筆者はビールより酎ハイが好きだ。それも甘くてフルーツ味の酎ハイである。周囲からは「味覚が子どもなんだ」と馬鹿にされるのだが、おいしいからいいじゃないか! と言い返してきた。
先日ビール好きの友人から、「これ飲んでみなよ」と渡されたビール。海外製でラベルにラズベリーが印刷してある。蓋を開けたら甘いベリー系の香りが…。
恐る恐る飲んでビックリした。ちゃんとビールの風味なのに甘くておいしい! なにこれ!? 今回はこのおいしいビール「フルーツビール」についての雑学を紹介する!
【食べ物雑学】日本製が続々誕生!女性にも人気の「フルーツビール」って?
【雑学解説】フルーティーでとても飲みやすいビール
友人が筆者にすすめてくれたビールは、「フルーツビール」。その名の通りフルーツを使用したビールである。アルコール度数が低く、甘味のある「ビール嫌いでも飲みやすいもの」だった。
ベルギーなどの海外産が主流で、果物を生のまま漬け込むのか・果汁を入れるのか・ペーストにして加えるのかで味わいが変わる。また、完成したビールにフルーツを加える作り方と、製造前半の発酵前に加える作り方がある。
筆者が飲んだビールは完成品に果汁を加えたものだったので、甘くてジュースのようだった。
しかし、発酵前に加えたものは、酵母菌がフルーツの糖を分解するため甘くない。香りはフルーティーで、甘みがないビールだ。もともとビール好きの人におすすめな仕上がりとなる。
実は、発酵前にフルーツを加える製造方法はとても難しいそうだ。一般的なホップと麦汁の苦み・甘み、そこにフルーツの苦み・甘みが加算される。出来上がるとフルーツの香りと酸味はそのまま残るので、完成品を想像するのが大変。
理想のビールをつくるためにはそのような様々な要素が絡むため、新作を作り出すのはなかなか難しいようだ…。
今現在市販されているフルーツビールは甘さや酸味、香りなどのバランスを考慮して完成されたものなので、ビールが苦手な人でもぜひ試してみてほしい。
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【追加雑学①】世界中で人気の有名フルーツビール
フルーツビールはもともと海外製が主流である。輸入ビールが珍しくなくなったので、今では日本でもいろいろな種類のフルーツビールを味わうことができる。
たとえばフルーツビールの盛んなベルギーでは、なんと15種類ものフルーツビールがあるのだ。
- さくらんぼ
- フランボワーズ
- カシス
- いちご
- 桃
- アプリコット
- 青リンゴ
- ライム
- ピンクグレープフルーツ
- レモン
- パイナップル
- バナナ
- パッションフルーツ
- グレープ
- マスカット
まるでカクテルベースのようだが、れっきとしたビールである。
もちろんミックスベリーなど何種類か組み合わせたものや、プラム・黒すぐり・かぼちゃなどの変わり種もあるようだ。
【追加雑学②】日本で作られたフルーツビールも大人気
近年では日本でも地方の小規模な醸造所が「クラフトビール」を作って頑張っている。産地を活かしたご当地フルーツビールや、日本ならではのフレーバーを出しているのが嬉しい。
特に人気があって有名な国産フルーツビールをご紹介しよう。
- 茨城県の「常陸野ネストビール」製造の茨城産みかんを使用した「NESTだいだいエール」
- 長野県の「駒ヶ岳醸造所」製造の南信州産りんごジュースを使用した「アップルホップ」
- 愛知県の「ワダカン株式会社」製造の瀬戸内産レモンを贅沢に絞った「盛田金しゃちビール・フルーツドラフト・レモン」
「サンクトガーレン」が作る3年連続日本一のフルーツビール「湘南ゴールド」
なかでも元祖地ビール屋として有名な神奈川県の「サンクトガーレン」では、日本を代表するフルーツビールが発売されているので注目だ。国際ビール大賞のフルーツビール部門で3年連続優勝した「湘南ゴールド(オレンジ)」は間違いない。
サンクトガーレンさんのこだわりがつまった「国産フルーツビール」。こんな動画を見たら、今すぐ飲みたくなってしまうぞ…!
パイナップルエール、アップルシナモンエールなど飲んでみたいフレーバーがたくさんあるのだが、フルーツ以外でもチョコレート・バニラ・さくらなどの変わり種があるのが面白い。ぜひ飲んでみてほしい。
雑学まとめ
フルーツビールについての雑学を紹介してきた。真のビール好きの中には「フルーツビールなんてただのジュースじゃないか」という人もいるかもしれない。しかし、発酵前にフルーツを仕込んだフルーツビールなら、甘みはゼロ。風味豊かなフルーツビールを味わえる。
もちろん筆者のように味覚がお子ちゃま(不本意)の方にも、後から果汁を添加したタイプはとてもおいしく感じるはず。もしフルーツビールを見かけたら、ぜひ気軽に試してみてほしい。
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