こぶしを突き上げて、勝利の雄たけびをあげる姿はスポーツでお馴染みのシーンだ。このポーズは、誰もが「ガッツポーズ」と呼んでいる。
今の若者には馴染みが薄いかもしれないが、40歳を超える人々であれば、ガッツポーズはプロボクサーのガッツ石松が由来だと答える人が多いのではなかろうか。
しかし実際のガッツポーズは、ガッツ石松から始まったとする説よりも有力な説がある。今回の雑学ではそんなガッツポーズにまつわる雑学を紹介していこう!
【スポーツ雑学】ガッツポーズが広まったきっかけは?
【雑学解説】ガッツポーズが全国的に広まったのはガッツ石松によるが、その起源はボーリング場である
1974年4月11日に、ガッツ石松が世界チャンピオンになったときの喜びのポーズをガッツポーズの起源、とする説もあるが、もともとガッツ石松のリングネームは「鈴木石松」だった。
世界タイトル戦を前に「ガッツのある選手になってほしい」という思いを込めてつけたということだから、その前に「ガッツ=気合・根性」という意味合いを、ボクシングジム側が知っていたということになる。
ではガッツポーズはいつ生まれたかというと、1972年12月に遡る。
日本のボウリング場「ガッツボウル」でストライクを出したときの喜びのポーズを、ガッツポーズと命名したことに由来しているようだ。
ちなみに「ガッツポーズ」が広まったのは、ガッツ石松が世界チャンピオンになった翌日の新聞で、スポーツ報知の柏英樹記者が、ガッツ石松の喜びのポーズを「ガッツポーズ」と表現したから、といわれている。つまり本人が言ったわけではないらしい…。
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【追加雑学①】アメリカでガッツポーズというとおなかを抱えだす人が多い
「ガッツポーズ」は典型的な和製英語で、アメリカでガッツポーズといっても通じない。
動画を見てもらうとわかるが、英語でガッツ(guts)は内臓を意味するので、「ガッツポーズをして」とアメリカ人に伝えると、困りながらおなかが痛くなるような動きをしだす人が多い。
ちなみに腕を突き上げるガッツポーズをパキスタンですると喧嘩を売ることになるので注意が必要だ。
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【追加雑学②】「OK牧場」は映画撮影で産まれた
ガッツ石松の決め台詞といえば「OK牧場」。これはガッツ石松が監督を務めた映画「カムバック」の制作現場で生まれた。
ガッツ石松は、映画「テラミー牧場」を子供時代に見ており、作品の大ファンだった。その「テラミー牧場」に出演していた俳優のロバート・フラーが、「カムバック」に出演してくれることになったのだ。
映画での掛け声「OK」と「テラミー牧場」が混ざって、「OK牧場」が生まれたのである。
【追加雑学③】4月11日はガッツポーズの日
1974年4月11日に低い下馬評を覆して、ガッツ石松がWBCライト級の世界チャンピオンになり、勝利の雄たけびをあげたのを記念して、4月11日はガッツポーズの日とされている。
いろいろ調べてみたのだが、どこの誰がガッツポーズの日を制定したかはわからず…。4月11日に何かイベントをすることもないという…。
雑学まとめ
今回はガッツポーズについての雑学を紹介してきた。ガッツポーズといえばガッツ石松、と思っていたらどうやら違うらしい。
ボーリング場でのエピソードはパンチが弱いので(ボクサーなだけに)、「ガッツ石松が考えた説」が広まったとも考えられる。
別にどっちでもいいといえばどっちでもいいのだが、ガッツポーズが和製英語だということだけ覚えてもらえばOK牧場だろう。