般的に、アブラムシは植物に寄生するアリマキのことを意味する。
誤解を防ぐため、ゴキブリをアブラムシと呼ぶことは少なくなっているのだ。ゴキブリがアブラムシと呼ばれるのは、体が油で覆われているからである。この油もゴキブリの体を守る役割を果たしている。
ゴキブリは、呼吸する気門の周りを油で覆っているのだ。水に濡れた場合でも、油が水を弾くので窒息する心配がない。しかし、これがゴキブリが液体洗剤をかけられると、死んでしまうことに関係している。
液体洗剤かけると、油を分解して気門の中に入り込み、そのまま塞がって窒息死してしまうのだ。下の動画は洗剤で死んでしまうゴキブリの姿が映っている。
さまざまな手段で体をガードしているゴキブリだが、洗剤にはめっぽう弱いのである。
雑学まとめ
ゴキブリは実はキレイ好きという雑学をご紹介した。ゴキブリの体が雑菌だらけという意見は圧倒的に多い。実際にベルギーでは、ゴキブリのせいで集団食中毒が発生したという記録が残っている。
いくら、殺菌性のある物質を分泌しているとはいえ、雑菌だらけの場所を出入りしていれば体に雑菌が残っているのも無理はない。とはいえ、嫌われ者ゆえにゴキブリの害が大げさに伝わっているともいわれている。
実際問題、雑菌を媒介するという意味ではハエや蚊、ネズミなどの方がはるかに有害なのだ。ゴキブリの体から殺菌作用のある物質が分泌されることが分かってからは、実は清潔な生き物だという考える人も増えてきている。
インドではゴキブリがテーブルの上にいても気にしない。それでも「食中毒になったことはないからゴキブリは安全だ」と現地の人はいっていたそうだ。
ゴキブリが清潔と考えるのは問題があるが、あまり意識しすぎるのも考えものだ。
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