マハトマ・ガンディーといえば、「非暴力・不服従」を提唱してインドをイギリスから解放した独立運動の指導者であり、敬虔なヒンドゥー教徒としても知られている。
ヒンドゥー教において牛は神聖な動物であり、ステーキも焼き肉もローストビーフも食べることはできない。晩年は菜食主義者として知られていたガンディーだし、もちろん牛肉なんか食べたことはない…と思ったら、じつは禁忌を犯して牛肉を食べたことがあるらしい!
とはいえ、ガンディーが牛肉を食べたのには深い理由があったのである。今回は聖人・ガンディーの意外な一面についての雑学をご紹介していこう。
【歴史雑学】マハトマ・ガンディーは牛肉を食べてしまったことがある
【雑学解説】ガンディーが牛肉を食べた理由
ガンディーは「偉大なる聖人(マハトマ)」という称号が与えられるほど尊敬されている人物だが、若い頃はヤンチャもしていたようだ。
小学生のときにはタバコを嗜み、タバコ代を召使いの財布からちょろまかすこともあったガンディー。そんな若き日のガンジーだが、肉食をしたのは悪さをしたいからではない。
ある日、ガンディーの友人が「イギリスがインドを支配しているのは、肉を食べているからだ。インド人も肉を食べて強い体を作れば、イギリス人に打ち勝つこともできる」と肉食の誘いをしてきて、それをキッカケに肉を食べたというのが真相なのである。
誘いに応じて肉を食べたガンディーだが、熱心なヒンドゥー教徒である親に隠れて肉を食べたことを後悔し、その後は肉を口にしないと決心したという。
18歳のときに弁護士になるためにイギリス留学した際は肉料理ばかりで食べるものに困ったそうだが、「菜食主義者協会」の集会に参加するなどして、菜食主義を保った。
その後は生涯菜食主義を貫き、肉を食べることはなかったガンディー。偉大なる聖人だけあって、欲求をコントロールできるのはさすがというしかない。
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【追加雑学①】聖人とはほど遠い?ガンディーも性欲には負けた?
このように、食欲もコントロールできるガンディーだが、とある欲求には勝てなかったのである。その欲求とは、「性欲」。
13歳という若さで結婚したガンディーは、妻のカストゥルバとの行為に夢中になり、昼間学校にいるときも妻と過ごす夜のことを考えていたそうである。
そんなガンディーに転機が訪れるのは、彼が16歳のときのこと。ガンディーの父親が危篤状態になり親族と交代で看病していたが、休憩時間にムラムラきてしまったガンディーは妻の寝室に行き、アノ行為にふけってしまう。
そして、そのあいだに父親は亡くなってしまい、死の瞬間を看取ることができなかったのだ。それにショックを受けたガンディーは激しく後悔し、「自分から性欲を取り除きたい」と願うものの、やっぱり性欲には勝てない。
結局、36歳で禁欲して性行為を絶つまでに、4人の子どもを作ってしまうのである。
しかも、禁欲したのちも、晩年まで裸の女性を横にはべらせて眠っており、弟子などから激しく批判されている。もちろん、ガンディーは隣で寝てるだけで何もしていないと主張していたようだが、普通に考えると怪しいものだ。
残念ながら、性欲に対してはあっさりと「服従」してしまったガンディー。聖人としては残念だが、逆に人間らしい姿であるともいえる。
【追加雑学②】ガンディー種という牛がいた!
ヒンドゥー教徒のガンディーにとって牛は神聖な動物だが、「ガンディー種」という牛がいるのをご存知だろうか? この牛の名前はガンジーにあやかって…いるわけではなく、イギリスのガンディー(Guernsey)島原産の牛のことである。
なお、人間の方のガンディーは「Gandhi」であり、日本語として表記するとたまたま似てしまうだけ。
日本で飼育されているガンディー種は数百頭しかおらず、搾乳される牛乳は一般的なものよりも栄養や風味に優れ、ほんのり黄味がかってるところから「ゴールデンミルク」と呼ばれるそうだ。
雑学まとめ
今回の雑学では、歴史的な偉業を達成している人物であっても、けっして聖人君子ではないということが明らかになった。
とはいえ、ガンディーが成し遂げたことは偉大であり、少々の汚点や失敗などでその素晴らしさには陰るわけではないのだ。
もし、アナタの周りに異性関係にだらしない人物がいたとしても、大きな視点で評価してあげることが大切である…かもしれないが、やはり性欲にまみれる人間は信用ならないと思ってしまうのが本音であったりする。
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