牛丼屋に入ると、テーブルには必ず紅生姜がセットされている。どのチェーン店に入っても、これに例外などない。
もはや当たり前になってしまっているが、冷静に考えて、どうしてどこのお店でも紅生姜なんだ? 他の漬物とかでも良い気がするが…。
実は紅生姜と牛丼がセットになっているのは、紅生姜が他の添え物には成せない、相性抜群の役割を担うからだ。今回はそんな紅生姜と牛丼のトリビアをお届けする!
【食べ物雑学】牛丼に紅生姜をつける理由とメリットとは?
【雑学解説】紅生姜は牛丼の欠点をすべて補う女房役!
牛丼に紅生姜を乗せることには、大きく3つの理由がある。
以下よりそれぞれ解説していこう。
視覚的効果
まずは、紅生姜の真っ赤な色味で彩りを加えるというもの。牛丼はおいしいには違いないが、見た目は牛肉に、一緒に煮込まれた玉ねぎと、茶色一色だ。正直このままでは、華やかさに欠ける。
つまり茶色一色の牛丼に、赤い紅生姜を乗せることで、よりおいしそうな見た目になるということ! 食欲をかき立てる視覚効果に一役買っているわけだ。
味覚の効果
牛丼は味が濃く、それだけでは途中で飽きが来やすい食べ物だ。そこにピリッと酸っぱい紅生姜が加わることでアクセントになり、最後まで飽きずに食べることができる。
紅生姜は、おいしくても味が単調になりやすい牛丼の味覚面の弱点も補っているのだ!
健康面の効果
牛丼と紅生姜を一緒に食べると、健康面でもバランスの取れた食べ合わせになる。
酸性食品・アルカリ性食品という言葉を聞いたことはあるだろうか。どんな食べ物にも性質があって、大きく酸性とアルカリ性に分けられる。このうち牛肉は酸性食品に分類されるのだ。
酸性食品だけを摂取しすぎると血液が酸性に傾いてしまい、骨密度の低下や心血管疾患の原因になりかねない。食事の際は酸性とアルカリ性のバランスを取ることが重要…そして紅生姜はアルカリ性食品なのだ。
紅生姜が一緒なら、牛肉の体への影響も気にせず食べられるぞ!
牛丼と紅生姜がここまで相性のよい食べ物だったとは…。まさに、かゆい所に手が届く女房役といったところか。
スポンサーリンク
【追加雑学①】日本一牛丼に紅生姜をつける都道府県民は?
Jタウン研究所が行ったアンケート調査で、牛丼に紅生姜を「たっぷり乗せる」と答えた人がもっとも多かったのは「大阪府」で、その割合は77.2%にも達したという。
タコ焼きやお好み焼きなどで大阪府民が紅生姜になじみがあることはわかるが、牛丼を食べる際にも影響してくるものなのか。
言われてみれば、大阪名物の粉物たちも、紅生姜がないと少し色味に欠ける気がする。そう思うと牛丼と同じ理由で使われている面もあるのかもしれない。
そのほかにたっぷり派が多かったのは宮城・岩手・岐阜・三重・静岡など。それぞれの県出身の友だちがいれば、聞いてみるのもおもしろいだろう。
【追加雑学②】牛丼に紅生姜の組み合わせが大好きな芸能人も
シンガーソングライターのスガシカオさんは食事をする際、とにかく調味料をかけまくるらしく、紅生姜も例外ではない。
スタッフに牛丼のテイクアウトを頼んだ際、紅生姜を4袋しか貰ってこなかったと愚痴をもらしていたことがあるのだ。
https://twitter.com/shikaosuga/status/718831544563998720?s=20
なんでも彼が満足するには、最低10袋の紅生姜が必要だというが、そんなのもう紅生姜の味しかしなくなりそうだぞ…。
なかには白いご飯だけを注文し、「紅生姜丼」と称して食べる猛者もいるというし、スガシカオさんも、もうそれでいいのではないか。
なんて思ったが、スガシカオさんほどのアーティストが牛丼屋でご飯だけを注文していたら、さすがにシュールすぎる…。
「牛丼と紅生姜」の雑学まとめ
紅生姜は牛丼の欠点を補う女房役。オマケ程度に思っていたが、その役割は「見た目・味・健康面」と多岐に渡っていた。たっぷり乗せる人の多さからも、やはり牛丼には欠かせない存在であることが垣間見える。
筆者はたっぷり派の人たちとは対照的に、素材の味を楽しむ派であまり乗せないのだが、ここまでの利点があるというなら、乗せてみようかという気にもなる。この他の食べ物の添え物たちも、案外侮れない存在なのかも?